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更年期的な彼女

20160410



2014年/中国/1時間38分(劇場で鑑賞)
監 督  クァク・ジェヨン
原 題  我的早更女友
英 題  Meet Miss Anxiety
出 演
周 迅(ジョウ・シュン)佟大為(トン・ダーウェイ)
鍾漢良(ウォレス・チョン)張梓琳(ジャン・ズーリン)

<あらすじ>
チー・ジア(周迅)は大学の卒業式にウェディングドレス姿で参列し、交際しているリウ・チョン(鍾漢良)にプロポーズする。ところが思いがけず大勢の前で断られ、それ以来、まだ20代だというのに更年期の症状に苦しむようになる。そんな彼女を支えているのが親友のリン・シューアル(張梓琳)と、大学の同級生のユアン・シャオオウ(佟大為)。ユアンは偶然、彼女たちの家に居候するようになり、チー・ジアに献身的に尽くす。

<感想など>(完全ネタバレです)
予想はしていたが、まさか祝日の昼過ぎで観客がたった2人とは…。しかももう一人はエンディングの前に帰ってしまった。華原朋美の歌はよかったのに。

今回の鑑賞目的は鍾漢良(ウォレス・チョン)。「新・天龍八部」で彼の演じる喬峯(蕭峯)に夢中になってしまい、現代劇ではどうなのだろう?と興味津々で劇場へ。今まで鍾漢良出演作は観ているはずなのにほとんど印象にない。ところが今回も影が薄かった。本作で光が当たっているのは周迅と佟大為。鍾漢良は優等生的なセリフで周迅をバッサリ切った後は、結婚式のシーンまでほとんど登場せず。でも背が高く細身だということは分かった。(意外だ。)思い返せば前バージョンの天龍八部でも喬峯(蕭峯)役の胡軍に熱を上げた私。役柄って本当に大事だ。

おっと、わき道にそれてしまった。
この作品は珍しく吹き替え版のみの公開。周迅の声は藤原紀香が担当。あのハスキーボイスに慣れているだけに、最後まで吹き替えに違和感があった。主人公の役柄は20代だが両女優ともアラフォー、しかも作品が出来上がった後に両者とも結婚、という話題で、違和感も多少解消された気がする。

さて主人公はチー・ジアなのだが、最後の最後で、この物語は彼女に尽くし続けたユアンを語っているのでは?と思い、納得した。
最初は話の展開に疑問を感じていた。ユアンがチー・ジアにあれほどまで尽くす意味が分からなかったのだ。突然、成り行きで居候を始める彼が、まるでチー・ジアに出会うために「そこにいた」ような感じがしてならない。ではなぜ?その疑問が最後まで続いた。やはりあの回想は不可欠である。

ところでまたまた脱線するが、これの後にケヴィン・コスナー主演の「ボディーガード」をTV録画で観て、クライマックスの○○シーンがが全く同じカメラワークだ!と、素人ながら思った。(目が回る~)ほかにも同様の作品はあるのだろう。こういうシチュエーションを数多く見てしまうと、個人的に盛り上がりに欠けるかもしれない。

周迅のショートパンツ姿がキュートで、引き締まった足に見入ってしまった。(羨ましい!)佟大為は以前よりもかなりシャープになった印象。鍛えているのだろう。二人とも、実年齢よりかなり若い役でも違和感なく見せるところはさすが。今度はDVDか何かで字幕版を観たい。

TOP GUYトップガイ

20160318

トップガイ

2014年/台湾/2時間27分(DVD鑑賞)
監 督  李 崗(リー・ガン)
原 題  想 飛
英 題  DREAM FLIGHT
出 演
張睿家(ブライアン・チャン) 許瑋甯(ティファニー・シュー)
庹宗華(トゥオ・ツォンホァ)姚以緹(ヤオ・イーティー)
鐘承翰(チョン・チェンハン)喜 翔(シー・シャン)
梁正群(ダニー・リャン)

<あらすじ>
幼いころからパイロットになるのが夢だったジャーハオ(張睿家)は、空軍士官学校に入学、過酷な訓練を受ける日々だ。そんな中、パーティで知り合ったシンイー(許瑋甯)に一目ぼれして猛アタック。紆余曲折を経てついに彼女のハートを射止める。病気で失明したシンイーから一方的に別れを切り出され、自暴自棄となったこともあったが、周囲の励ましもあって立ち直り、晴れて卒業。二人は結婚し、幸せな日々を送る。ところがある日、公私ともに世話になったルオ(庹宗華)の訃報が届く。

