上海ベイビー : 夢の国・亞洲文化宮

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上海ベイビー

20090427

 2007年/ドイツ/1時間27分(レンタルDVD)
 監 督  べレンガー・プファール
 原 作  衛 慧 (ウェイ・フェイ)『上海寶貝』
 原 題  Shanghai Baby
 出 演  白 霊(バイ・ リン)  王宗堯(グレゴリー・ウォン)
        ルーク・ゴス  松田聖子  カティア・リーマン

<あらすじ>
ココ(白霊)は飲食店で働きながら小説を書いている。その店に彼女目あてに連日通う男性がいた。彼の名は天天<ティエンティエン>(王宗堯)。やがて2人はつきあい始め、ココは彼がアトリエにしているアパートで一緒に暮らすようになる。2人は深く愛し合っているが関係を持つことはできない。ある日、ココは天天の幼なじみマドンナ(松田聖子)を介し、ドイツ人のビジネスマン、マーク(ルーク・ゴス)と出会い、深い仲になってしまう。ココは、天天に対する後ろめたさとマークの妻エヴァ(カティア・リーマン)に対する激しい嫉妬心にさいなまされる。

<感想など>
鑑賞直後、主人公に対する嫌悪感がこみ上げてきた。精神的に天天を頼り、肉体の欲求をマークで満たし、それで小説のエンディングが書けないと言って途方にくれる。結局2人をしゃぶり尽くし、破壊させ、本人は何かを悟ったかのような顔をしている。
顔も醜い。涙と汗で流れたマスカラが頬に黒い筋をつくっている。眼差しがどこを向いているのかもわからない。考えることを放棄してしまったかのような虚無的な姿。そして考えた結果が復讐とは、あきれてものも言えない。まるで思いつきのような結末だ。

これでは「最悪の映画」に聞こえるかもしれないが、実際にはかなり夢中になって観ていた。上海の街並みの映像は美しく、特に夜景には引き込まれた。

しばらくたつと、彼女は自分の欲望に正直すぎたのだな、と思うようになった。嘘がつけないから自分も含め周りの人間を傷つけてしまうのだろう。
錯乱同然の姿は、わざわざ鑑賞者に嫌われようとしているようでもあった。白霊の体当たりの演技は生々しい。

言語の使い方が面白い。ココは、天天、マーク、マドンナとは英語で会話する。家族や飲食店主、タクシー運転手などとは中国語で話す。中国語の世界から距離をとっているところから、中国の街に生きにくさを感じているようにも受け取られる。その一方で、寺で祈祷する姿もある。天天が麻薬中毒治療所に入所したときだ。西洋的な文化を追いながらも、救いを求めるときは伝統的な場所に赴くところに、彼女の別の一面を見た思いだった。

さて、ココを多少理解できたかと思ったところで、急に天天の姿が脳裏に大きく浮かんできた。
両親の複雑な事情を予測したときに、自分が子孫を残す選択肢を放棄してしまったのかもしれない。
有か無か。生か死か。描く画はすべてモノクロ。彼には二者択一しかない。
ココへの告白もほとんど命がけだったのではないか。彼にとって愛する者は唯一無二。ぎりぎりのところで持ちこたえている天天の姿は痛々しかった。そんな彼の澄んだ眼差しにドキリとした。心のうちを鋭い矢で射抜かれたようだった。

ところで、松田聖子演じるマドンナは天天と幼なじみという設定だ。親子ほども年が離れているのに!! とは言っても画面の中で違和感がないのが不思議。

原作は一気読み。映画もあっという間に駆け抜けていった。でもノーカット版は120分とのこと。カットされた部分が気になる…。

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