ウイグルからきた少年 : 夢の国・亞洲文化宮

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ウイグルからきた少年

20100505

   shounen2.jpg
2008年/日本・ロシア・カザフスタン/1時間5分(レンタルDVD)
監 督  佐野伸寿
出 演  ラスール・ウルミリャロフ  カエサル・ドイセハノフ
     アナスタシア・ビルツォーバ

<あらすじ>
ウイグル族のアユブ(ラスール・ウルミリャロフ)は、中国で逮捕された母親と別れ、カザフスタンに逃れてきた。彼は建設途中でうち捨てられた建物で、カザフの少年カエサル(カエサル・ドイセハノフ)、ロシアの少女マーシャ(アナスタシア・ビルツォーバ)と共同生活をおくっている。建物の管理者だという男は、少年たちが稼ぐわずかな金を、光熱費としてとりたてていた。ある日男はアユブをウズベキスタンへ連れて行き「逮捕された母を捜す」と言う。しかしアユブを待ち構えていたのは軍事訓練の日々だった。

<感想など>
予備知識もなくタイトルを見たときは、ウイグルから来た少年がたくましく成長する物語だと思った。しかしそんな期待は木っ端微塵に吹き飛んだ。

アユブはレンガを運ぶ重労働をする。
カエサルは車上荒らしや恐喝を繰り返し、年配男性との援助交際にも応じる。
マーシャは売春で稼ぎ、すでに病魔に冒されている。
彼らは一日を生きる延びることに精一杯で、連日出口の見えないトンネルを走り続けているようなものだ。

こうした作品を作る必要性があるのだろうか。
彼らがこんな悲惨な生活を余儀なくされる理由や、国際情勢、地理的背景はほとんど語られない。淡々と彼らの動きを映し出すだけで、趣旨がわからないのである。演技だとしても、まだ声変わりもしていない子どもに銃を持たせたり爆弾を装着させたりすることには抵抗を感じる。露出度の高い水着を着せた少女の映像も、大人の作為に見えてしまう。

子どもたちの悲劇を描きながら、実は撮る側が自分たちの都合で子どもを利用しているように思えてならないのである。カエサルについては素性がよくわからないが、終盤に映し出される裕福そうな室内と、彼の名を呼ぶ母親の声から、以前は何不自由ない生活を送っていたものと解釈できる。しかし後で読んだ解説には「反発して家出した」とあり、混乱した。彼が豊かさを捨てざるを得なかった背景には、何があったのだろう、と。DVDには本編のほかに他国で暮らすウイグル族を扱ったドキュメンタリーが収録されており、こちらを観てから本編に進んだ方がよかったと思った。

作品の趣旨には疑問が残ったが、演じた子どもたちには惹きつけられた。素人同然だというが、カエサル役の少年の眼光は鋭く、少女の表情は切なさにあふれ、アユブの瞳には生き抜こうとする意志の強さがうかがえた。
希望に満ちた役を演じる彼らを見たかった。

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