王妃マリーアントワネット : 夢の国・亞洲文化宮

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王妃マリーアントワネット

20091121


 著 者:藤本ひとみ
 
 刊行年:2008年6月

 出版社:角川書店






<内容・感想など>
副題は『華やかな悲劇のすべて』。
18世紀後半のフランス。王妃マリーアントワネットの豪奢な生活、国を揺るがした首飾り事件、スウェーデンの貴公子フェルセンと王妃との恋愛、市民革命によって陥落していく国王一族の姿が、物語風に描かれている。表紙には主人公の肖像画が掲げられているが、私には漫画のイメージが強く、登場人物の姿は自然に池田理代子氏の絵に重なった。

昔ベルばらに夢中だった頃は、オスカル逝去後は読む気力が潰え、マリーアントワネット刑死までの経緯はほとんど覚えていなかった。今回再読し、とばして読んだ数年間の出来事こそが、フランス革命の複雑な歴史的背景であることを知って興味が出てきた。そこで入門書として借りたのが本書である。

さて。マリーアントワネットとは頭がいいのか悪いのか。夫ルイ16世は愚かなのか大胆なのか。主人公マリーアントワネットの目線で見れば、王政の危機的状態のときに「遊んでいる」王に対する憤りは納得できる。自分がこんなにフランス王政のために尽くしているのに王自身はいったいどういうつもりなのだ!と。彼女はいろいろな人々と連絡をとりあい、時には暗号解読もしていたようだ。遊び暮していたときの彼女とは全く違う。夫のかわりに自分がフランスを背負おい、2人の子を育て上げようという決意が全身に漲っている。一方、ルイ16世は決断が下せない「愚王」に見えるが、刑場に向かう直前の毅然とした態度は、品格があってマリーアントワネットの心を揺さぶるのである。この夫婦は全く違う性格だが、賢と愚を併せ持っていて「賢」の部分を国のために発揮できなかったところは似ているように思える。

マリーアントワネットとフェルセンの恋愛については、昔漫画を読んだときは「ありえない」と思った。2人とも実在の人物とはいえ、この恋愛部分だけは創作だと考えていた。しかし今回、文字で読む2人の情景が漫画とぴったり一致することも多く、他の資料もあわせて読み進めると、どうやら事実らしいとわかった。かつて無関心だった2人に、俄然興味がわいてきた。全財産を投げ打ってまで王妃の脱出を計画したフェルセンとは、一体どんな男だったのだろう。また、男にここまでさせる女には、どんな魅力があったのだろう。ドラマチックに仕立てたくなる史実だ。

革命を先導した人々もまた断頭台の露と消えていったこの時代。国家財政を食い尽くす王家への怒りが革命へと発展するが、その後の派閥の対立が情勢を一層複雑化させる。そんな背景をもう少しよく知りたいと思った。また最期を覚悟する王の心ものぞいてみたくなった。

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