マシンガン・プリーチャー : 夢の国・亞洲文化宮

スポンサーサイト

------

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

マシンガン・プリーチャー

20120219

machine.jpg

2011年/アメリカ/2時間9分(劇場で鑑賞)
監 督  マーク・フォースター
原 題  Machine Gun Preacher
出 演  ジェラルド・バトラー  ミシェル・モナハン
     マイケル・シャノン  スレイマン・スイ・サヴァネ
     キャシー・ベイカー  マデリーン・キャロル

<あらすじ>(ラストに関するネタバレを含みます。)
1990年代初めの頃。サム・チルダース(ジェラルド・バトラー)は麻薬やアルコールに溺れ、荒んだ生活をおくっていた。しかし信仰を持つ妻子と共に赴いた教会で洗礼を受けたことが転機となり、地道に働くようになる。あるとき、サムは教会で聞いたウガンダの牧師の講話に動かされ、北部ウガンダで建設のボランティアに参加。ここで出会ったスーダン人民解放軍の兵士デン(スレイマン・スイ・サヴァネ)の案内で、スーダンの難民キャンプに赴く。神の抵抗軍(LRA)の残虐さに慄然としたサムは、帰国後故郷のペンシルバニアに教会を設立、次いでスーダンでの孤児院設立に奮闘する。

<感想など>
サム・チルダース氏の実話に基づいた物語である。
それ以外は何の予備知識もなく鑑賞に突入、最初のシーンの残虐さや、ガンを振り回す主人公の異様さに、観る作品を間違えたかと思ったほどだ。

まず前半で驚いたのがサムの改心だった。彼は殺人を犯したと思い、罪の意識に苛まされる。サムに傷つけられた男は実際には病院に収容され命は助かったが、サムの苦しみは続く。そんな中で家族の働きかけや牧師の言葉に突き動かされるように洗礼を受け、以後は家族のために懸命に働く。この180度ともいえる転換がかなり唐突に見えたが、実際には画面で見るよりも時間を要しているのだろう。信仰の持つ意味について考えさせられる展開でもあった。

次に、アフリカでの長期紛争についても驚愕の連続だった。台詞の言葉に、知らないことが多すぎて、理解に苦しむのである。後で調べてみても理解が及ばないことに愕然。

サムがデンに案内された難民収容所には、神の抵抗軍(LRA)の襲撃で重傷を負った人々がひっきりなしに運び込まれてくる。LRAとは、コンゴ、ウガンダ北部、南スーダン一部地域で活動している、ウガンダの反政府武装勢力のこと。現実を目の当たりにしたサムは、自分にできることはないかと思案する。
帰国したサムの変化を、家族は喜ぶ。教会を設立したサムを、周りの人たちも心から敬服する。けれども、サムの行動はとどまることを知らず、そのために故郷では家族崩壊の危機、スーダンでは命の危機や孤立化にまで発展。

ペンシルベニアでは、豊かであること自体に疑問を投げかけ、ついには私財を手放すまでに。ここでは遠いアフリカに想いを馳せる。
スーダンでは大勢の子供たちを守るためにLRAの少年兵を射殺。信仰と行動の矛盾とに苛まされる。そんなときウィリアム少年の衝撃告白が彼の心を救い、遠くにいる家族に想いを馳せる。
アメリカ、アフリカの両方に根を下ろしていく主人公の心が、こちらにも伝わってくる。

武装勢力に対しては武装もやむを得ないという考えが、反発を招いているのも確かだ。最後の「誘拐された子供を自分が取り戻すと言ったらあなたは何と答えるか?(略)」という問いかけからは、チルダース氏の苦しい胸中もうかがえる。

エンドロールにはチルダース氏ご本人や家族も登場、あらためてこれが実話なのだと思わせる一場面だった。プログラムには、チルダース氏と彼を演じたジェラルド・バトラーの並んだ写真が載っており、どことなく風貌が似ている。思い返せば、ジェラルド・バトラーの演技は、何かにとりつかれたかのように見えるときがあった。今なお活動している人を演じるプレッシャーは相当なものだろうが、これを乗り越える、というよりは自分の血肉にしてしまった、と表現した方が適切かもしれない。

最後、人間をここまで突き動かす力は何なのかと考えると、もう一度最初の展開が時系列に浮かんでくるのだった。

コメント

非公開コメント
プロフィール

孔雀の森

Author:孔雀の森
いろいろな出会いを
大切に♪

カレンダー
08 | 2017/09 | 10
- - - - - 1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
最近のコメント
カテゴリー
最近のトラックバック
最新の記事
リンク
ブログ内検索

Pagetop
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。