<感想など>
空軍のパイロットと視覚に障がいのある奥様、そして殉職した上司の方をモチーフとした話とのこと。職業的な面、視覚障がい者を描いた部分からは丁寧な感じが伝わってくる。

厳しい仕事環境と甘々な恋愛、複雑な家庭事情とすがすがしい仲間関係、それにファンタジーの世界が重なり合った物語で、ジャンル分けが難しい。最初、レンタルDVDのジャケットに表示されている「アクション」の文字や、上の写真に添えられた一文から、主人公は「愛する人たちを守る戦闘員か?」と思ってしまった。「まさか大陸と空中戦を…?」とヒヤヒヤしたが、心配ご無用。そういうシーンは一つも出てこない。

中心となるのはラブストーリーと言えるだろう。ベタ過ぎで、長尺なのに終始見入ってしまったのは、登場人物がみ~んないい奴ばかりだから。主人公はまっすぐな性格で、相手を前にして「好きだ」と臆面もなく言い放つ。そんな彼に片想いをする「鉄の女」ことチェンホイ(姚以緹)が本当にいい。失恋して親友のシンイーに意地悪するのかと思いきや、心から2人を応援するのだ。さらにジャーハオの親友である「スーパーマン」(鐘承翰)。力不足でパイロットになる夢を絶たれ、へこんでいるところに、教官からジャーハオを連れ戻して来いと命じられる。才能のあるジャーハオに対して嫉妬と羨望でいっぱいのはずなのに、厚い友情を見せる。彼らが一時の感情に振り回されず、仲間を思いやるところに、厳しい世界で生きる者としてのプライドを感じた。

家庭環境の描き方も印象的だ。
ジャーハオは父(喜翔)、母違いの妹との3人暮らし。バイク修理で生計を立てる一家の暮らしはあまり豊かとはいえない。しかも父親は酒浸りだ。そんな厳しい背景も、彼の前向きなキャラクターから、さほど暗く感じられない。一方のシンイーはかなり裕福な家のお嬢さんと思われるが、自由にならない環境を恨むような言葉から、家庭に対する負の感情が伝わってくる。そんな両者の違いはさりげなく描かれるだけで、むしろ彼女がジャーハオの家庭に自然に溶け込んでいく様子がほのぼのとして、心が和んだ。

空軍での華々しい活躍の裏に悲しい現実がありえることも知らされる。
休日の遊園地で、教官のルオが妻と息子を連れ、ジャーハオ、シンイーと時間を共にする場面。そのときルオの息子は不愛想で父にもそっぽを向いていた。そんな彼が父の葬儀で涙をぽろぽろこぼす。ジャーハオが打ちひしがれる姿より、少年の涙が強烈だった。

ラストで、シンイーも空に対する思いが人一倍だというのがはっきりわかった。ならば星の王子さまを出さなくてもいいのでは?と思うのだが、そう言ったら怒られてしまうだろうか。

ブレイド・マスター

20160308

电影绣春刀

2014年/中国/1時間51分(DVD鑑賞)
監 督  路 陽(ルー・ヤン)
原 題  繍春刀
英 題  BROTHERHOOD OF BLADES
出 演
張 震(チャン・チェン) 王千源(ワン・チエンユエン)
李東学(リー・トンシュエ)劉詩詩(リウ・シーシー)
聶 遠(ニエ・ユエン) 金士杰(チン・シーチェ)
葉 青(イェ・チン) 朱 丹(チュー・タン)
周一圍(ジョウ・イーウェイ)

<あらすじ>
明朝末期の北京。錦衣衛の沈煉(張震)、蘆剣星(王千源)、靳一川(李東学)は義兄弟の契りを結んだ間柄。あるとき、彼らは宮廷の実権を握っていた魏忠賢(金士杰)の暗殺を命じられる。ところが沈煉は、土壇場になって魏忠賢から見せられた多額の金に目がくらみ、彼を逃す。手に入れた金は、蘆剣星の出世賄賂、靳一川の盗賊仲間との手切れ金、愛する遊女の身請け金として使われることに。魏忠賢の遺体が身代わりであると証明され、3人は追われる身となったのだった。

