重力ピエロ : 夢の国・亞洲文化宮

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重力ピエロ

20100415

  

2009年/日本/ 1時間59分(レンタルDVD)
監 督  森 淳一
原 作  伊坂幸太郎『重力ピエロ』
出 演  加瀬 亮  岡田将生  小日向文世  吉高由里子
     岡田義徳  鈴木京香  渡部篤郎

<あらすじ>
奥野泉水(加瀬亮)は遺伝子を研究する大学院生。年の近い弟の春(岡田将生)とは小さい頃から大の仲良しだ。あるとき春は、落書き消しのアルバイト場所と、連続放火現場とが相対していると話す。泉水は、春が撮った落書きの写真と放火現場付近の写真を並べ、そこに写る頭文字を見ているうちに、これが遺伝子の配列と関係することを発見する。

<感想など>
タイトルの意図は最後までわからない。この疑問を引きずり、ようやくわかった瞬間、
温かな感情がこみ上げてきた。
最強の家族。一番強いのは、死をも恐れないと静かに言う父親(小日向文世)では
ないだろうか。
核となるのはその父親と母親(鈴木京香)の覚悟だ。

物語では放火犯を追いつつ、歴史をさかのぼりながら家族模様を映し出している。
観ているうちに、放火犯やトリックを解明することよりも、家族の絆の方がメインに
思えてきた。
父は春の出生にまつわる出来事を真正面から受け止め、最強家族を築く決心をする。
「愛情」と一言では表現できないほどの強い気持ちが、この家族を取り囲んでいる。
この状況は、父の己に対する挑戦状にも受け取れた。柔和な顔の奥に、確かなリズムで
脈打つ音が聞こえてくるようだった。
遺伝子よりも育った環境がその人を作る。これを証明したあのお父さんが、誰よりも
かっこよく見えた。

子役たちが、現代を演じる役者たちとそっくりである。
彼らの昔のアルバムには、この子たちの写真がはってあるのではないかと
思えるほどだ。
兄弟の話し方、接し方も、昔から変わっていない。
兄はいつも弟を気にかけて「どうした?」と問いかける。包み込むような優しさだ。
「レイプって何?」と問いかけた弟に対し、兄は「ファンタグレープ」の語尾を
ゴニョゴニョと言って笑いを誘う。弟はそんな兄の温かさを感じながら、
成長してきたのだ。
背は兄より高いが、見上げるように兄を見る弟。その眼差しは美しい。

脇役ながら不思議な存在感を示した夏子さん(吉高由里子)には笑った。
常に春を追いかけている夏子さん。夏の間には秋と冬が控えているが、
そんな遠い道のりにもめげないという意図なのか。
全身整形までしてぴったりはりついている彼女は、最強ストーカーだ。
兄以上に春を知っているからこそあの終盤がある。そう思うと彼女の願いをかなえて
あげたくなる。春は今後償いの時を過ごすのだろうが、彼女は永遠に待ち続けるに
違いない。
希望が見える結末だったが、父親が春に向かって放つ「おまえは悪いことをした」の
一言が前提となっているのを忘れてはならない。

さて原作はどうなのだろう。早く読みたくてうずうずしている。

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コメント

テーマ曲も好きでした

孔雀の森さん、こんばんは。
この兄弟の絆、深かったですね。
もちろんあの両親あっての兄弟の絆なんだろうなーと思いましたが。
全てを受け入れた若き日のお父さんもすごいし、その土地、場所から
逃げ出さなかったお母さんも素晴らしい。
そんな彼女が自ら命をたつはずはありませんよね。
しかし本当に子供時代と現在の兄弟、ソックリでしたよね〜。

音楽、いいですね

sabunoriさん、こんにちは♪
兄が弟を思いやる場面、ジーンときます。
あのお父さんの強さ、心の広さを、兄弟は受け継いだのだと、
思いました。
おっしゃるように、お母さんは自殺ではないですよね。
自殺に仕立てようとする周りにやるせなさを感じます。
兄弟が子供時代にあんなひどい扱いを受けたこと自体、
信じられませんが、それがかえって家族の絆を深める
要素になったようにも思えました。
兄が着々と計画を立てる様子は鬼気迫っていましたね。
弟への想いが伝わる場面でした。
そんな普段と違う兄を、弟は確実に感じ取っていたように思います。
シリアスで落ち込んでしまいそうな心を助けてくれた夏子さんには感謝!です。(笑)

こんばんは

>この状況は、父の己に対する挑戦状にも受け取れた。
なるほど!
あのような優しい父ではありますが
ガンとの闘病の姿勢とか
春の行為に対する価値観とかには
すごく一徹で強いものを感じました。
「静かな淵は深い・・・」という言葉を体現しているようなキャラですね。
子役はほんとナイスキャスティングで
特にお兄ちゃんの加瀬さんの子役のボクは
ほんとお顔も雰囲気も加瀬さんにそっくりでしたね。

余韻が残っています

ななさん、こんばんは♪
たしかに加瀬さんの子役のボクは、加瀬さんにそっくり。
もしかしたら、加瀬さんの子供時代よりもそっくりだったりして。

>「静かな淵は深い・・・」という言葉を体現しているようなキャラですね。
この言葉こそが深いですね。
お父さん、やわらかな外見の裏側には固い信念が通っているのですね。
人間的に目標としたい人です。

そしてななさんが挙げられていた「愛は遺伝子を超える」という
言葉。
観終わった今、もう一度この言葉をかみしめると、それは本当
なのだと、自信を持って言えるような気がしました。
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