まほろ駅前多田便利軒 : 夢の国・亞洲文化宮

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まほろ駅前多田便利軒

20110510

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2011年/日本/2時間3分(劇場で鑑賞)
監 督  大森立嗣
原 作  三浦しをん『まほろ駅前多田便利軒』
出 演  瑛太 松田龍平 片岡礼子 鈴木杏
     本上まなみ 柄本佑 横山幸汰 松尾スズキ
     岸部一徳 麿赤兒

<あらすじ>
多田啓介(瑛太)は、まほろ駅前で便利屋を営んでいる。正月早々、依頼先でバスの間引き運転の状況を報告した後、預かり物のチワワが行方不明になって大慌て。近くのバス停へ行くと、若い男がそのチワワを抱いているのを発見する。男は何と、多田の中学時代の同級生、行天春彦(松田龍平)だった。とたんに多田の脳裏に中学時代の苦い思い出がよみがえった。その晩から、行天は「まほろ駅前多田便利軒」に居座ることとなる。

<感想など>
慣れ親しんできた街が舞台となった作品は初めてだ。ほとんどすべての場所が特定できて、まるでドキュメンタリーを観ている気分。また、この日通ってきた西湘バイパスが現れた時は、夫と二人思わず「おっ!」と小さく声をあげてしまった。ついさっき見た風景を、主人公たちの目を通してもう一度見た。貴重な体験だ。

「まほろ」は東京都町田市。「都会でもなければ、田舎でもない」という表現は当たっている。流行や天気予報のことはわからないが、この街に舞い戻りたくなる気持ちはよくわかる。ここから徒歩十分の神奈川県に実家がある。そこに寄ったときは必ず町田にも行く。いつしか財布はこの街のポイントカードでパンパンになった。(笑)バスターミナル付近の電車&大型車のゴーゴー音も、飛行機の爆音も、頭をかきむしりたくなるような騒音に違いないのだが、こうして劇場できいてみると妙に懐かしい。

こんなふうに、映し出される街のことはよくわかっているつもりだが、登場人物についてはなかなか理解が及ばない。便利屋を営む多田も、友人の行天も、自分の子にしては年齢が高く、兄弟にしては若すぎる。境遇も全く違う。自分の側から見ると接点を持ちにくい人々だ。接点ができるとすれば、客になったときくらいだろうか。彼らは様々な人と出会い、偶然とも思えるなりゆきで助けたり、力になったりして、点と点を線で結ぶ。すると、観ている自分ともつながったように思えてくる。やがて物語の主題がだんだん見えてくる。

「やり直せるだろうか」
「愛せるだろうか」

彼らも最初は気づいていなかったのだろう。可能性があっても、日々の惰性や癒えない傷が、希望の二文字を打ち消していたのだと思う。ところが二人は出会ったことで、見えなかったものが見えるようになる。多田も行天も仲良しとは言えない。しかし徐々に互いが不可欠であることに気づく。

補い合うのでもなく、助け合うのでもなく、一緒にいれば楽しいというのでもない。相手の存在によって自分の何かが呼びさまされる、ちょっと不思議な関係の二人である。

台詞も展開も、緻密な計算によって作られていると思う。一つ一つの言葉が意味を持ち、後に続く展開と関連するところに、細かい気配りを感じた。

瑛太、松田龍平の息の合った台詞の掛け合い、間合いも楽しめる。瑛太演じる多田が自分の子を亡くしたいきさつを語るところは迫真の演技で、この時初めて「父性」を考えさせられた。松田龍平のひらひらした走り方もこの人物の生き方を映し出していると思った。この時の彼はふらふらしているようで実はしっかりとした方向性を持っている。

子どもが悪い大人の手先になったり、犯罪の事実をあえて隠したりと、危険な空気が漂う中、真剣に人生を模索する若者たち。あの煙草の煙のように、漂いながら自分の道を探している。道徳的にも、押しつけにもならない展開がよかった。

今町田では「祝公開」にわいている。市民文学館では「まほろ駅前多田便利軒」展が開かれ、ロケ地の地図が配られている。アンケートを書いてくじを引いたらエコバックが当たった。(嬉)
そんな映画以外のあれこれも、作品への好印象につながっている。

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