<感想など>
張震の錦衣衛と聞いて彼のカッコよさを期待していたのだが、ちょっと違った。もちろん、アクションは素晴らしく、息をのむような場面には時間も忘れてしまうほど。でも彼が演じる二哥、沈煉の顔があまりにも貧相な上、愚かな選択をして後に引けなくなってしまう展開に、途中で気持ちが萎えてしまった。とにかく暗すぎる。

物語は、沈煉の犯した過ちを中心に進む。一度飛魚服に身を包めば宮廷の「犬」。絶対的な命令に逆らうことなど到底できない。ところが一人の遊女への熱烈な想いゆえ、男は冷静さを失っていく。ほとんど表情のない顔が、時折ひん曲がっているように見え、目をそむけたくなった。むしろ道化役の大哥、蘆剣星の方が、安心して見ていられる。ほかにあどけなさが残る靳一川など、それぞれのキャラクターの違いが印象に残る。でも決して楽しいとは言えない。

見どころは多彩なアクションだ。「繍春刀」とは、主人公が使う長い武器。ブンブン振り回して相手を圧倒する。相手の攻撃をぎりぎりのところでかわしたり、目にも止まらない速さで突いていくところなどに見入ってしまう。一昔前はリアルな残虐なシーンが多かったと記憶しているが、今回はそういった印象はない。

恋愛模様については「そんなに命を懸けてまで貫くものなの?」という疑問が最後まで頭から離れなかった。靳一川の医者の娘に対する恋心はともかく、沈煉の方はどんなものか。周妙彤(劉詩詩)の涙目には男心をつかんで離さない魔力が潜んでいるのかも。

さて、今回一番印象的だったのは、魏忠賢を演じた金士杰の「怪演」!一瞬、かの池上彰センセイの顔が思い浮かび、集中力を欠いた。(笑)武術が優れているとはいえ、青臭さが残る彼らがああいう老獪な人物に太刀打ちするには100年早いなあと、魏忠賢の不気味な笑い声を聞きながら思った。

最後は、どこかで見たことのあるようなシーンだった。

宮 パレス~時をかける宮女

20150430

gong.jpg

2011年/中国/全35話
監 督  李慧珠
中文題  宮鎖心玉
出 演
楊 冪(ヤン・ミー) 馮紹峰(ウイリアム・フォン) 何晟銘(ミッキー・ホー)
佟麗婭(トン・リーア) 湯鎮業(ケン・トン) 邵美琪(マギー・シュウ)
劉雪華(ラウ・シュッワー) 郭羨妮(ソニア・クォック) 宗峰岩(ゾン・フォンイェン)
徐麒雯(シュー・チーウェン) 馬文龍(マー・ウェンロン) 劉 濱(リウ・ビン)
田振崴(ティエン・ジェンウェイ) 習雪(シー・シュエ) 茅子俊(マオ・ズージュン)
王翔弘(ワン・シャンホン) 郭明翔(グオ・ミンシャン) 任學海(レン・シュエハイ) 

<あらすじ>
洛晴川(楊冪)は骨董店を営む母と二人暮らし。気乗りのしない結婚を強く勧められて憂鬱な気分だ。いよいよ婚約成立という時に、1枚の人物画に誘われるように、晴川は突然タイムスリップしてしまう。時代は300年前の清朝康熙帝(湯鎮業)の治世。皇帝の側室である僖嬪(郭羨妮)の陰謀から、彼女は、宮中での生活を余儀なくされる。

皇子の間では皇太子の地位をめぐって確執が激化。四皇子(何晟銘)は密偵の素言(佟麗婭)に状況を探らせる一方、忠臣の娘と政略結婚する。八皇子(馮紹峰)は九皇子(馬文龍)、十皇子(劉濱)と興じる日々だったが、やがて争いの渦に巻き込まれていく。

晴川は働きぶりが評判となり、皇帝に仕えるまでとなる。また、四皇子、八皇子から想いを寄せられる。はじめのうち彼女は四皇子が好きだったが、彼の本質に疑念を持ち、誤解も重なって、情を断ち切る決心をする。後に晴川は、八皇子を強く愛するようになる。

妃たちの争いも凄まじい。四皇子、十四皇子(茅子俊)の母である皇后(劉雪華)の地位は不動のものだが、皇帝の寵愛が「妊娠」した僖嬪に移り、心穏やかではない。また、20年間冷宮にいた良妃(邵美琪)が再び寵愛を受けると、皇后は様々な画策を目論む。良妃は息子である八皇子と晴川の仲を苦々しく思っていたが、徐々に認めるようになる。

