海洋天堂 : 夢の国・亞洲文化宮

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海洋天堂

20110305

haiyangtiantang2.jpg

2010年/香港・中国/1時間37分(中国版DVD)
監 督  薛暁路(シュエ・シャオルー)
撮 影  杜可風(クリストファー・ドイル)
英 題  OCEAN HEAVEN
出 演  李連杰(ジェット・リー) 文 章(ウェン・チャン)
     桂綸鎂(グイ・ルンメイ) 朱媛媛(ジュー・ユアンユアン)
     董 勇(ドン・ヨン)  厳敏求(イェン・ミンチュー)
     高圓圓(ガオ・ユアンユアン)

<あらすじ>
王心誠(李連杰)は、妻(高圓圓)の死後、21歳になる自閉症の息子大福(文章)を一人で育ててきた。近所で商店を営む柴(朱媛媛)は、何かと父子を助けてくれる。心誠は末期がんで余命数ヶ月。大福が一人で生きていけるよう、日常生活の方法を教えたり、受け入れ施設を探したりと、病をおして奔走する。ようやく、以前世話になった施設の元校長(厳敏求)が民間施設を経営しているのを知り、そこへの入所が決定。心誠は、その場所から自分の勤務先である水族館までの道のりを、大福に根気強く教えるのだった。そんな中、大福は、移動サーカス団でピエロ役をしている女性(桂綸鎂)と出会う。

<感想など>(ラストに関するネタバレを含んでいます。)
評判の作と聞いて早速購入。鑑賞後に公開が決まっているのを知り、単館上映ではなく、是非全国一斉に公開してほしい、という願いを込めて書くことにした。

李連杰が初めてアクションなしで臨んだことが話題になっているが、この作品で初めて李連杰を知った人は、おそらく彼とアクションを結びつけることはできないだろう。そう思えるほど、愛情に満ちた父親役がはまり役になっている。

父の姿に目頭が熱くなる。服の着脱、卵の割り方やゆで方、鍵の置き場所、買い物の仕方、その他細々としたことを、彼は息子に根気強く教えていく。そして大福がほんの少しでもクリアできるたびに、「すごい!」「よくできた!」と言って褒める。純粋な称賛である。その言葉と共に、父の満面の笑顔がある。まるで自分が褒められたような、愛情をかけられたような気分になっていく。

物の置き場所に固執する大福は、犬のぬいぐるみをいつもテレビの上に置く。すると父が「そこは置く場所ではない」と言ってソファの上に置く。するとまた大福はそれを「元の場所」に戻す。この繰り返しだ。父はそんな大福の性質がわかっていて、テーブルの上にお札を順序良く並べ、商品の値段に適するお札の選び方を教える。でもこれはなかなかうまくいかない。大福には大福なりの美(お札の柄)に対する価値観があるようで、そんな彼の心模様が自然に伝わってきた。

大福は、彼を知る人々から大切にされている。近所の柴は心誠が好きで、一緒にいる大福を気づかっている。民間施設の所長も、職員も、それぞれ福祉の仕事に誇りを持って大福を見守っている。水族館館長(董勇)は心誠親子のよき理解者である。彼らに共通するのは、王心誠を通して大福を知っている、ということだ。

そんな彼らとは違い、王心誠を通さず、大福をストレートに理解する人がいる。ピエロのお姉さんだ。彼女は幼いころ両親と別れ、育ててくれたおばあちゃんもすでにこの世にいない。彼女はそんな天涯孤独の身の上を大福に話す。大福にとっては、見ず知らずの人から対等の立場で話しかけられた経験はこれが初めてだったのではないか。彼女は、本能の部分で彼と通じているように見える。大福が年頃の青年らしく彼女に惹かれる様子は微笑ましい。

決して楽しい話ではないのに、とことん深刻にならないのはなぜか。その理由の一つはカメラ効果だと思う。水のきらめき、水を通して映る人物のゆらめき、ピエロのカラフルな衣装とメイク。時々夢を見ているような気分になる。久石譲の音楽も心にしみ、先日の『おばさんのポストモダン生活』よりは合っている気がした。そして、物語は絶望に始まり、希望へと走っていく。大福自身生き抜く運命にあるのではないか、と思えるほど、彼はある意味奇跡的にここに存在する。

中盤あたりから号泣状態。家で一人きりだったので思いっきり泣いてしまった。何に泣くのかといえば、すべてに、である。大福同様ソファのぬいぐるみをテレビの上に置きなおす父、「亀=父」を息子にインプットさせる父、バスの運転手になりきる父…。これ以上書くと全場面のネタバレになるからやめておこう。

特典の、テーマ曲MV《説了再見》(周杰倫)、《海洋天堂》(桂綸鎂)に、またまた涙。《説了再見》ではピアノの弾き語りをする周杰倫の横に思い出の場面が映し出される。久石譲作曲の《海洋天堂》は劇中流れていた曲である。

死期を知ったとして、自分には何ができるだろう、何をしなければならないだろうということを考えさせられた作品。
劇場へはすっぴんで行こうかと、真剣に考えている私である。

trackback

「海洋天堂」 :TK.blog

『海洋天堂 Ocean Heaven』 製作年:2010年 製作国:中国/香港 監督:シュエ・シャオルー(薛暁路)  撮影:クリストファー・ドイル(杜可風) 音楽:久石譲 出演者:ジェット・リー(李連杰...

海洋天堂 :龍眼日記 Longan Diary

中国・青島(チンタオ)の水族館で働くシンチョン(李連杰:ジェット・リー)は 自閉症の息子ターフー(文章:ウェン・ジャン)と2人暮らし。 慎ましくも仲良く暮らす2人であったが、シンチョンは末期ガンであると宣告される。 シンチョンは自分がいなくなった後も息子...

