レッド・コーナー 北京の二人 : 夢の国・亞洲文化宮

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レッド・コーナー 北京の二人

20110518



1997年/アメリカ/2時間2分(レンタルDVD)
監 督  ジョン・アヴネット
原 題  Red Corner
中文題  紅色角落
出 演  リチャード・ギア  白靈(バイ・リン)
     ブラッドリー・ウィットフォード
     バイロン・マン  ジェームズ・ホン
     孟廣美(ジェシー・メン) 周采芹(ツァイ・チン)
     ヘンリー・オー

<あらすじ>
ジャック・ムーア(リチャード・ギア)は、衛星通信事業の交渉で北京を訪れる。ある晩、彼はホン・リン(孟廣美)というダンサーと意気投合し一夜を共にする。ところが翌朝、彼女の惨殺死体が発見され、ジャックに殺人容疑がかけられ拘束される。国選弁護人のシェン・ユイリン(白靈)は最初のうち彼の無罪を信じなかったが、やがて陰謀の気配を察し、真実の追及へと乗り出す。

<感想など>
公開されていたとは全く知らなかった。レンタルショップの『良品発掘』コーナーで「北京」の二文字にひかれ借りることになった。「北京の二人」という副題がなかったら知らないままだっただろうからこのタイトルには感謝しているのだが、観終わるとこれに違和感をおぼえ、複雑な気分。

舞台は十数年前の北京。改革開放の気運と引き締めの勢力に揺れていた時代である。理不尽ともいえる司法の世界が、まるでドキュメンタリーのように見えてくる。でもあくまでも物語としてとらえることにした。

無罪を主張すれば改心がないとみなされ期間を置かず死刑執行。だから罪を認めて減刑を求めるべきだと、弁護士のユイリンはジャックに勧める。しかし彼はこれを拒否、孤独な戦いを進める。そんな中彼は拘置所内で暴行を受け九死に一生を得る。ユイリンは背後に不穏な空気を感じとり、自分の弁護士人生をかけて真実の追及を始める。彼女が巨大な権力に立ち向かおうとした背景には、文化大革命中の悲惨な父の姿がある。一つの決意をした彼女の、毅然とした姿が美しい。

証拠集めに動くジャックとユイリンは、車上で襲撃を受ける。その隙にジャックは逃走。手錠をつけたまま、瓦屋根をつたって米国大使館をめざす。そのがむしゃらな走りっぷりが迫真的。大使館の入り口詰所で「保護してくれ」と駆け込んできたジャックに対し、係員が「パスポートは?」とのんびり尋ねるシーンには笑ってしまった。これは大使館に対する皮肉でもあるのだろう。自分が大使館に逃げ込んだことでユイリンが窮地に追い込まれると知ったジャックは、大使館を出て再び留置場へ。この後は怒涛の展開となる。

衛星通信事業をめぐり複数の会社がしのぎを削る中、ドイツの会社が交渉を成立させる。社内の重要なポストにはジャックと交渉したリン・ダン(バイロン・マン)が就任。ジャックを亡き者にしようとした陰謀が徐々に明らかになっていく。このリン・ダンという男がいかにも悪者らしい不遜な笑みを浮かべ、憎らしい。最終的にはある者がジャックに対し「対不起(悪かった)」とあやまるのだが、この言葉があまりにも軽くてあっけにとられた。

ジャックとユイリンの絆は、真実に近づくにつれ、より強くなっていく。愛し合っていると言ってもよいだろう。でも結ばれることはない。彼の軽率な過ちで物語が始まり、終わるときにまた別の女性と結ばれるのでは、いかにも安っぽい話になってしまう。結末はこれで正解だと思う。

本作はアメリカ大使館の保身にも批判を加えており、中国の司法制度に対する一方的な懐疑に終始しているわけではない。現在の不安定な社会を考えると、ここに描かれる真実の隠ぺいは、何もこの時代の中国に限ったことではないと思えてくる。どの時代にも、どの地域にも、十分起こりうることなのだなあと思うと身震いしてしまう。なお、当時は中国側からの撮影許可は下りず、北京で撮影した背景を後で合成したのだという。主演のリチャード・ギアが中国に足を踏み入れていないとはびっくり。

「北京の二人」とはたった二人で立ち向かうという意味もあるのだろう。ならばジャックをこのまま中国にとどまらせ、ユイリンと共に真実追及の人生を歩ませる展開にした方が、この副題にふさわしいのではないか。結末について先ほど述べた意見との矛盾を感じながら、飛び立った飛行機を眺める私だった。(笑)

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