康熙帝が崩御し、雍正帝の治世に。晴川は、余生の短い八皇子に精一杯尽くすことを心に誓う。

<感想など>(ラストのネタばれあり)
ドラマ『宮廷女官 若曦(ジャクギ)』、映画『ピース!時空を超える想い』の記憶が新しい中、またまたタイムスリップものである。でも今回は少し印象が違った。「歴史は変えられない」とはっきり言っているのに変わってしまったからだ。矛盾は多々あるけれども、そんなところを全部許せてしまうほど、自分が願っていた結末だった。(笑)

時代設定から登場人物まで『宮廷女官 若曦(ジャクギ)』そのままだが、なぜか頭の中ではかぶらない。むしろ同じ俳優で父子をキャスティングした『王者清風』と混同してしまった。『王者清風』の雍正帝、乾隆帝が、今回は1世代上にスリップして康熙帝、雍正帝に。湯鎮業と何晟銘。父子のイメージが自分の中で定着するほどだ。

作品の印象も若曦の話とは正反対。宮中のイジメもヒロインの性格もカラッとしていて、涙を流す場面はたくさんあるものの、湿っぽくないのだ。物語としては「破たん」を感じる場面が多いけれど、安心して見ていられる。一言でいえば「お祭りムード」かな。

すぐに忘れてしまいそうなので「あれれ!」と思ったことを備忘録として書いておこう。

① 良妃は時代劇の格好が似合わない。
と思ったら、現代の人だったのね!回想シーンでは銃を構えた姿がステキ。キレのある武功に納得した。あの撃たれた犯人はどうなったのか。彼女は今どうしているのか。警察の偉い地位についているのか…と妄想が尽きない。続編に出てくるのかしら。

② 過去への適応力がすごい。
タイムスリップ後の晴川は驚愕するけれど、すぐ適応してしまうところがドラマだ。晴川は骨董店の娘で雍正帝のファン。「レキジョ(歴女)」とはいえ、皇族への挨拶の仕方を始め、宮廷生活の一切をあれほど早く習得するとは…。それとも年月を経ている設定だからか。いつまでも適応できなかったらドラマにならないものね。

③ 八皇子の得意技は「壁ドン」
前半、晴川に猛アタックをかける八皇子がストーカーに見えて怖かった。事あるごとに「俺の女だ」と公言する。こういう男はDV夫になりかねない!と思っていたが、紆余曲折を経て結婚してからは穏やかになっていた。馮紹峰の役柄ではこの八皇子が一番好み。

④ 小春(王翔弘)の変化が一番。
衣装店の息子から名将軍の年羹堯へ。母親の仇を取るため身をすり替え、武功を習得して宮中に入り込む。その上陰謀により僖嬪の妊娠に大きく貢献。見た目はどんどんかっこよくなるのだが、終始自分の意志というものがない。存在感があるようでない、不思議な役柄だった。

⑤ 素言は後悔している?
終盤で「実力でのし上がったが結局縛られる身になった」と、皇后になったことを後悔するようなことを言う。スパイとして宮中のことはお見通しのはずだったのでは?テーマの一端を語る言葉だ。

⑥ 雍正帝は本当の愛がほしかった。
「心をくれ」と晴川に迫る皇帝がおかしい。これもテーマの一つ。権力者である皇帝でも、人の心を簡単に手に入れられるわけがない。いつまでも晴川に未練タラタラの皇帝が惨めに見えた。

⑦ 徳妃の秘密
実の子なのに四皇子には冷たく十四皇子には優しい皇后の徳妃。実は四皇子は自分の子ではないとか、父親が康熙帝ではないとか、色々な理由を考えたが、まさかそういうことだったとは。厳罰に処せられる行為であることは当然としたうえで、宮中のすべてに影響を及ぼしたと思われる大罪だった。

⑧ なぜ八皇子はタイムスリップできたのか。
これが最大の謎。宇宙の法則を根本から覆すようなものではないか。(笑)でも前にも述べたが、こんな破たんでもOKだ。ありえない設定を見せてくれたことに拍手!!

