宮城谷昌光『孟嘗君』第2巻 : 夢の国・亞洲文化宮

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宮城谷昌光『孟嘗君』第2巻

20091221


   出版社: 講談社



   刊 行: 1995年9月



<あらすじ>
風洪は、義弟公孫鞅の師匠、尸佼<シコウ>への弟子入りを希望し、尸佼が住む衛国の濮陽へ行く。しかし尸佼には会えず、その後、邯鄲→濮陽→楚→濮陽、と、濮陽を拠点に各地を歩く。最終的に、途中まで斉巨の荷を護衛をしながら再び濮陽にやってきて、ようやく尸佼との対面を果たす。しかし尸佼には新たに弟子をとる気はない。
尸佼は弟子公孫鞅が任官する秦へ旅立つことになり、風洪は数人の弟子と同行。公孫鞅は師匠尸佼を相談役として迎え、新法制定に向け連日仕事に追われる。
拾ってきた男児、文が6歳を迎える。風洪は白圭と名を改め、商人となる決心をして、風麗の侍女、翡媛と結婚する。
斉国の兵法家、孫子が行方不明になる。白圭は僕延と救出に奔走、そのとき文の父が斉国の公子田嬰と知る。孫子は臏刑(両足切断)、鯨刑(刺青)を受けていた。2人は孫子の救出に成功する。


<感想など>
この巻では、商人白圭の誕生がメインである。
義弟公孫鞅を意識して学問を志すが、尸佼やその弟子たちとの交流や、商人斉巨の悲劇を経て、人のためになる仕事をしたいと思い至る。それが商売だという。
剣を捨て、商人の頭巾をかぶる白圭がりりしく映る。(なんて、まるで映像を観ているよう)

「風洪」であった時代は、運送を手伝う中で「冨を運んでくる男」と呼ばれ、白圭となってからは人が集まってくる。腕が立ち、先見の明があり、人の心がよくわかる人物だ。こうした商人の眼から見た政治のありようも、面白い。

さて今回も歴史ミステリーの連続だ。謎解きは白圭の役目だが、なかなかわかりにくい。
・孫子はなぜ刑をうける羽目に陥ったのか。
・斉巨を襲ったのは誰か。
・斉巨と、彼の兄鄭両の関係は?
・文と一緒にいた女児の両親は一体誰?
・鬼谷子の弟子、龐涓の、謎に包まれた行動とは?
話があちこちに飛ぶので、筋をとらえるのに苦労した。

さて、ドラマ「大秦帝国」の場面があらわれ、状況がよくつかめた。やはり映像の力は大きい。
秦の孝公の息子が畑を荒らしたことがきっかけで、農家に火が放たれる。貴族側の非を認める判決で、孝公の兄、公子虔が鼻そぎの刑に処せられる。公孫鞅の冷徹さが光っていた。
鑑賞中のドラマの衛鞅はまだ政治に参加しておらず、ちょっとにやけて情が深い。ここでの公孫鞅とは、雰囲気が違う。

ところで「龐涓<ホウケン>」という人物が曲者だ。
ドラマでは将軍の地位にいて、対秦強硬路線を説く人である。この作品では、孫子を客人として迎えている。白圭が風洪だったときに、一度命を助けられたことがある。悪い人ではなさそう。しかしドラマでもこの物語でも、本音を出さないところが薄気味悪い。

さて今後、救出された孫子はどんな活躍を見せるのか。
商人によって描かれた政治世界に興味津々!

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