海洋天堂(劇場鑑賞) : 夢の国・亞洲文化宮

スポンサーサイト

------

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

海洋天堂(劇場鑑賞)

20111031



<感想など>
キャスト、あらすじはDVD鑑賞時のレビューに書いたので省略。
劇場で観られる日を待ち望み、ようやくこの日がきた!という思いだった。都心に出ればもっと早い時期に鑑賞できたはずで、時間を作ることも可能だったが、割と近く、こじんまりしたその劇場が好きなので、待つことにした。そして待ったかいは十分にあった。

冒頭で、父は息子を道連れに心中を図ろうとする。
と言っても、とても死を前にした人間には見えない。舟の上でくつろいでいる二人を見ていると、バックミュージックも手伝って、自分が空と海に溶け込んだ気分になる。海の中の二人も、苦しみもがいているようには見えない。

しばらくすると、二人が連れだって石畳の坂道を上がり、帰宅する場面があらわれる。どうやら旅行帰りらしい。この時点で、私の頭の中では、心中らしき光景は遠い昔になっている。今だから「自身の不治の病と、息子の将来を悲観して…」などと解説できるが、何の予備知識もなく観たら、序盤はは理解に苦しむと思う。DVDを初めて見た時にそんな感覚だった。でもかえって、説明的ではないところ、徐々に悟らせる展開がよいのだと思う。

今回まず、いいなあと感じたのは、ピエロのお姉さん、リンリンが、大福に向かって自分の生い立ちを語る場面だった。さらに、お化粧をしてあげるときや、公衆電話のとり方を教えるときのスキンシップには心が和む。水中の大福目線でのリンリンが、揺らいでいるのもおもしろい。そういえば、冒頭の沈んでいく場面も、父の姿は大福目線だった。その父の表情が苦渋に満ちていないのは、大福の眼を通しているからだ、と、今勝手に解釈している。

前宣伝の「アクションを封印したジェット・リー」という表現がちょっと気になった。「アクションをしたいけれどあえてしなかった」ニュアンスを感じるからだ。ジェット・リー自身、アクションなど、考えもしなかったと思う。むしろ、溺れかかるシーンなどからは、不恰好に見せる努力の方を強く感じた。思い返せば、先日観た『ヒットマン』でも、ジェット・リーはおぼつかない足どりでスケートをしていた。不恰好な演技もまた、身体能力の高さの表れか。なんて思うのは「アクションスター、ジェット・リー」が頭の中にあるから?

役者それぞれの演技が光っていた。
大福を演じた文章は、3歳になる女の子の父親とのこと。撮影当時の意気込みは格別だっただろうと、これも勝手に解釈。

小売店を経営する面倒見のいいおばさんを演じた朱媛媛は、胸元の大きく開いたブラウスを着て、色っぽいしぐさも見られた。けれども心誠(ジェット・リー)に対する眼差しは、遠くから見守る恋する乙女の目。微妙な距離感が気になるところだ。心誠もまた彼女には純粋な想いを抱いている。外で二人手を重ねるシーンには、惹かれあいながら結ばれることのない悲しみが、さりげなく描かれていた。このおばさんをはじめ、大福と心誠をとりまく人々は全員、心根が優しい。そこからは、大福と心誠の人柄もうかがえるのである。

前のように号泣とまではいかなかったけれど、自立の道を歩む大福の姿にジンワリ。そしてエンディングでハンカチが必要になった。やはり音楽効果は大きい。


trackback

再鑑賞 「海洋天堂」 :TK.blog

再鑑賞 『海洋天堂 Ocean Heaven』 製作年:2010年 製作国:中国/香港 監督:シュエ・シャオルー(薛暁路)  撮影:クリストファー・ドイル(杜可風) 音楽:久石譲 出演者:ジェット・リー...

海洋天堂 :龍眼日記 Longan Diary

中国・青島(チンタオ)の水族館で働く心誠(シンチョン)(李連杰:ジェット・リー)は 自閉症の息子大福(ターフー)(文章:ウェン・ジャン)と2人暮らし。 慎ましくも仲良く暮らす2人であったが、心誠は末期ガンであると宣告される。 心誠は自分がいなくなった後も...