というわけで続編もぜひ観よう。

真夜中の5分前

20150106

mayonaka.jpg

 張孝全、劉詩詩の出演を知って、昨年末公開直後に鑑賞。
 上海で時計修理工として働くリョウ(三浦春馬)と、双子の姉妹ルオランとルーメイ(劉詩詩二役)、ルーメイの婚約者ティエルン(張孝全)が繰り広げるミステリーツアー(?)である。劉詩詩演じる双子ときいて連続TVドラマが頭に浮かんだが、観始めたらそのイメージは消えた。ミステリアスな展開だけでなく、双子の解釈についても興味がわいてくる。
 姉妹の幼児期から、さまざまな布石が投げられていく。洋服を交換して親の目をごまかしたこと。ティエルンをめぐって複雑な背景があったこと。ルオランが、お祝いの品としてふさわしくないといわれる時計をあえて選んだこと、などなど。再鑑賞したら、それぞれの意味合いを別の角度から眺めることになるのかもしれない。
 行定勲監督自身はどのように解釈しているのだろう、と思っていた矢先、今朝の新聞で本作品の記事を発見。ズバリ、「観客の判断にゆだねます」とのこと。何となくホッとした。ミステリー作品では「自分が間違っているのでは?」と苦い思いにとらわれることが多い。自分の感覚を信じていいと言われると楽になる。
 姉妹ばかりを追いかけがちだが、終わってみれば、リョウもティエルンも謎だらけではないか。
 リョウはなぜ上海に来たのか。
 どんな経緯で時計修理に携わっているのか。
 家族は?前の彼女は?
 ティエルンの情報は職業のみだ。
 男2人の背景をそぎ取って、姉妹の方に関心を集める手法。映画そのものがミステリアスに思えてきた。
 もう一度、台詞、表情、場面すべてを、拾い上げるように観たくなった。

***********************************
2014年/日本・中国/129分
監督:行定勲
英題:Five Minutes To Tomorrow
中文題:深夜前的五分钟
原作:本多孝好「真夜中の五分前five minutes to tomorrow side-A/side-B」
出演:三浦春馬 劉詩詩 張孝全 牛犇 余娅
真夜中の5分前オフィシャルサイト
豆瓣电影《深夜前的五分钟》

今年の映画一言感想

20141231

 放置したブログを復活させよう!と思いついたら、今年もあとわずか。感想を書いていない作品が多くて、このままだとすっかり忘れてしまいそう。
 そこで今回は鑑賞作品を拾い上げて、備忘録としましょう。
(リンク先はallcinema ONLINE)

ファイアー・レスキュー 

 記憶に深く残る作品の一つ。
 物語の半分以上が火災現場であり、救出劇が延々と続くが、全く飽きさせない。もし自分が救出される立場で胡軍演じる隊員に腕を差し伸べられたら、迷わずその手にしがみつくだろう…なんて考えているうちに、にやけてしまった。技術面だけでなく、相手に絶対的信頼を与えることが、この職業には不可欠だと感じた次第。
 もう一つ忘れられないのは、イップ(安志杰)を助けようとしたヤウ(余文樂)の、一瞬の表情。私心を振り払おうとしたような…。あの場にいたのがヤウでなくても、イップの運命は変わらなかっただろうが。やや悪役的な描き方のイップだが、良き家庭人だったことを想像させる場面もあり、印象に残った。

わたしはロランス 

 視覚効果を狙うような映像の連続が気になったが、恋人たちの心の揺らぎにはくぎ付けになった。「女性の心を持った男性は、男性を好きになるのでは?」という先入観は見事に打ち砕かれる。恋人のフラッドは、ロランスのカミングアウトに衝撃を受けながらも彼の心を尊重しようとする。彼女の葛藤も見どころだと思う。
 性別を超え唯一無二の存在であることがわかった2人。10年の歳月を経て再び向き合った恋人たちに乾杯!

サンシャイン 歌声が響く街 

 イギリスの有名なミュージカルを映画化したとのこと。家族、恋人たちの波乱を描いたこの物語自体に特別な感じはないが、歌に惹かれた。アフガニスタンから帰還した若者が車内で歌うシーンに始まり、最後は爽快な大合唱。途中、引いてしまいそうな場面(夫婦の危機)も、なんとか乗り切れた。(笑)
 ラストシーンについては、あえて撮影の予告をせず、一般市民が往来する中で行われたという。現実を巻き込んだ芝居がエキサイティングだった。あのような場面をぜひ体験してみたい。

