無言歌 : 夢の国・亞洲文化宮

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無言歌

20111227

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2010年/香港・フランス・ベルギー/1時間49分(劇場にて鑑賞)
監 督  王 兵(ワン・ビン)
原 題  夾辺溝
英 題  THE DITCH
原 作  『告別夾辺溝』(楊顕恵〈ヤン・シエンホイ〉)
出 演  蘆 野(ルー・イエ) 徐岑子(シュー・ツェンツー)
     楊皓宇(ヤン・ハオユー) 廉任軍(リェン・レンジュン)
     李祥年(リー・シャンニェン)

<あらすじ>
1960年、反右派闘争の嵐が吹き荒れる中国。右派とされる人々が集められた西部の強制収容所では、過酷な労働と食糧不足のために、命を落とす者が後を絶たない。ある日労働者の一人李民漢(蘆野)は、懇意にしている董建義(楊皓宇)から遺言を託される。そして間もなく彼は自身の予想通り息を引き取った。その数日後、董の妻、顧(徐岑子)が訪ねてくる。李は顧とともに、膨大な数の遺体の中から董の遺体を探しだし、火葬とする。

<感想など>(ラストに関するネタバレを含みます)
反右派闘争を描いた作品として、謝晋監督の『天雲山物語』を思い出した。そこでは二組の男女を軸に、過酷な状況に置かれる経緯を細かく描写していたのに対し、本作は生々しい生活状況に終始し、説明的なところは一切ない。

実のところ、反右派闘争というのがよくわからない。サイトの解説を読むと、毛沢東の変心が事の始まりのようだが、その内容が簡明過ぎてなかなか納得できない。つまり簡単に説明のつく問題ではないということだろう。

理不尽の数々を積み上げることで、「反右派闘争」の愚かさを訴えている作品。見るに耐えない場面が絶え間なく続き、砂埃を巻き上げて吹き荒れる風は、不快な音を耳奥に残していく。亡き夫を悼む妻の泣き声には、鼓膜がビリビリ振動した。そんな中、心が休まる一時は、極限状態に置かれた人間が情の厚さを見せるところだった。李たちの班を監視する役目の陳(廉任軍)は、労働者たちの体を気遣い、その気持ちが一部の人々には浸透している。李は、人間の心を持ち続けている一人だと思う。

一方、野獣と化していく者も多い。生への執着。動物としての本能。彼らの生きていくための手段は、自分の環境とは隔たりがありすぎて呆然としてしまう。

最後に労働者たちが次々と帰っていく場面で、所長が班長である陳に「片腕として残ってくれないか」と語りかけるが、陳は結局どうしたのだろう。上部と労働者たちとの板挟みだった彼の躊躇が、伝わってくる気がした。エンディングの歌もまた、聴くのが苦しかった。次々と席を立つ観客は、単に時間を惜しんでいるわけではないと思う。

体験者である李祥年氏の、草の実を拾う様子が、今も頭に焼きついている。

コメント

1年はあっという間!

孔雀の森さん、こんにちは。
この作品ついに年内鑑賞を逃してしまいました。残念。
来年鑑賞できたらまた改めて伺わせていただきますね。

今年もお世話になりました。
孔雀の森さんと中華圏映画について本当にたくさんお話する機会を持てたことは
なんとも至福の時間でした。
引き続き来年もチョコチョコお邪魔させてくださいね。
来年もステキな中華圏映画に出会えるといいですね、お互い。
ちょっと早いですが良いお年をお迎えくださいませ。

やらなければならないことが山ほど!!

sabunoriさん、こんばんは♪
こちらこそ、楽しい時間をありがとうございました。
こうやって年末のご挨拶をするのは何回目かしら。
もうずう~っと前から、という気がしている私です。
実はこの作品、本編上映開始ぎりぎりに駆けこんでの鑑賞でした。
暗い中係員の方の誘導で入るのが怖かったです。ああ、年取ったなあ(笑)
この日はハシゴをしていまして、年内にもう一つレビューを書いて、
締めとするつもりです。
sabunoriさんはこれからご旅行ですね。
有意義な旅となることをお祈りしています。
そしてまたレビューを拝見するのがとっても楽しみ!!
来年もマイペースの更新となりそうですが、日々おうかがいましすので、
宜しくお願いします。
素敵なお正月をお迎えくださいませ。
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Author:孔雀の森
いろいろな出会いを
大切に♪

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