コメント

李連杰はこの作品を機に今までとは違った役が増えそうですね^^

こんばんは、孔雀の森さん♪
『海洋天堂』の公開決まったんですか!いやっほ~い!!
ホントこれは全国一斉で公開してもらい、いろんな方に観て欲しいですね。

妻の死、病気の自分のことは現実として受け止め、そこに悲観さの重点を置かず
とにかく息子への愛情と心配さに重点を置いてる今作品。
これが良かったのかもしれないですねー。
私は機内だったので少し涙がこぼれるぐらいで抑えてましたが
家で1人で観てたら号泣してたはず。
『説了再見』も良かった!!周杰倫はやっぱりいい曲を書きますな~。

>劇場へはすっぴんで行こうかと、真剣に考えている私である。
うんうん、わかりますわかります。
私も今作品を大きなスクリーンで観たいです。
機内のちっちゃな画面でしか観てないもので(笑)。
孔雀の森さんはすっぴんで?なら私も賛同してすっぴんで行きまーす☆

後味のいい作品!!

TKATさん、こんばんは♪
おっしゃるように、この作品は父の息子への想いに重点を
置いているのですよね。
だから、悲しい結末がわかっていても見ている方は希望を
持てるのですね。
李連杰の役柄の幅も広がりそうで今後が楽しみです。

私も機内だったら泣けないでしょう。画面は小さいし、
周りの目がありますものね。
あたりまえのことでしょうが、食事のときは画面に集中できない、
ということもよくわかりました。
それで見過ごすと後戻りできないんですね、キャセイでは。

公開が決まっていない作品は、映画祭での上映に期待しますよね。
私も映画祭で上映してほしいと思う作品があります。
でもおっしゃるように去年のような字幕だったら興ざめですね~
公開が決まりましたが、やはり全国一斉にお願いしたものです。
この感動はみんなで一緒に共有したいから!!

劇場だったら自分が泳いでいる感覚になるかも、と、今から
楽しみです。
きれいなTKATさんなら、すっぴんもまたOK!ではないでしょうか。
私は結構勇気がいるわ~(笑)
でも化粧がぐちゃぐちゃになるよりはまし。(笑)
ではお互いノーメイクで思いっきり泣きましょう!(笑)

鼻が赤くなり困りました。(笑)

孔雀の森さん、こんばんは。
もう海でのファーストシーンから涙腺決壊でした。
私のつたない感想よりも劇場へ足を運んで鑑賞してほしい!と思ってしまう作品ですね。
自分の死に対する恐怖よりも息子の幸せだけを考えて
根気よく大福にさまざまなことを教えていく心誠の姿に言葉もありませんでした。
父親なき後、大福が何気なくぬいぐるみをソファに持っていくシーン、
水族館の電話が鳴るシーン・・・どちらも涙涙でした。
はからずもこの作品の舞台は青島だったのですね。
来月青島を訪れる私にとってはなんともグッド・タイミングでした。
あの水族館、時間があれば訪れたいです。
(あのバス停もあるのかしら??なんていう停留所でしたっけ??)

思い出しただけでも涙…

sabunoriさん、おはようございます♪

最初から涙腺決壊ですか。わかります、わかります!
コメント拝見しただけで目がウルウルしてくる私です。

今DVDで確かめたら、バス停は「上東路」でした。
ちょうどバスに乗る練習をしているところを観ていたのですが、
もうダメです。(笑)
二人が本当の親子に見えてきました。
また、今さらですがそれぞれの役名「心誠」「大福」を再確認。
その文字を見ただけでも涙…です。どうしよう~~(笑)

この作品、近場の劇場で10月末からの公開が決まっているので、
それまで待っていようかと思います。
たまたま都心に行って時間が合えば鑑賞、ということもあるかもしれませんが。

来月には青島に行かれるのですね。
この作品のロケ地に行く機会がありましたら、ぜひお土産話を聞かせて
くださいね!!

最観賞しました~♪

こんばんは、孔雀の森さん☆

映画館上映ではなく、台湾版DVDで最鑑賞しました!
前回は機内上映でしたし見てから9ヵ月経っているため、
今回はちょっとばかり新鮮な気分で鑑賞。

前は全体的に感動したのですが、今回は結構ピンポイントで
泣いてしまいました。最後にはティッシュを大量消費。
いやー、家ですっぴん、そして休日前に見てよかったです!

>この作品、近場の劇場で10月末からの公開が決まっているので、

来月ですね!神戸では7月末~お盆時期まで上映してたのですが、
時間が合わなくて劇場鑑賞は断念しました(´;ω;`)
(いつも神戸上映は遅いのに、なぜ今作品に限ってどこよりも早いのだ?!)
再鑑賞されたらまた感想をお聞かせくださいねー♪

目を泣き腫らしてしまいました?

TKATさん、こんにちは♪

DVD購入ですか!そして、おうちでの鑑賞。
思いっきり泣ける環境ですね~

>ティッシュを大量消費
>休日前に見てよかったです!

感極まっている様子が伝わってきました。
再鑑賞の人をもウルウルさせるのは、やはり作品に力があるから
なんだなあ、と思います。
鑑賞からの時間の経過も、感動度に関係するかしら。
よし、待って待って、感動の頂点を極めよう!(笑)

今横浜でも上映中なのですが、その劇場が県内にもかかわらず
かなり遠いので、やはり待つことにしました。
上映期間が短いのでしっかり計画を立てなければなりません。
なんだかとても気合の入っている私です。

劇場ではきっとみんなが泣いているだろうから、遠慮なく涙を
流せるのでしょうが、帰る時大変なことになりそう…
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いろいろな出会いを
大切に♪

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