ラブ・オン・クレジット

 TVでの鑑賞。
 林志玲の一人二役が意外に面白い。野暮ったい格好の林志玲が新鮮でよかった。まあ、きれいな人だからこそのギャップなのだが。彼女たちをとりまく面々がまた豪華(陳坤、廖凡、楊祐寧)で、笑いどころを押さえてくれていた。

デーヴ 

 TVでの鑑賞。
 これもまた一人二役、それも大統領と大統領のそっくりさんだ。偽物ながら周囲の信頼を得て政務を執るのは、ありそうな展開だが、結末は予想がつかなかった。その後はもちろん当選!ですよね。そして彼女は再びファーストレディに?(笑)

イロイロ ぬくもりの記憶

 シンガポールの共稼ぎ夫婦が、息子を心配してハウスキーパーを雇う。最初のうち反抗的な態度だった少年も、彼女の思いに心を動かされていく。
彼女が家に入ってから家庭内の問題が表面化し、不安の種をまかれた気分になった。息子の心をつかんだハウスキーパーに対し、母親は嫉妬の眼を向ける。これは名場面だと思う。
 互いの関係を見つめ直す展開には、ホッとした。

アナと雪の女王

 音響設備抜群の劇場で字幕版を鑑賞。音が上から降ってくる感じが素晴らしい。いまだに歌が頭の中で回っている状態。久々のアニメに引きこまれた。特に、ぐるぐる回る彼女たちの眼!!ラストはかなり意外。

祝宴!シェフ

 おいしそうな料理のオンパレード…よりは、貫録ある母親と、借金取り2人組の方が印象に残った。この日、2本続けて観た映画の1本目で、かなり忘れてしまっている。お尻をぶるぶる震わせて踊る母ちゃんが圧巻で、それ以上のモノが出てこない。借金取りの真相告白にはたまげたなあ。

西遊記 ~はじまりのはじまり~

 上記の「祝宴!シェフ」の次に観たのがコレ。
 今までの「西遊記」の記憶を覆すようなシーンが続出。ギャグに彩られたストーリーだが、なぜか説得力がある。今後西遊記に触れるときには、どんな三蔵法師も「悲しい過去を持ったお坊様」という目で見てしまいそうで怖い。


来年は、月に1度は更新していきたいものです。

北北東

20141108

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2014年/中国/1時間53分(東京国際映画祭で鑑賞)
監 督  張秉堅(チャン・ビンジエン)
原 題  東北偏北
英 題  North by Northeast
出 演  
班 賛(バン・ザン) 李 濱(リー・ビン)

<あらすじ>
1970年代末。中国東北部の農村で連続レイプ事件が発生。警察の李隊長(班賛)は犯人逮捕に向け、靴型を取ったり部下を配備したりと奮闘するが解決に至らない。一方、村一番の種付け名手、蔡(李濱)は中国医学の知識を生かして推理を試みる。そんなとき、婚約中被害に遭った女性が離縁され自殺未遂するという事態が起こる。李は村内外から応援要員を募り、深夜に待ち伏せする計画を立てる。

<感想など>
1970年代末といえば遠い昔で、映し出される風景も前近代的である。でも物語自体には新鮮味を感じた。中でも「滑稽で失敗続きの警官」というキャラクター設定は珍しく、老婦人とのかけあいも楽しめた。追う側をあざ笑うかのような犯人の行動と周囲の反応が、事件の凶悪さを和らげている。

李隊長の捜査に何かと文句をつける蔡コーチ。文革中この地に下放された、いわば「よそ者」なのだが、牛の種付けで成果を上げた今は長老の風格だ。「コーチ」の呼称が人柄を表していると思った。すでに名誉回復も果たして都会で教授の身分も保証されながら、凶悪犯が捕まらないことには村を離れられない。李隊長とは丁々発止のやり取りを繰り広げるが、その裏には若者に対する深い愛情がうかがわれた。

犯人は俊足である。暗闇の中でうねる背中の筋肉が飢えた野獣を思わせ、お腹が突き出た李隊長とは正反対。観ている自分の方が、半ばあきらめてしまっていた。身の丈もある草むらを疾走する姿に、一体どんな奴なんだ?と好奇心がうずく。さてその犯人が明かされた時は、狂気をはらんだ彼の言動に身が凍りついた。蔡と李がドラマの中心だが、この人物も要必見。最後まで謎が解き明かされない展開はスリリングだった。

ラストシーンからは、科学的根拠を追及してきた彼女が、李隊長の愚直な捜査も認めている様子がうかがわれた。

蔡コーチ役の李濱は85歳で現役。中国の役者では最高齢とのこと。牛を追い回したり夜道を走ったりと、身体を張った演技に魅了された。背筋をぴんと張って闊歩する姿は本当にかっこいい。新たな作品に出演するなら彼女目当てで鑑賞しよう!!

