紅いコーリャン : 夢の国・亞洲文化宮

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紅いコーリャン

20100826

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1987年/中国/1時間31分(中国映画の全貌2010で鑑賞)
監 督  張芸謀(チャン・イーモウ)
原 題  紅高梁
原 作  莫 言『紅高梁』
出 演  鞏 俐(コン・リー) 姜 文(チアン・ウェン)
     滕汝駿(トン・ルーチュン) 計春華(ジー・チュンホァ)

<あらすじ>
語り手の「私」は、九児(鞏俐)余占鰲(姜文)夫婦の孫。
九児は、造り酒屋の老主人に嫁ぐこととなる。新郎宅に向かう途中、輿入れの籠が突然強盗に襲撃されるが、担ぎ手の一人余占鰲の機転で九死に一生を得る。嫁いで3日目、慣例の里帰りの道中、九児はコーリャン畑で再び何者かに襲われる。相手は何と、余占鰲だった。九児が酒屋に戻ったとき、主人は不可解な死を遂げ、彼女が酒屋の主人となる。そこに余占鰲が強引に押しかけ2人は結婚。
酒屋は繁盛し、2人の間に生まれた息子もすでに10歳になっていた。

<感想など>
紅の色に目を奪われ、コーリャン畑のざわめきが耳に流れ込む。日本軍の蹂躙に恐怖と悲しみを覚え、呆然としているうちに幕が下りていった。この感覚は、1987年、中国で観たときと変わらない。隣の友人が、エンディング終了後もその場に立ち尽くしていたのを、今でもはっきりと覚えている。その後挿入歌の『酒神歌』が流行り、メロディを覚えてしまったほどだ。

今回の目的の一つは、脇役をよ~く観ることだった。
まずは計春華さん。私が知る彼の役柄は悪党ばかりだが、いずれも好きなキャラクターだ。
本作で計春華演じるサンパオは匪賊の首領。彼は九児を連れ去ろうとするとき「老主人と寝たか?」と訊ねる。亡き老主人が伝染病を患っていたのを知っていたからだ。(冒頭字幕にはハンセン病に偏見があった時代の話だとのことわりがきがある)九児は「寝た」と答えるが、これはとっさの嘘である。彼女は解放されたとき憔悴はしていたが身は汚されていない。サンパオは極悪人のにおいを発散しているけれど、どこか抜けているように見えた。
日本軍に縛り上げられた場面。肩の筋肉の盛り上がりに、思わず息を呑んだ。美しい!!

酒造の第一人者、羅漢<ルオ・ハン>を演じた滕汝駿さんは、割れた腹筋がすごい。(笑)『山の郵便配達』で主人公の父親を演じた役者さんだ。
羅漢は共産党員という身の上を隠して働いていた。ある日突然姿を消し、再び皆の前に現れたのは日本軍に捕らえられたときだ。その時のことはあまりにもむごくて書くことができない。地味なキャラクターだが、今回寡黙で強靭な姿がいつまでも胸に残っている。

輿を担ぐ男たちの大きな背中、酒つくりに精を出す姿、コーリャン酒を飲み干し、ガチャーンとどんぶりをたたきつけるところ…。男たちの汗がスクリーンから飛んでくるようだ。挿入歌『酒神曲』『妹妹你大胆往前走』『抬轎歌』もまた、勇壮な雰囲気を盛り上げている。

九児が余占鰲の背中に惹きつけられたのがすべての始まりだった。
彼女は一見受身だが、自分の運命を切り開いていこうとする能動的な人間だと思う。酒屋の主人が亡くなるとすぐに、自分が仕切り始める。飲めないはずの酒も杯を空にする。日本軍に対する決起を言い出したのも彼女だ。男たちの艶っぽさに比べると、彼女は淡々として見える。でも中身は紅い炎で燃え盛っている。鞏俐と言えばいつも、紅に染めあげられたこの作品を思い出す。

すぐにもう一度観たいとは思わない。でも年月を置いて、また機会があれば観てみようか。

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