ふたりの人魚 : 夢の国・亞洲文化宮

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ふたりの人魚

20110701

suzhouhe.jpg

2000年/中国・ドイツ/1時間23分(レンタルDVD)
監 督  婁 (ロウ・イエ)
原 題  蘇州河
英 題  SUZHOU RIVER
出 演  周 迅(ジョウ・シュン) 賈宏声(ジア・ホンション) 
     姚安濂(ヤオ・アンリェン) 耐 安(ナイ・アン)
     
<内容・あらすじ>
ビデオ撮影者「僕」の語りによって展開する。
舞台は上海。バイク宅配業のマーダー(賈宏声)は、ムーダン(周迅)という少女を叔母の元に送る仕事を依頼される。彼女が叔母宅に行っている間父親は自宅に女性を呼ぶのだ。何度も送迎するうちにマーダーとムーダンの間には恋心が芽生えるが、マーダーは意に反してムーダンを避ける。彼は仲間からムーダンの身代金誘拐を命令され、廃ビルに彼女を軟禁する。身代金の獲得は成功。ムーダンはその金額の安さとマーダーの裏切りに絶望して蘇州河に身を投げる。数年後、刑期を終えたマーダーは、ムーダンを探し始める。そんなとき、ムーダンに瓜二つのメイメイ(周迅二役)という女性と出会う。

<感想など>
物語はドキュメンタリータッチ。先日の同監督作『スプリングフィーバー』同様、カメラぶれする画面に酔いそうになった。前回は車酔い、今回は船酔いである。語り手は依頼された撮影を通して、ターゲットの女性、メイメイと恋人関係になる。すると、ある男性が、メイメイのことを尋ねにやってくる。物語はこの男性、マーダーを中心に進む。

メイメイは最初から最後まで謎めいた存在。バーに置かれた水槽の中を、人魚の格好で泳ぐのが仕事だ。住まいは河べりにはりつくように設置されたコンテナである。外見は無機質だが中は細々とした物があふれた、いかにも女の子らしい部屋だ。彼女がどこから来たのか、どんな生い立ちなのかは一切明らかにされないので、てっきり「ムーダン=メイメイ」と思い込んでしまった。

退廃した香りをプンプンさせるメイメイの後に、髪を二つに結んだ少女ムーダンが映し出される。メイメイの過去が始まるのかと思った。バイクの前後に乗る二人は惹かれあうが、これは男にとっては計算外だった。全力でぶつかってくる少女に対して防戦一方のマーダー。ムーダンの憎悪に満ちた眼差しと、マーダーの苦しい胸の内が画面いっぱいにあふれ、胸が痛くなった。一見行き当たりばったりだが、かなり綿密に練ったストーリーだと感じた。

ムーダンが姿を消した後の人魚伝説が、観る者を惑わせる。メイメイは、記憶を失ったムーダンではないのか、と。

マーダーのムーダンに対する執着心は、彼の純真な気持ちそのものだ。メイメイは、マーダーが繰り返し語る「ムーダン物語」を創作と考えるが、実話と知った時はもう遅かった。嘘や悪行がはびこる上海では、ビデオ撮影をする「彼」も自分も、正直な人間を見る機会などほとんどない。そんな中、マーダーがムーダンを探し当てたこと自体、奇跡としか言いようがない。メイメイは自分を本気で探してくれるような人間に、会うことができるだろうか。

未来の見えない話に、観ているこちらまで不安になった。

<後記>
ずっと観たいと思っていたが、近辺のレンタルショップには見当たらず、あきらめていた。しかし先日、映画鑑賞帰りにフラリと入った都心の某ショップで、本作を含め観たかった3本を発見。初めてポスト返却の手続きをした。そのショップでは韓流作品と中国語作品がきちんと区別され、しかも中国語圏の作品が、監督別、俳優別に並んでいた。配架したスタッフさんによるポップも、読んでいて楽しかった。今度はいつ行けるかな~

コメント

も、もしや…?

こんばんは♪
私これ、多分10年前後ほど前に香港旅行した時に現地の映画館で観たような気がします!
友人と言葉はわからなくても漢字の字幕が出るから意味分かるんじゃない?と
ふらりと映画館に入って観たのですが、当時はまだ中国語の勉強をしておらず
全く、いやはやホントまっったく意味がわかりませんでした^^;
そしてこの作品のこともすっかり忘れておりました~。

が、「カメラぶれする画面」「バーに置かれた水槽の中を人魚の格好で泳ぐのが仕事」
「住まいは河べりにはりつくように設置されたコンテナ」というくだりで思い出した次第で。。
孔雀の森さんの感想を拝見し、そういう内容だったんだ!と今更ながら理解できました(笑)。
他に私が覚えているシーンは…どなたか亡くなりませんでしたっけ?(水死?)

日本語版が出ているなら私ももう一度観たいわ~。

機会がありましたら是非!

TKATさん、こんにちは♪
香港の劇場でご覧になったのですね!
10年前の鑑賞なのによく覚えていらっしゃる!!
TKATさんの記憶力もさることながら、
やはりインパクトが強かったのでしょうか。
後に作られた同監督作品にも共通して感じられるのは、
独特の不思議世界だなあということ。
今思い出しても、“浮遊”している気分。
劇場の雰囲気はどうだったのでしょう。興味津々です。

>どなたか亡くなりませんでしたっけ?(水死?)
はい。とても重要な場面で、それが誰かを言ってしまうと
完全ネタバレになってしまうのでここでは伏せておきますね。
正直、その場面が映し出されたときはびっくりしました。
そうきたか~!っていう感じで。

ご覧になる機会があればぜひ感想を聞かせてくださいね♪
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大切に♪

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