最後の恋 ~つまり、自分史上最高の恋。~ : 夢の国・亞洲文化宮

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最後の恋 ~つまり、自分史上最高の恋。~

20091115




  出版社: 新潮社
  

  刊 行: 2009年10月(単行本は2005年刊行)






<内 容>
8名の作家による、「最後の恋」をテーマとした短編集。作者名とタイトルは次の通り。
三浦 しをん 『春太の毎日』
谷村 志穂  『ヒトリシズカ』
阿川 佐和子 『海辺食堂の姉妹』
沢村  凛  『スケジュール』
柴田 よしき 『LAST LOVE』
松尾 由美  『わたしは鏡』
乃南 アサ  『キープ』
角田 光代  『おかえりなさい』



<感想など>
新聞の書評や副題から、燃え上がるような恋をイメージしていましたが、意外にも、
静かで淡々とした語り口調が多かったように思います。
思い入れが強かった分、読後感とのギャップが大きいのかもしれません。
身近に体験者がいそうな話、幻想的な話、誰かに聞いてもらいたくてたまらない話…。
平凡な話は一つとしてないような気がします。(だいたい平凡な恋なんてないものね)
以下は、印象に残った物語についての簡単なあらすじと感想です。

『春太の毎日』
主人公の春太が犬だと気づいたのはずいぶんたってからでした。彼の人間世界をとらえる眼は人間よりもはるかに鋭く、笑いをさそいます。飼い主の麻子を心から愛している春太。ところが彼女は米倉という恋人ともうすぐ結婚するようです。それでも春太はあくまでも米倉よりも上の立場を貫きます。春太の、麻子を想うゆえの決心が切ないです。昔、嫁ぎ先の犬にいつまでも吼えられていたのを思い出しました。あの頃、私は米倉のように<先住者>と打ち解ける努力しなかったなあと、今になってちょっと反省。

『海辺食堂の姉妹』
恋愛よりも、<優越感>がテーマに思えた作品でした。海辺でレストランを営業している姉妹。姉は活発でお客さん担当、妹は内気で調理担当です。妹に恋人ができないのを心配した姉はいろいろと世話を焼くのですが、意外や意外、妹はモテモテなのでした。親切にする気持ちの裏側に潜む<優越感>。自分よりも劣っていると思う人に親切にすることで、自分の優位性を感じ、得意になっている心理。これに気づいて悔しくなる姉ですが、そのあとやってきたどんでん返しのような幸せに、再び優越感をおぼえます。競い合っているような姉妹の姿が面白かったです。

『わたしは鏡』
大学文芸部所属の比呂は、会誌の編集長として原稿依頼や誌面構成で忙しい日々。ある日ロッカーの中に作者不明の原稿を見つけ、後輩のいずみと一緒にその『わたしは鏡』と題する短編小説を読み始めます。比呂はその物語に感動。でもどの部員も「知らない」と言います。作者探しのために、部員一人一人の性格分析や行動パターンの読みを進めるところがミステリーめいてワクワクします。予想もしなかった最後の告白は、切なさの中に未来への希望があふれ、比呂とともに瞼が熱くなりました。


さて、これぞ最後の恋、自分史上最高の恋、と断言できる物語を発見!
それは次回で。

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