コメント

音楽効果は大きいですよねー

こんばんは☆
どの映画でも、大まかなストーリーを知った上で再観賞すると
観賞に余裕があるのか違う目線で見ることが出来たり、
前回気付かなかった箇所に気付いたりして面白いですよね。

前回はルンメイちゃんをあまり重視してなかったのですが、
今回は私もルンメイちゃんのシーンはいいなぁと思いました。
こういう役、合ってますね。そういや『密告・者』では、
少し派手なメイクの娼婦役をしてるとか。今までにない役なので
今から観るのが楽しみです♪

>大福を演じた文章は、3歳になる女の子の父親とのこと。

ええっっーー?!?な、なんと!!既にパパだったとは…。
私は今作品で文章くんを知り、大福のイメージしかなかったので
かなり驚きました!
お子さんがいらっしゃるなら、そのうち父親役の文章くんが
見れる日も近いかもですね☆
(彼の出演作を知らないのですが既にあったりして~)

海のきらめきが心に残っています

孔雀の森さん、おはようございます。
TKATさんもおっしゃっているように2度目の鑑賞では予備知識があるから
細部を確認しながら楽しめていいですよね。
この作品を含め私もそうしたい作品が多いのですが、これがなかなか難しい。
(私はヒマなはずなのに~ 笑)
「アクションを封印したジェット・リー」という言葉は私もどこか腑に落ちなくて、
というかわざわざそんなことを言う必要性を感じなくて
あえて自分の感想の中に入れませんでした。
アクションがなくてもジェット・リーはジェット・リーですよね。
ところで文章のパーソナル情報が全然出てこないなぁ、と思っていたので
子持ちのお父さんだと知って私もビックリしました。
情報ありがとうございました♪

写真!

TKATさん、こんにちは~
今回使った写真、まさにTKATさん同様「これが一番!」と思ったのですよ。
エンディングでこの二人がパッと映った瞬間、あふれていた涙が
ツーと流れてきたんです。
やられましたね~
父子の自然な姿があらわれていて、この1枚を見るとすぐ、映画全体が
思い出されます。

『密告・者』のルンメイちゃんは派手なメイクをしているのですね。
私は、ルンメイちゃんはナチュラルメイクが一番!と思うのだけど、
これまでのイメージを覆すような役柄にも興味津々です。
観に行けるかどうか微妙なところですが、こうしてお話をきくと
鑑賞したい気持ちになってきました。

私も文章クンがパパだとは全く想像がつきませんでした。
出演作を観たのは今回が初めてです。今まで映画、ドラマに多数
出演しているようで、機会があれば観たいです。

劇場ではすすり泣きの声が聞こえてきましたが、かなり憚っているような感じでした。
やっぱり家のようにはなりませんね。
もう一度家で観て、どうなるか確かめてみようかしら。(笑)

お父さ~ん!!

sabunoriさん、こんにちは♪
もしあの水族館でウミガメさんに出会ったら、声を張り上げて
呼んでしまうかも。「お父さ~ん」って。(笑)

私も今回、泣きそうになるのを知らず知らずこらえていたかも知れません。
終わったのが夜だったから、もっと思いきって泣いちゃってもよかったかな~(笑)

>アクションがなくてもジェット・リーはジェット・リーですよね。
ほんと、そうですよね。鑑賞中はアクションなど全く思い浮かびませんでした。

文章クン情報は、本作品関係の中文サイトで目にしました。
「文章」で検索するとなかなかたどりつけなくて、あらためて、
氏名らしくない氏名だ、なんて思ってしまいます。

何年か経ったらまた観ようと思います。テーマが普遍的なので、
その時の状況に応じた感慨が、また新たにわいてくるような気がします。
非公開コメント
プロフィール

孔雀の森

Author:孔雀の森
いろいろな出会いを
大切に♪

カレンダー
08 | 2017/09 | 10
- - - - - 1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
最近のコメント
カテゴリー
最近のトラックバック
最新の記事
リンク
ブログ内検索

Pagetop
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。