世界でいちばん長い写真 : 夢の国・亞洲文化宮

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世界でいちばん長い写真

20110413

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著 者:誉田哲也
発 行:光文社
刊 行:2010年8月

<あらすじ>
内藤宏伸は写真部所属の中学三年生。親友の洋輔が引っ越してから気の抜けたような日々を送っていた。ある日祖父のリサイクルショップで、カメラと思われる大きな機械が目に入る。早速これを持って従姉の温子と共にミヤモト写真館へ。店主の説明で、この「グレート・マミヤ」は360度パノラマ写真が撮れるカメラだと知る。宏伸は会心作を撮り、それには部長の三好も興味津々。卒業記念イベントで写真撮影をする企画が進んでいく。宏伸は「世界一長い写真実行委員会」委員長として、大掛かりなイベントを取り仕切ることとなる。

<感想など>
「世界一長い写真」のギネス記録保持者、山本新一氏製作の360度パノラマカメラをモデルにしているとのこと。お手製のカメラであることに興味がわく。物語にはその外形や効能が丹念に書かれているが、読んだだけではまったく想像がつかない。できれば写真を挿入してほしかった、と言うのは贅沢な注文だろうか。

主人公はどこにでもいそうな中学生。積極的に動くタイプでではなく、付和雷同型のちょっと気弱な少年だ。そんな主役に対し、周囲の人物たちはいずれも強烈な個性を発揮している。21歳の従姉「あっちゃん」は、ダンスが上手で、物言いがはすっぱな美人だ。写真部部長の三好奈々恵は、責任感が強くリーダーシップをとるタイプ。陸上部の安藤エリカにはミステリアスな魅力がある。さらにインドを放浪するおじいちゃんが飄々としていておもしろい。ただ、写真店の宮本さんは、写真の知識が豊富で現像の腕が確かであること以外はあまり特徴がない。そんな没個性がかえって印象に残る。宏伸は彼らの間を漂流している。

自分が夢中になれるものとの出会い。その偶然を引き寄せる潜在能力が、宏伸にはあったのだと思う。彼自身の積極的なアプローチというより、レールの上に乗せられた結果に見える。けれどもそれは、彼の素直で従順な性格、感動する心があったからこそだ。みんなに引き出してもらった力によって、彼は成功に向かって歩んでいく。

主人公の「僕」という一人称が使われ、物語はつぶやきのような感じで進行。最初のうち愚痴っぽかったのが、だんだん、わくわくする気持ちや緊張感の漲る言葉に変わっていく。そんな過程が楽しめる作品だった。今度は誰かのギネス記録更新を手伝うのではなく、自分が記録保持者になれるように頑張ってほしい、と思わずつぶやいてしまった。

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「世界でいちばん長い写真」誉田哲也 :粋な提案

内藤宏伸は中学三年生。去年まで大の仲良しだった洋輔が転校したことで、すっかり塞ぎ込んでいた。やりたいことも、話したい相手もみつからず、すべてがつまらない。写真部にはいちおう籍をおいているけれど、...

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