輝く夜 : 夢の国・亞洲文化宮

スポンサーサイト

------

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

輝く夜

20110707



著 者:百田尚樹(ひゃくた なおき)
発 行:講談社(文庫)
刊 行:2010年11月
(単行本は2007年太田出版より『聖夜の贈り物』として刊行)

<内容・あらすじ>
クリスマス・イブの出来事、5編が綴られた短編集。

第一話『魔法の万年筆』
恵子がホームレスからもらった「魔法の万年筆」は、ただの使い古しの鉛筆だった。これで書ける願い事は三つまで。ケーキを食べたい。弟の会社が持ち直しますように。元彼とヨリを戻せるだろうか。そして隣に住む俳優志望の青年の顔が頭に浮かんだ。

第二話『猫』
雅子は派遣先の会社で残業をしていた。憧れの社長、石丸と二人きりだ。仕事が終わって食事しているとき、石丸から正社員で来てくれないかと誘われる。

第三話『ケーキ』
真理子はその夜、20歳という短い生涯を終えようとしていた。しかし突然、全身を蝕んでいたがん細胞が消滅、奇跡的な回復を遂げる。その後彼女はケーキ屋に勤め、そこで知り合った男性と結婚、自営のケーキ屋を切り盛りして豊かな人生を送る。

第四話『タクシー』
私はタクシー運転手相手に5年前の恋を語っていた。旅先で知り合った男性に鞄職人であることを隠し「スチュワーデス」と偽って付き合い始めた。だんだん彼に惹かれ事実を打ち明けなければいけないと思ったとき、その恋は終わったのだった。

第五話『サンタクロース』
和子と賢治は仲の良い夫婦。高校生の長男、望は和子と亡き婚約者との間に生まれた子。その下に賢治との間に生まれた小学生の男の子2人と来年小学校に上がる女の子がいる。和子はその晩初めて賢治に、あるクリスマス・イブの不思議な出来事を話す。

<感想など>
季節外れだがクリスマスまで待っていたら忘れてしまいそうなので書くことにした。冬の光景を思い浮かべ、ひんやり気分を味わいながら、この暑さを乗り切りたいものだ。(笑)

いずれもハッピーエンドと考えていいだろう。しかも登場する男性はみんな紳士的で、女性には都合のいい、かなりできすぎたストーリー展開だ。でも「ありえない!」なんて言う勿れ。こういう奇跡があったっていいじゃないの!普段本を読み返すことはほとんどないが、今回は各物語のハッピーエンドの部分ばかりを何度も読んでしまった。

どの物語にもオチがある。ああ、よかったと思える終わり方だ。
中でも一番驚いたのは第三話『ケーキ』。不幸な生い立ちの女性が努力を実らせて幸せになる。憧れていた医師ではなく、自分を好きだと言ってくれた人と結婚。やがて、老境に入ってから再会した医師が意外な告白をする。何だか夢物語だなと思っていたら想像もつかない結末が待っていた。彼女は幸せだったと思いたい。

第一話『魔法の万年筆』の主人公恵子は、自分よりも人のことを優先する女性。願い事も自分のことではなく、弟の会社の再興と、隣に住む売れない役者の成功を書く。今まで人に譲ってばかりの、損の多い人生だったが、ついに報われる時が来る。しかも相手も幸せになるのだ。幸せが何倍にも膨らんで跳ね返ってきたと思うと、自分のことのように嬉しくなった。

一番好きなのが第四話の『タクシー』。奇跡としか言いようがない偶然の連鎖に「ありえん!」と叫んでしまった。でもこういう体験をした後の人生を考えると「あってもいいじゃん!」とも思う。特に男性の方の執着心が素晴らしい。互いに最初から正直であればとんとん拍子だったかもしれないが、こんなに衝撃的なことは体験できなかっただろう。後悔も、回り道も、この結果ですべて吹っ飛んだわけだ。

クリスマスが近くなったら再読して気分を盛り上げよう!(笑)

コメント

非公開コメント
プロフィール

孔雀の森

Author:孔雀の森
いろいろな出会いを
大切に♪

カレンダー
06 | 2017/07 | 08
- - - - - - 1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31 - - - - -
最近のコメント
カテゴリー
最近のトラックバック
最新の記事
リンク
ブログ内検索

Pagetop
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。