メルボルン

20141103

メルボルン

2014年/イラン /1時間31分(東京国際映画祭で鑑賞)
監 督  ニマ・ジャウィディ
英 題  Melbourne
出 演
ネガル・ジャワヘリアン マニ・ハギギ
ロウシャナク・ゲラミ シリーン・ヤズダンバクシュ

<あらすじ>(ラストに関するネタバレを含みます)
オーストラリアへの移住を控えたアミル(マニ・ハギギ)、サラ(ネガル・ジャワヘリアン)夫妻。今日は故国イランを発つ日である。そんな中、サラは他家のベビーシッターから少しの間乳児を預かってほしいと頼まれる。しかしいつまでたっても迎えは来ない。やがて、ベッドに寝かせていた乳児が息をしていないのを、夫のアミルが発見。そこへ乳児の父親がやってくる。

<感想など>
最初はどんな物語なのか全く見当がつかなかったが、ストーリーが動き出すと目が離せなくなった。久しぶりに集中した。場面のほとんどは室内で、台詞も夫婦の対話が中心、時間的には1日弱と、設定の範囲は限られている。でも内容は極上のサスペンスだ。

預かった乳児の突然死。さあ、あなたならどうする?彼らはどんな決断を下すのか?作品は、観る者に終始問い続ける。

夫のアミルはひたすら隠す。父親が来ても真実を話さず、時間稼ぎをする。一方、妻は良心に従って真実を話すべきだと主張。夫婦の溝はますます深くなっていく。夫は乳児を預かった妻を、妻は隠ぺいしようとする夫を非難する。

こんな事態になっても、移住の準備は着々と進められていく。さて、彼らは出発するのか、それとも…。

夫婦の会話と、鳴り響く電話の呼び出し音。固定電話の線を外してからは携帯電話がひっきりなしに音を立てる。とにかく目まぐるしい。落ち着かない。

ドキリとした展開が2つあった。1つは妻が流しを洗っている場面だ。まさか水道管に…と、あることを想像した。もう1つは、夫妻が車に乗り込んだ後、周囲の車が警察車両に見えたことだ。こういう観客の反応は、想定内かもしれない。では、冒頭の国勢調査の回収員をどう解釈したらいいのだろう。私は、彼女が鍵を握っているのではないかと、最後まで思っていたのだ。空振りしたような気分だが、監督の意図は何だったのだろう。

Q&Aのコーナーでは、監督が仲間の子供を預かった時に、今回の設定を考えついたと話していた。聞いただけではとても映画になりそうもない題材だが、夫婦関係の変化だけでなく、子の父親の家族背景、夫の母の吐露なども、重層な作品に仕上がる要素になったと思う。

結末を描くことなく、映画は終わる。
観客に任せたこのラスト、みんなはどう予想するだろう。
ちなみに私は、彼らは飛行機に乗れなかったと思うのだが…。

黄金時代

20141031

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2014年/中国・香港/2時間59分(東京国際映画祭で鑑賞)
監 督  許鞍華(アン・ホイ)
原 題  黃金時代
英 題  The Golden Era
出 演
湯 唯(タン・ウェイ) 馮紹峰(ウィリアム・フォン)
朱亞文(チュウ・ヤーウェン) 田 原(ティエン・ユエン)
黃 軒(ホアン・シュアン) 王志文(ワン・チーウェン)
郝 蕾(ハオ・レイ) 袁 泉(ユエン・チュアン)

<感想など>
今回の映画祭で最初の鑑賞作品。夜10時半の上映終了なら終電で帰宅できるが、万が一(キャスト登場!)をにらんで宿をとった。もちろん万が一はなかった。(笑)翌日午前にも鑑賞予定があったので、余裕を持てたのはよかった。

1930年代の作家、蕭紅(シャオホン)の波乱の人生を描いた作品である。3時間もの長編だが飽きることなく見続けられたのは、登場人物の語りが織り交ぜられていたからだろうか。エンタメ系作品に比べれば淡々として、暗い風景も多いのだが、思いがけない場面の移り変わりが刺激になった。

