幾米故事的開始 : 夢の国・亞洲文化宮

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幾米故事的開始

20100509

    jimigushi2.jpg
著 者:幾米(ジミー)〔台湾〕
出 版:2009年9月(初版は2008年2月)
言 語:繁体字中国語
出 版:大塊文化出版股份有限公司(台湾)

<内容・感想など>
副題は「創作10年特別企画」。絵本作家ジミーの生い立ちや関係者の言葉、創作活動10年の軌跡が綴られた本。自伝、随筆、評論的要素が強いが、ほとんどのページに絵が添えてあるので、画文集のジャンルに分類した。表紙は、アトリエで制作に集中する横顔と、3匹の白兎が組み込まれた図柄。真摯な姿に遊び心が見え、好奇心をそそられる。

まずジミー氏が絵本作家として活動する前の履歴が語られる。幼い頃から描くことが好きで美術系の大学に進学。卒業後は広告会社に勤務し、やがて独立。挿絵画家として仕事を始めたとのこと。これだけ読むと、夢を叶え順調な人生を歩んでいるように思える。しかし突如襲いかかった病魔が、ジミー氏の人生を大きく変える。私が目にした絵本はすべて、闘病を経た40歳以降に描かれた作品であることがわかった。

各作品の解説を読んでようやく、以前不思議に感じていたことの謎が解け、理解がより深まった気がした。例えば『微笑む魚』で男性が空にぽっかり浮いている絵。魚になったのか?ならばどうしてなのか?という疑問は今まで置き去りのままだった。ジミー氏は白血病で無菌室に隔離されていたときの自分を水槽の魚に重ね、最後大海に放された状況を描いたのだという。

死の恐怖と闘った経験が新たな発想、発見をもたらし、創作意欲が高まったとのこと。もし病気にかからなければ、全く違う作風になっていたかもしれない。運命、人生の転機というものを、あらためて考えさせられた。

ジミー氏は大人が楽しめる絵本を念頭に創作しているのだという。人々がたくさん描かれている絵には、必ずといっていいほど、これまで発表した作品に登場するキャラクターが隠れている。そうした緻密な絵を描くのはたいへんだろうという意見に対しては、そんな遊びが好きだから、と返す。読者を楽しませることを喜ぶ、作者の姿勢を感じた一言だった。

『向左走・向右走』の解説では、主人公たちの行動範囲を示す地図が紹介されている。左に向かう彼女の動線は赤の矢印で、右に向かう彼の動線は緑の矢印で示され、アパートを中心に彼らが立ち寄った場所が描かれている。この地図を見るだけで物語がよみがえってきた。互いにこんな近くにいながら会えなかった偶然が面白い。雨水で電話番号がにじんだメモについては、実際に数字を書いた紙をぬらして実験を繰り返したとのこと。作者の緻密な計算が読者を楽しませてくれている、と思うと、ますますその「計算」に興味がわいてくる。

ジミー作品が好きな理由の一つとして「上から目線ではない」ことが挙げられる。最近読んだ『我的錯都是大人的錯』は反省を促す内容だったが、上から言われている感覚はない。登場人物の女の子による鋭い指摘は、彼女自身の素朴な疑問や率直な感想である。命令ではないからすんなり受け入れられるのかもしれない。ちなみにこの作品には娘さんの気持ちが反映されているとのこと。今度読んだらまた別の見方ができるかもしれないと思った。

最後のQ&Aには、絵本作家ジミーをより知るためのキーワードが散りばめられている。おそらく超多忙の日々を過ごしているのだろう。市場を意識せざるを得ない創作では、プレッシャーもあるようだ。健康に気をつけ、マイペースで、創作を続けていただきたい。

コメント

昨日・・・

1週間の旅から帰ってまいりました~♪今回は阿里山へ行きました!
行く予定はなかったのですが菁桐もちょこっと行きましたよ^^
映画ロケ地の下調べを全くしてなかったので駅周辺のロケ地しかわからず残念!

今回、本屋に寄る時間がなく帰りの免税店で幾米を1冊だけ購入しました。
こちらの本を買おうか迷ったのですが、私の語学力では無謀すぎて諦めたんです^^;
が!孔雀の森さんの感想を拝見し、今まで謎が解けることを知り
買わなかったことを大後悔中(TT)。でもまた年内に行く予定なので次回は絶対購入します^^

そのかわり孔雀の森さんの感想を拝見し気になっていた
『我的錯都是大人的錯』を購入しました♪前回購入した本をまだ読めてないので
感想はまだまだ先になりそうですが^^;

お帰りなさい!

TKATさん、こんにちは♪
昨日お帰りですか!阿里山に行かれたのですね。
私はまだ行ったことがありませんが、列車が魅力的という話を
聞いたことがあります。いつか行きたいです。
ロケ地については、私も詳しく調べなかったので、細かくチェックしていません。
菁桐の赤い橋とか、平渓駅付近の線路沿いに連なるお店とか、
いろいろ気になるところはあったのですが、確信が持てませんでした。
まあ、これも駅周辺ですね。

年内にまた行かれるとのこと。ならばそのときには是非これを!
また新刊が出ているかもしれませんね~
作品だけでなく、関連グッズ、高額なバッグまでが市場に
出ていることを考えると、一つのブランドという感じですね。
本業以外でもきっと忙しいことでしょう。上にも書きましたが
体に気をつけて描き続けていただきたいです。

『我的錯都是大人的錯』のご感想、楽しみにしています。
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Author:孔雀の森
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