For You : 夢の国・亞洲文化宮

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For You

20110722



著 者:五十嵐貴久
出版社: 祥伝社(文庫)
刊 行: 2011年2月(単行本は2008年3月)

<あらすじ>
雑誌編集者の朝美は、韓国の若手トップスター、フィル・ウォンの取材を任され、プレッシャーを感じながらも精力的に準備をしていた。そんな中彼女は、一か月前に急逝した叔母の遺品から、古い日記帳を見つける。そこには、30年前の一女子高生の感情がぎっしりと詰まっていた。特に朝美が気になったのは、藤城という男子生徒との恋愛状況だったが、なぜか中途半端のままで終わっていた。

<感想など>
奇数章は朝美を中心とした今の状況、偶数章は叔母冬子の日記で構成される。30年前の世界にどっぷりつかった頭がいきなり現在に引き戻される、という感覚を何度も味わった。日記が書かれた時代は自分の青春時代とも重なり、舞台こそ違うが同じ空気を吸っている気分だった。

冬子は転校してきた藤城に一目惚れに近い感情を抱く。口数の少ない彼と交流する機会はなかなかつかめなかったが、それでも互いにだんだん近づいていく。彼もきっと私のことが気になっているはず。ああ、こういうテレパシーのようなもの、わかるなぁ。(笑)でも肝心なことが切り出せない。そんな冬子のモヤモヤがもどかしい。どうにかしてあげたい、と思う一方で、態度をはっきりさせない藤城には謎が深まるばかり。

叔母がいかに自分に対し親身だったかを思い出しながら、朝美は現在の仕事に立ち向かう。高校時代の叔母と、自分を導いてくれた叔母。まるで彼女が糸を引いているかのように、朝美には予期せぬ幸運がおとずれる。

あまりにも色々な偶然が重なり過ぎて、作られた感じを抱く人もいるかもしれないが、私はかえって嬉しさ倍増、という気持ちだった。すべてはグランドフィナーレへと続く道と思うと、些細な出来事の一つ一つが大事なパーツに見えてくる。亡き叔母の助言が、朝美の生き方に大きな影響を与える結果となったのだが、これもまた運命と言えるだろうか。

最後まで読んでから、もう一度冬子の日記に目を通した。10代で本物の相手に巡り会うこともあるのだ。彼を最後の最後まで愛した冬子。彼女の情熱と独特の哲学は、朝美に引き継がれていくのだろうな、と思った。

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