ハーモニー 心をつなぐ歌 : 夢の国・亞洲文化宮

スポンサーサイト

------

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

ハーモニー 心をつなぐ歌

20110620

harmony2.jpg

2010年/韓国/1時間55分(劇場で鑑賞)
監 督  カン・テギュ
出 演  キム・ユンジン  ナ・ムニ
     カン・イェウォン  チョン・スヨン
     パク・ジュンミョン イ・ダヒ
     チャン・ヨンナム

<あらすじ>
ジョンヘ(キム・ユンジン)は暴力夫を殺した罪で服役している。彼女には刑務所で出産したミヌを18か月だけ養育することが許されているが、その充実した日々も終わりに近づいていた。そんなとき刑務所に慰問に来た合唱団の歌に大感激。自分たちも合唱団を作りたいという強い思いから、監守や服役囚たちを説得し始める。こうして元音大教師ムノク(ナ・ムニ)をリーダーに、元歌手ファジャ(チョン・スヨン)、元プロレスラーヨンシル(パク・ジュンミョン)らと練習を始めるが、ソプラノ不足がネックとなっていた。そんなある日、ジョンヘは素晴らしい歌声を耳にする。たびたび問題を起こして独房に入っているユミ(カン・イェウォン)だった。


<感想など>
冒頭で、刑務所側の全面協力に対する感謝の意を目にした。だから大変リアルなものと思っていたのだが、最初からかなり大袈裟である。出産シーンに始まり、子どもの1歳の誕生日にかけてのドタバタは、これが刑務所か?と目を疑った。監守と服役囚らが仲良く一緒にいるなんてありえない。

しかしそれも計算のうちなのだろうか。序盤に突拍子もない明るさがあるから、悲しみに向かう列車は加速する。そして涙を誘う。すべてが、涙を放出させるための技と考えれば、2時間弱のこの構成はとても巧みだといえる。実は自分も『号泣必至』の言葉にさそわれて来たクチであるから、乗せられた、なんて考えず、素直に泣けばいいのである。今だからこんな風に評しているが、観ているときは素直に反応する自分がいた。

子どもの愛らしさよりは、むしろ歌の方に心を奪われた。リーダーのムノクが円陣を組ませ、それぞれの思いを吐露させる。するとこれまでバラバラだった皆の心がまとまっていく。心に深い傷を負ったユミもだんだん打ち解けて、音楽の才能を存分に発揮。音痴だったジョンヘのボイス・トレーニングも功を奏す。みんなが声を合わせる場面では、それぞれの背景と音色が重なって胸がいっぱいになった。皆が一つになる過程には性急すぎる感もあるが、それは観ている自分の望みであるし、皆の生き生きとした表情が展開に勝っているので、論じないことにする。

ジョンヘの子供に対する絶ちがたい想いがある一方で、ムノクやユミの母子関係も物語の重要なカギとなっている。ムノクの娘は手紙も電話も一切受け付けないほど母を憎んでいる。義父から暴力を受けていたユミは母のことが許せず会おうとしない。この二人が連弾するところがいい。心が通い合った瞬間を見た思いだ。

登場人物はいずれも印象に残るキャラクター。老年にさしかかっているムノクからは、慈悲深さ、教養の高さが感じられる。ファジャとヨンシルは楽しいコンビ。テンポのよい言葉の応酬、両者好対照の外見が面白い。ユミの潤う瞳には吸い込まれそうになった。ジョンヘは劇中の大半が泣き顔だったのではないかと思うくらい、ゆがんだ表情が鮮明に残る。さらにコンは、監守というよりは客室乗務員である。隣に並ぶ先輩監守より頭一つ分大きいがイマイチ迫力不足で、どうしても監守に見えない。こうした人物像も、各場面も、綿密に設定されて無駄がないと思った。

口コミ通り、泣きに泣いた。劇場を後にしたときは、とてもすっきりした気分。本作品が芸術としてどう評価されるか、また後々ずっと印象に残るかどうかはわからないが、たまにはこんなふうに泣きに行くのもいいかもしれない。

ところで『号泣』で思い浮かぶのが『海洋天堂』。この劇場でも秋以降上映予定ときき、ちょっと待っていようかと思う。楽しみ!

コメント

非公開コメント
プロフィール

孔雀の森

Author:孔雀の森
いろいろな出会いを
大切に♪

カレンダー
08 | 2017/03 | 09
- - - 1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31 -
最近のコメント
カテゴリー
最近のトラックバック
最新の記事
リンク
ブログ内検索

Pagetop
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。