アヒルと鴨のコインロッカー : 夢の国・亞洲文化宮

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アヒルと鴨のコインロッカー

20090921


2006年/日本/1時間50分(TV視聴)
監 督  中村義洋
原 作  伊坂幸太郎『アヒルと鴨のコインロッカー』
出 演  濱田 岳  瑛 太  田村圭生  関めぐみ  松田龍平
      大塚寧々  キムラ緑子  なぎら健壱  関 暁夫

<あらすじ>
舞台は仙台。椎名は大学入学を控え、下宿先のアパートに引っ越してきた。隣の河崎と名乗る男の話によれば、隣の隣に住むブータン人留学生は最近閉じこもりがちなのだという。そして、河崎から、その彼のために「広辞苑」を盗みに行かないか、と誘われる。
ある日椎名は、一人の外国人留学生がバスの運転手に話しかけても無視される場面に遭遇。彼女が日本語を話せなかったためだ。その時運転手に猛然と抗議した女性に、椎名は強い印象を受ける。

<感想など>
原作を読んだときはすでに映画公開後だったが、映像化できるものとは到底思えなかった。
誰もがあっと息を呑むような、あの大どんでん返しを、ネタバレせずどう再現するのか…と。
そして今回鑑賞してみて「なるほど~」と、うなってしまった。
想像の世界を映し出すとは!!(確か『クローズド・ノート』も同様だった)
最初に登場した者の正体は、原作を読んでいるので当然知っている。
いったい、どのような過程で、彼の事実が告げられるのだろう・・・。
椎名と一緒に気づいていく、その展開にワクワクした。

差別、偏見、無関心、そして正義、勇気。
日常何気なく通り過ぎてしまう風景や感覚が、この作品にはぎっしり詰まっていた。
あのコインロッカーには、登場人物一人一人の心がしまい込まれているような気がして、
時がたってあけた瞬間に立ち会いたくなった。
もっとも、入れたものしか眼に入らないのはわかっているのだが。

大学に入学したばかりの椎名は、どこかオドオドして自信がなさそうに見える。
しかしバス停で見かけた美しく果敢な女性と、大学構内で再会したとき、彼は
迷いもなく彼女に話しかける。
その女性、ペットショップの店長である麗子さんが、彼に一つの指標を与えたともいえる。
彼が差別や偏見、さらに人々の無関心に気をとめなかったら物語は始まらなかっただろう。
いや、その前に椎名がボブ・ディランの『風に吹かれて』を歌わなかったら、
河崎やドルジ(?)との出会いもなかったわけだ。
たくさんの伏線が張られていて、一つでも見過ごすまいと、集中した。
でもそんなふうに肝に銘じなくても、登場人物の目線や言葉は強くインプットされていく。

ボブ・ディランの歌のせいだろうか。
登場人物は現代の若者だが、自分より年上世代にも感じられた。
琴美の正義を貫いて闘う姿勢や、麗子さんのきっぱりした態度には教えられるものが多い。
ちゃらんぽらんに見える河崎にも、信念がうかがわれ、ドルジの彼に対する敬服がよくわかる。
原作ではペット虐待などの諸問題が並べてあるような印象を受けたが、この作品では
それぞれに関わる人々の生き方が強く響き、過去も現在も一つの時系列に感じられた。
欲を言うなら、河崎の優れた日本語教授法や、ドルジがメキメキ上達する様子を、もっと
もっと見たかった。

キャストはドンピシャだと思う。
瑛太と松田龍平が着ていた、白いショート丈のジャケットがステキ!
着ている人がかっこいいからよけいに映えるのだろう。
瑛太と並ぶ濱田岳の存在感も大きかった。

切なさとワクワクどきどき感で、時間を忘れてしまったほどだ。
原作、映画ともに楽しめて、大満足!!

trackback

アヒルと鴨のコインロッカー :龍眼日記 Longan Diary

好きだ、この作品。 登場人物の誰もが愛しくて切なくて涙がとまらなくて 劇場を出る時には泣いた赤鬼みたいな顔になってひたすらうつむいていた私。(笑) 人気作家伊坂幸太郎原作の映画化。 伊坂氏は仙台在住だったんだと今回初めて知った。 大学生活のため仙台で...

コメント

いい映画でしたよね

孔雀の森さん、こんばんは。
私は原作を読んでいないのですが、この作品を映像化するのが難しいというのは
容易に想像できます。
それを唸るほどうまく映像化していましたよね。
椎名と一緒に全てがわかった時に過去に見てきたセリフの一言一言の重みがのしかかってきました。
「ディラン?」の言葉の裏に隠された彼の気持ちを考えると切なくなります。

まさに「運命」ですね

sabunori さん、おはようございます♪
最初の「ディラン?」からは何も感じないのですが、
最後の方できいたときには、胸がいっぱいになりました。
かけがえのない人々が去っていった時の、その心境と、
ディランを再び聴いたときの心境を思うと…涙…です。
そんな風に考えていくと、やはり「運命」ですよね!
ホントに観てよかった!!
原作レビューへのコメント、ありがとうございます♪♪
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いろいろな出会いを
大切に♪

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