ヴィヨンの妻~桜桃とタンポポ~ : 夢の国・亞洲文化宮

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ヴィヨンの妻~桜桃とタンポポ~

20100801

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2009年/日本/1時間54分(レンタルDVD)
監 督  根岸吉太郎
原 作  太宰 治『ヴィヨンの妻』
出 演  松たか子  浅野忠信  室井 滋  伊武雅刀
     広末涼子  妻夫木聡  堤 真一  光石 研

<あらすじ>
終戦間もない東京。ある夜、夫の帰りを待つ佐知(松たか子)のもとに、料理屋を経営する夫妻(伊武雅刀・室井滋)が乗り込んでくる。作家である夫、大谷(浅野忠信)が、多額の未払い分がある上、店の金を持ち逃げしたと言うのだ。佐知は驚き、あきれ、必ず返済すると頭を下げる。しかし期日までに返済のめどが立つはずもない。彼女は息子を背負い、夫妻の店に行って強引に手伝いを始めた。彼女の上手な客扱いの甲斐あって、売り上げはどんどん上がっていく。

<感想など>
ロケ地に地元も含まれていると聞いて観ることにした。我が市の半分は山地が占め、ロケは森林の場面だったようだ。ただ私はその地に足を踏み入れたことはない。

物語自体には共感できる部分がほとんどなかった。ただ、夫婦の会話に時折混じる敬語に味わいがあって、この夫婦のありように興味をおぼえた。

いったい、彼女はどうしてこんなダメ男のもとを去ろうとしないのか。稼ぎのほとんどを飲み代に使い、女性関係も泥沼状態、という男だ。家事育児のほか夫の尻拭いにも奔走する自分の人生に、疑問を感じないのだろうか。

彼女の所作は美しく、言葉遣いも丁寧で、誰からも受け入れられるような女性だと思う。だから最初、ろくでもない大谷と一緒にいる必然性が全然感じられなかった。でも心はいつも彼の方角を向いている。不思議だ。また、秋子(広末涼子)も身を崩すほど大谷に入れあげているところから、彼にはそれなりの魅力があるのだろうと思えてきた。しかし鑑賞側には、彼の良さなど、まったく伝わってこない。

大谷は秋子との心中未遂事件で拘置される。佐知は弁護士の辻(堤真一)に究極の方法で頼み込み、夫を助ける。そこまでして?と疑問は更に深まるが、これでもう完全に大谷は佐知の掌中に入ってしまった感があった。佐知ってもしかして魔物? 勝負服ならぬ勝負唇の毒々しい赤が、眼に焼きついて離れない。

これまで事件が起こるたびに二人の別離を予想してきたが、それは見事に裏切られたことになる。最後、大谷の背中は、佐知を振り切るかのように見えて、実は追いかけてくるのを待ち望んでいたのではないだろうか。また、夫の指に自分の指を絡めた佐知の表情からは、今度はどんな事件が待ち受けていることやら…という期待感さえうかがわれた。結局二人は裏切り裏切られても求め合っているのだ。変な夫婦!!

結局、別れない理由を細かく考えること自体愚かなのかもしれない。

俳優陣のインパクトある演技、流れるような話し言葉、時代を感じさせる舞台セットも印象に残る。正直なところ太宰作品は苦手なのだが、今度原作を再読してみようかと思う。

trackback

ヴィヨンの妻~桜桃とタンポポ~ :虎猫の気まぐれシネマ日記

太宰治の小説は,「走れメロス」以外は読んだことが無い。なぜか自分の好みに合わなかったせいで。そして太宰治ご本人に関しても,あまり・・いやまったく思い入れは無い方であるが,この「ヴォヨンの妻」,モントリオール映画祭で,最優秀監督賞を獲った作品ということで...

コメント

テンプレ変わりましたね~

ちょっとお久しぶりです。

この作品は期待いっぱいで劇場まで出かけたのですが
私もストーリーやキャラクターにあまり共感できず・・・。
でもダメ男に尽くす妻の不思議な満足感というか
(ちょっとMっ気が入っているのかも)
そこら辺の複雑な心理はなんとなくわからないでもないです。

ふりまわされているようでいて
実は主導権を取っているのは妻の方だし
ある意味似合いの夫婦なのかもしれません。

しかしこの作品といい
こないだ観た「告白」といい
松さんはいい女優さんになりましたよね。

字が大きくなりました~(笑)

ななさん、こんばんは。お久しぶりです♪
ななさんもあまり共感できませんでしたか。

>ふりまわされているようでいて
実は主導権を取っているのは妻の方だし
ある意味似合いの夫婦なのかもしれません。

ほんと、そうですね。並んで手をつないでいる姿なんて、
けっこう似合いだな~なんて思いつつ、矛盾も感じて、
「ヘンな夫婦」とつぶやいてしまいました。
ななさんのおっしゃる「Mっけ」、わかります!
困らされ自分がなんとかしてやるのが快感だったりして(笑)

松たか子さん、初めて観たのは大河ドラマでした。
出演作あまり見ていないのですが(『告白』も未見)、
この作品のしっとりして、つよ~い女性は素晴らしかった!
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