村上春樹『1Q84』BOOK2 : 夢の国・亞洲文化宮

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村上春樹『1Q84』BOOK2

20100315


  出 版:新潮社


  刊行年:2009年5月



<あらすじ>
青豆は老婦人の依頼を承諾し、その任務を遂行する。以降彼女は用意された住居に潜伏、ふかえりと天吾の共作である『空気さなぎ』を読む。タマルに頼んで用意してもらった拳銃は、取り扱いにも慣れてきた。青豆はこの「1Q84」の世界から「1984年」に戻ろうと試みるが、無理だとわかる。
牛河という男が天吾を訪ねてくる。天吾を作家として大成させるために助成金を出すと言うのだ。天吾は胡散臭いと思い、この話を断るが、牛河は執拗である。そんなとき行方不明のふかえりが天吾の元を訪れ、しばらく滞在することになる。

<感想など>
思ったより早くBOOK2がやってきた。
早く続きを読みたくなるような結末だったので、これを書きながらも
ソワソワしている。

物語にはハードボイルド、ファンタジー、ミステリーの各要素が散りばめられ、
BOOK1よりも混迷度が深まったように感じる。
BOOK1のレビューで「積もり積もった疑問が解き明かされる日が待ち遠しい」
と書いたが、疑問は積もるばかりで、すっきりした解明を期待してよいものか
どうか、悩んでしまう。(笑)

物語には、ごく普通の人生がほとんど描かれていない。
青豆、天吾、ふかえり、タマル、中野あゆみ、老婦人、つばさ、リーダー、
戎野…。
彼らの生い立ちや歩んできた道は、それぞれ「普通」からは大きくかけ離れたものだ。
「普通」の定義は難しいが、自分の周辺には見あたらないものととらえてみた。
特異な印象がつのるばかりである。

前編のふかえりは単なる珍しい人物に過ぎなかった。
BOOK2ではその個性が奇妙に映り、受け入れられなくなった。
彼女の口調や外見が、不協和音と感じてしまう。
こうした不快感をもたらす人物はほかにもいる。天吾につきまとう牛河だ。
牛河の描写はリアルで、作者自身の激しい嫌悪感が反映されているかのようだ。

そうした「不快」の前後には美しさ、清清しさも描かれる。
音楽、文学、料理、ファッションなど、作者の知識や美的感覚が広げられると
同時に、人物の聡明さ、機敏な動きが目に見えるようで、心地よくなる。
紹介されている音楽を聴いたことがなくても、何となく登場人物と聴いている
気分になる。

快、不快、快、不快…… まるで感覚をコントロールされているかのようだ。

文章は読みやすい。文字で表された光景がそのまま頭の中に入ってくる。
しかし意図は理解できない。たとえば、空気さなぎが作られていく様子は
目に見えるのに、それが何を意味しているのかはわからない。
小説の『空気さなぎ』もそういった感覚をもたらすのだろうか。
青豆や天吾の戸惑いは、そのまま読者の戸惑いとなっているのではないか。
もっとも、私の理解度は彼らよりははるかに劣るだろうが。

最終ページに「本作品には、一九八四年当時にはなかった語句も使われて
います」とのことわり書きがある。
振り返りながら書くのは、大変な作業だろう。
同時に、物語は1Q84年のことなのだから、実際の1984年と違って
当然ではないかとも思ってしまった。

今最大の関心事は、2人が会えるかどうか、である。
いや、その前に青豆がどうなったかを知らなければならない。

コメント

ねっ?疑問は深まったでしょ(笑)?

ますますハードボイルドになるばかりでなく、新たな登場人物が増えたり消えたり…
私には『空気さなぎ』の意図が全くわかりません^^;
一体どんな展開になるのでしょう?

>青豆や天吾の戸惑いは、そのまま読者の戸惑いとなっているのではないか。
ホントそうだと思います。私だったらどちらの立場でもパニクって
支離滅裂になりそう(笑)。

>今最大の関心事は、2人が会えるかどうか、である。
>いや、その前に青豆がどうなったかを知らなければならない。
そうなの!そうなんです!!それですそれ~!!
ここでも『空気さなぎ』が謎を深める…。青豆はどうなったんでしょう?
こんな終わり方をされたらBOOK3を読まない訳にはいきません。
私達、村上春樹ワールドに翻弄されてますね~。や、やられた…

ますます混乱してきました・・・

TKATさん、こんばんは♪
ほんとに早くBOOK3を読んですっきりしたいものですね。
新たな登場人物が出てきたり、わけのわからない光景(月2つ)があったりと、混乱している私です。

>私には『空気さなぎ』の意図が全くわかりません^^;
私にも全然わかりませんよ~ 
作者はわかって書いているのでしょうか。(って変な質問ですが)
もしわかる人がいて説明されても、私には理解する自信がありません。

でも理解できないことを、かえって楽しんでいると思いませんか?
>私達、村上春樹ワールドに翻弄されてますね~。や、やられた…
そうそう、翻弄されている状態を楽しんでいるのです。
やられた~と思うのが、ちょっと快感だったりして(笑)

ね、青豆はどうなったと思いますか?
途中でいなくなったらその時点で読むのやめてやる~(笑)
と思うほど、実は青豆ファンです。(笑)
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