フラワーズ・オブ・シャンハイ : 夢の国・亞洲文化宮

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フラワーズ・オブ・シャンハイ

20120330

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1998年/台湾/2時間1分(レンタルDVD)
監 督  侯孝賢(ホウ・シャオシエン)
原 題  海上花
原 作  韓子雲『海上花列伝』(蘇州語)
翻 訳  張愛玲『海上花開』『海上花落』(北京語)
出 演 
梁朝偉(トニー・レオン) 羽田美智子  李嘉欣(ミシェル・リー)
高 捷(カオ・ジエ) 劉嘉玲(カリーナ・ラウ) 潘迪華(レベッカ・バン)
魏筱恵(ウェイ・シャオホイ) 羅裁而(ルオ・ツァイアル) 方 瑄(ファン・シュエン)

<内容・あらすじ>(順不同)
清朝末期、上海の高級遊郭が舞台。遊女小紅(羽田美智子)は、なじみ客である王(梁朝偉)が惠貞(魏筱恵)の元に通ったのを知り、情緒不安定になる。翆鳳(李嘉欣)は、借金を重ねる女将(潘迪華)からの独立を決意する。双珠(劉嘉玲)は若い遊女たちのよき相談相手。その一人、双玉(方瑄)は若旦那と相思相愛になるが、正妻が望めないとわかり心中を図ろうとする。あるとき王は小紅が役者と一緒にいるのを発見して怒りが爆発。結局惠貞を見受けするが、彼女が彼の甥と関係したのを知って追い出す。王は昇進しても気持ちは晴れない。

<感想など>
梁朝偉目当ての鑑賞だったが、役柄があまりにも優柔不断、なのにはまり役に見えて、複雑な気分。場面はすべて遊郭内。アヘンを吸い、食事をして、マージャンをして、女性の愚痴を聞く。そんなたわいもない動作の連続なので、暇を持て余した男の印象しかない。外で役人をしている彼は、いったいどんなキャラクターなのだろう。

彼の相手小紅は、かなり謎めいた存在に感じた。演じる羽田美智子は、日本語の上海語吹き替えとのこと。自分にベタ惚れの王に対し、一時の移り気を責め続け、周りをも巻き込んでいるという状態だ。でも彼女の方は、王が困ったり、あるいは後でキレたりするのをかえって楽しんでいるかのよう。当事者よりも給仕をする女性たちの方が的確な判断をしていて頼もしく見えた。まさに<傍観者清>。

最も存在感があったのは李嘉欣演じる高級遊女。7歳から女将に育てられてきたが、今やその女将にも説教できるほどの貫録を持つ。美貌だけでなく商才もあるようで、自分が独立するにあたっての計算もかなり綿密だ。彼女の<上から目線>は氷のように冷たく、その目に射られたら動けなくなってしまいそう。その一方で、遊女たちの姉的存在である双珠には温かな雰囲気がある。女性たちのキャラクターの違いを観察すると面白い。

王がキレて物を投げる場面や双玉が心中騒ぎを起こすところは、その時は印象に残るが、遊郭内の日常茶飯に思え、時間がたつと忘れてしまいそうだ。起承転結がほとんどなく、出来事がつらつら重なっていく本作品では、ストーリー展開よりも、目に見える衣装、調度品の方がずっと印象に残る。アヘンの煙が漂う中、きらびやかな服を纏った女たちはみな物憂げで、ほんのり照らされた顔にも生気がない。ピカピカに磨き上げられた高級感あふれる家具に囲まれながらも、幸せからはほど遠く見える。全編室内だからか、観る側も閉塞感に押しつぶされそうになる。

視覚的にはとても美しいが、観るにしたがって息が詰まっていく。そんな不思議感覚がいつまでもつきまとう作品だった。

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