火天の城 : 夢の国・亞洲文化宮

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火天の城

20091010

              

2009年/日本/ 2時間19分(劇場で鑑賞)
監 督  田中光敏
出 演  西田敏行 福田沙紀 椎名桔平 西岡徳馬 渡辺いっけい
      寺島 進 緒形直人 山本太郎 石田卓也 水野美紀
      笹野高史 夏八木勲 大竹しのぶ

<あらすじ>
宮番匠の岡部又右衛門(西田敏行)は織田信長(椎名桔平)から安土城建築の命を受ける。総棟梁はすぐれた指図(図面)を描いた者の中から決定されることになり、又右衛門は寝食を忘れ指図を作る。こうして総棟梁となった又右衛門は、敵陣の木曾氏の土地に立つ御神木が必要であると考え、家族や大工たちの反対を押し切って、単身木曾義昌(笹野高史)に会いに行く。

<感想など>
鑑賞から3週間。冷静に感想を書ける頃合となった。

冒頭で、鉋(かんな)から吐き出される木屑がはらはらと宙を舞う。
建築人としての心意気や高い技術、築城にかける思いなどが想像でき、期待に胸が膨らむ。
出だしとしては最高だったのに…。

信長に扮する椎名桔平は、鋭い眼差しと冷徹な物腰がいかにも信長らしい。
西田敏行の宮番匠は、相手が信長であっても自分の意見を通そうとするところがいい。
築城に対し異常なほどの熱意を示す信長や、指図に没頭する又右衛門は、
性質は違うが熱血漢の様相を帯びており、知らない間に感情移入していった。
総棟梁決定までは、2人の緊迫感あふれる対峙に引き込まれた。

ところが、又右衛門が御神木の交渉に行くあたりから、「築城」の一本柱が
あやふやになってしまったような気がする。
物語の背景には、夫婦愛、家族愛、恋愛、師弟関係、師匠不在の間の戦(いくさ)など、
たくさんの人物によるたくさんの事情が描かれている。
いっそそれらを全部排除して、築城一本にかけた方がよかったのに…と思うのだ。
例えば、又右衛門と大庄屋甚兵衛(緒形直人)が共に過ごす場面が少なすぎるからか、
命を懸けて御神木を譲り渡した甚兵衛の心の変化が伝わってこなかった。
また甚兵衛を切った木曾義昌の人間性が卑小に見え、登場の意義がわからなくなる。
それぞれの演技は素晴らしいのに、役としては損をしているようで、実にもったいない。

ところで、突然のワイヤーアクションにはびっくりした!
水野美紀扮する刺客が、信長目がけて剣を振り下ろす!!
この場面だけは中国語圏の武侠ものを見ている気分だった。
信長と女刺客の殺陣なんてありえないのだが、ありえないからこそ単純に面白かった。
椎名桔平と水野美紀の組み合わせはいい。2人には、別の機会に再び闘ってほしい。

さて、いったい何の話だっけ…。築城だった。
戦死したと思われた市造(石田卓也)が戻ってきて、又右衛門の娘、凛(福田沙紀)が
喜ぶ場面。
悲しみは悲しみのままにしておいた方がよかったのではないだろうか。
市造クンはまだ宮大工としては未熟で、戻ってきたところで即戦力になれるとは思えない。
しかも怪我をしている身である。
生き返らせるなら、元々高い技術を持っていた、あるいは行方不明の間に技術を身につけた、
という設定にすれば、意味のある帰還になったと思う。

暗い中に浮かび上がる安土城は美しかった。
築城からたった3年で焼失するとは、みんな夢にも思わなかっただろう。

いろいろな意味で「もったいない」気持ちにつきまとわれた。

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