深夜特急5 -トルコ・ギリシャ・地中海- : 夢の国・亞洲文化宮

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深夜特急5 -トルコ・ギリシャ・地中海-

20100618

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  著 者: 沢木 耕太郎

  出版社: 新潮社(文庫)

  刊 行: 1994年5月
 (1992年『深夜特急 第3便』
  前半部分より)







<内 容>
第13章  使者として  トルコ
第14章  客人志願   ギリシャ
第15章  絹と酒    地中海からの手紙
〔対談〕 旅を生き、旅を書く  高田 広  沢木耕太郎

<感想など>
前回『深夜特急5』で「第1巻の心躍るような文に、またお目にかかりたいものだ」と書いたら、今回すぐこれに対する反応と出会えた。第13章、イスタンブールのオンボロ宿で作者がいろいろ考えているところである。香港での状況と似ていながら、なぜあのときのような興奮を感じないのか、という疑問は、読者である私も同様に思ったことだ。そして「人生は旅に似ている」と言う。わあ、26歳の若者にしては老成しすぎ!旅も人生も、何かを失わなければ進んでいけない、とも言う。最後の〔対談〕で、沢木氏の「1、2便(1~4巻)が旅の青年期だとすれ第3便は収束の時期」という意見に納得。帰国から年月が経過した後だからこその、客観的な分析とも受け取れる。

著者はよく「好奇心が磨耗する」というフレーズを使う。最初に感動し興奮した状況も、旅が長くなると見慣れた光景になってしまうと語る。ということは、長い旅の最初はとても大事。私はそこまで長い旅に出たことがないのでわからないが、そのときの感覚って、すべての行程に影響を与えるのではないだろうか。やはり最初の興奮はもうやってこないのかと、少々がっかり。でも今回の旅は最初にはない静謐さをたたえており、これはこれでなかなかいい。前回のシルクロードにはあまり行きたいと思わなかったが、今度のギリシャ、トルコ、そして地中海は興味をそそられる。やはり著者の感覚の影響は大きい。

トルコからギリシャに入るときの国境越えシーンにはワクワクした。白と赤に塗り分けられた橋から、白と青に塗り分けられた橋へ。その橋を渡っているのは著者ただ一人。何回か国境越えの場面を読んできた中で、今回がいちばん印象に残る。アジアからヨーロッパに来た実感を、「C」(Chai)の茶の国から「T」(Tea)の茶の国へ、という例えで表現しているのも面白い。

第15章は手紙文。地中海のきらめきと、人生への思いが溢れている。若い時代にはこんなふうに考えに考える膨大な時間が必要なのかも知れない。

次回はとうとう最終列車。どんなゴールなのか楽しみだ。

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