運命の子 : 夢の国・亞洲文化宮

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運命の子

20111228

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2010年/中国/2時間8分(劇場で鑑賞)
監 督  陳凱歌(チェン・カイコー)
原 題  趙氏孤児
英 題  SACRIFICE
原 典  司馬遷『史記』
出 演
葛 優(グォ・ヨウ) 王學圻(ワン・ シュエチー)
黄暁明 (ホァン・シァオミン)范冰冰(ファン・ビンビン)
海 清(ハイ・チン) 趙文卓(チウ・マンチェク)
張豊毅(チャン・フォンイー)趙文浩(チャオ・ウェンハオ)
王 瀚(ウィリアム・ワン) 鮑国安(パオ・グオアン)

<感想など>(ラストの関するネタバレを含みます)
あらすじはDVD鑑賞時のレビューで書いたので省略。
DVDを観たから劇場鑑賞はもういいか、なんて思ったこともあったが、今回は行ってほんとうによかった。大画面で黄暁明を観られたのが第一の理由(笑)だが、ほかにもたくさんの収穫があった。

とにかくキャストがいい。
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「程勃」として育った趙武(王瀚、趙文浩)は、重厚な祖父趙盾(鮑国安)、剛毅で誠実な父趙朔(趙文卓)、聡明な荘姫(范冰冰)の血を明らかに受け継いでいると、断言できるような成長ぶりだった。さらに彼は、育ての親である程嬰(葛優)の細やかさや、屠岸賈(王學圻)の武勇をも、自身の血肉としているのがわかる。少年を演じた二人が溌剌としているのも、周囲を固めるベテラン勢が魅せてくれるのも、それぞれの相互作用なのかなと思った。

『運命の子』という邦題が最初は腑に落ちなかったが、だんだんその意味が浸透してきた。
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趙武は、義父屠岸賈に剣を向ける理由として「自分の身代わりになって死んだ程勃のため」と言う。このとき、彼は趙武と程勃の二人分を生きる運命を背負っていると思った。前半では程嬰の息子こそ≪亡くなる『運命の子』≫だと単純に解釈したが、趙武もまた『運命の子』なのだ。15年前、城内のすべての赤子が、彼を探し出すという理由で人質になった。趙武はその子たちの運命をも握っていたことになる。すべてを知った15歳は、すでに統率者の顔をしていた。

なお、DVD鑑賞の時は余計だと感じたラストが、今回は必要な部分だと思えた。屠岸賈の「死の苦しみを味わうがよい」、「我が子を差し出したことが親として最大の罪」(順不同)といった内容の台詞を受けての場面だと感じたからだ。とても重い言葉だった。程嬰は死の淵で亡き妻子を見る。しかし二人との距離はどんどん離れていく。これこそが屠岸賈の言う「苦しみ」、犯した「罪」の結果ではないか。彼は常に、いつか自分は殺されると思っていたのではないだろうか。死を意識していた屠岸賈らしい台詞だった。

今回は各人物の言葉が心にしみて、レビューを書いている今もなお残っている。

さて、終わってから何か忘れものをした気がしてきた。そうだ、韓厥(黄暁明)だ。彼はあれからどうしたんだろう…。どうでもいいと言う人もいるかもしれないが、私にとってはどうでもよくない。(笑)

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運命の子 :龍眼日記 Longan Diary

中国・春秋時代晋の国。 屠岸賈(王学圻:ワン・シュエチー)の陰謀により王殺害の罪を着せられた趙氏一族は 生まれたばかりの荘姫(范冰冰:ファン・ビンビン)の子供を残し皆殺しにされる。 出産を手伝った医師の程嬰(葛優:グォ・ヨウ)は生き残ったその子供と間違...

コメント

韓厥のその後確かに気になります!

孔雀の森さん、こんにちは。
今年初めてのTB詣でに伺いましたー。
「運命の子」というタイトル、確かにどちらの子にも当てはまりますよね。
私は鑑賞前からずっとこの「運命の子」は生き残った一族の子のことだと思っていたのですが、
鑑賞し終わると身代わりとされて亡くなった子もまた「運命の子」なのだとやっと気づきました。(←遅い)
「我が子を差し出したことが親として最大の罪」
そう、まさにその通りですよね。
私が最後まで程嬰に感情移入ができなかったのはあの行動をとった
彼の心がどうしても理解できなかったからだと思います。
ラストシーンの解釈、とても興味深く拝見しました。
なーんにも考えずボーっと眺めていた私でしたが、言われてみればおっしゃるとおりだと思います。
うーん、流石です!

複雑な人間模様…

sabunoriさん、こんにちは♪
今年初めてのTB、コメント、ありがとうございます!
かなりスロースターターな私です。(まだ1本…)

ラストに関してお褒めいただき恐縮です。
実はsabunoriさんのレビューを拝見して、改めて思ったことがあります。
それは程嬰の貧相な顔立ちです。いかにも徳がうすい、という顔に見えました。
魅力など何にも感じない人物ですが、主人公なのですよね。
妻子を目の前で殺された彼の悲哀は想像を絶するものだったと
思います。
でも物語が進むにつれ、彼の衝撃は自分の企図がはずれたことによるものの
ようにも思えてきました。
一方、屠岸賈のやったことは実に罪深いことですが、
皮肉にも程勃と接するようになったら情の深さが垣間見えるようになります。
程勃に生きる力を教え込んだのは義父と呼ばれた屠岸賈の方。
さて、どちらが親らしいか?、なんて考えてしまいました。
「運命の子」は作品全体から見ればタイトルでもある趙氏孤児と
いうことになりますね。
こうしてコメントをいただき、考える機会が増えるのは、
ほんとうに楽しいことです♪
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いろいろな出会いを
大切に♪

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