黒竜江省出身の蕭紅(湯唯)は暴力的な父から逃れ、各地を流転しながら作家活動を続ける。男を渡り歩くような生活の中で同業の蕭軍(馮紹峰)と恋愛関係になって同棲。やがて魯迅(王志文)とも知り合う。「女流作家」と言えば聞こえはいいが、画面に映し出される彼女は優雅ではない。苦しみぬいた人生の副産物が文章だった…という感じだ。

蕭紅が身を削って書くように、演じる湯唯もまた、その役に自身を捧げているように見えた。他の役者は「演じている」が、湯唯は蕭紅になりきっている。咳も、飢えも、震えも、そして最後の苦しい喘ぎも、すべて彼女が感じたそのままではないか…。鳥肌が立った。これも時間を忘れた理由の一つかもしれない。

蕭紅をとりまく男たちも興味深い。蕭軍は出産間近の蕭紅と同居を始める。極貧生活を乗り切り、彼女の執筆を助ける。また、端木蕻良(黃軒)は蕭軍の子を孕んだ蕭紅と結婚する。どちらの男性も作家としての蕭紅に惚れ込み、その腕を頼りにしていた感があった。献身ぶりについては端木蕻良の印象の方が強いが、蕭紅の心にはいつまでも蕭軍の姿が…。複雑な人間模様だった。

蕭紅の方は、最初の子は里子に出し、次の子は「亡くなった」と言う。(実際どうなのだか…)友人の前では子を亡くした悲しみを演じていたが、本心は違うと思う。彼女は女であって母ではない。そんなキャラクターにインパクトがあった。

もう一人印象に残ったのは、丁玲を演じた郝蕾。周囲のくすんだ雰囲気の中で、勇敢でさばさばしたこの人物が一筋の光に見えた。これまで暗い役柄しか見てこなかったので意外に感じると同時に、次回作に期待が高まった。

左前方の席で、右側の日本語字幕を見るのが辛かった。もっと早く予約できていれば…と、来年への反省を述べておこう。

世界の果ての通学路

20141020

sekainohate1.jpg

2012年/フランス/1時間17分(劇場にて鑑賞)
監 督  パスカル・プリッソン
原 題  SUR LE CHEMIN DE L'ECOLE/ON THE WAY TO SCHOOL

<感想など>
ケニア、アルゼンチン、モロッコ、インドの4地域の、過酷な登校風景が代わる代わる映し出される。象の通り道を迂回して15キロの道のりを行く兄弟、馬で18キロを駆け抜ける兄妹、3人で支え合いながら山越えをする少女たち、そして兄の車いすを押す幼い弟たち。彼らはみな、大きな夢を抱えているからこそ、厳しい通学路に挑み続ける。学校がすぐ目の前にあって時々忘れ物を取りに帰った私には、全く別世界の風景だ。そう思うのは自分だけではないだろう。

こんなふうに教訓的な話としてとらえる一方で、別の感覚もわいてくる。
ドキュメンタリーと言えば、王兵監督の救いようのない暗さや、台湾の年配者たちの苦悩が、ずっと心の中に根付いている。だから今回の映像は、確かに苦難の道のりではあるが、底抜けに明るい印象だった。カメラを向けられた時から、彼らの通学路は光の当たる道になったのではないか。子供たちにとっては、撮影された経験も大きいように見えた。やはり、淡々と続く苦悩よりは、満面の笑みの方が観ていて楽しい。

もう一つ、大人のドキュメンタリーとは違う感覚があった。
撮影隊は子供たちの苦労を間近で見ているのである。もし自分なら手を差し伸べたくなるだろう。遅刻しそうになっているのなら、車に乗せてあげたいし、車いすが壊れたならあのお兄ちゃんをおんぶしてあげたい。そんなことをしたらドキュメンタリーではなくなるのは承知の上で、そう思わずにいられない。

ところで邦題の「世界の果て」は、ずっと気になっていた。自分の立ち位置を中心とした見方だと思う。あるいは自分とは全く異なる環境を「果て」と表現しているようにも感じる。

そうした些末はさておき、子供たちの意欲や将来の展望は後味がいい。小中学校時代を懐かしく思えるから、前向きな見方ができるのかもしれない。

親子連れが多いのもうなずける作品だった。
プロフィール

孔雀の森

Author:孔雀の森
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