雨が舞う ~金瓜石残照~ : 夢の国・亞洲文化宮

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雨が舞う ~金瓜石残照~

20090411


2009年/日本/2時間1分(劇場にて鑑賞)
中文題  雨絲飛舞~金瓜石殘照~
監 督  林 雅行
語 り  黃毓婷(コウ・イクテイ)

<内容・感想など>
台湾の金瓜石を舞台としたドキュメンタリー作品。
日清戦争が始まった1894年、金瓜石で金脈が発見されてから、日本の田中組が採掘を進め、
採金量、鉱山従業員数ともに、1940年ごろまで増え続ける。
作品に登場するのは、1940年前後に少年、青年期だった人、博物館館長、カフェの店主など、
さまざまだ。
『風を聴く』の姉妹編であると監督は述べる。
その舞台、九份までは行ったことがあるが、その先金瓜石にはなぜ行かなかったのだろう。
そうだ、あの日は雨だったのだ。早く帰りたくて目の前に来たバスで基隆へ行ったら
土砂降りになっていた。さらにバスで淡水に行く途中、雨はいつの間にかやんでいた。
作品のタイトルは『雨に舞う』。九份が雨なら金瓜石も雨なのかな。
話が脱線してしまった。
画面の瑞芳や九份は観光客であふれかえっていたが、彼らを降ろして金瓜石に向かうバスは
ガラガラだ。

当時小学生だった台湾の人々が大勢登場する。皆さん、驚くほど流暢な日本語を話される。
中でも林陳翠芬さんのゆっくりとした語調で運ばれてくる話は、胸に一つ一つ刻み込まれた。
林さんは、主に日本人と台湾人の待遇の違いについて語る。
同じ「日本鉱業」の従業員でも、台湾人、日本人では、労働内容、給料、福利厚生などに厳然とした格差があったという。
面長できれいな顔立ちの林さん。時々アップになる顔に笑みはない。
静かだが気概に満ちた雰囲気に、こちらの背筋もピンと伸びるようだった。

游顕さんは苦悩をにじませる。
1942年の瑞芳事件で連行された父親がアメリカ軍の爆撃で死亡。この事件は日本による
でっちあげだった。同様に亡くなった7人が眠るお墓の前で、游さんの口調は重くなる。

教育関係の話も興味深い。
台湾人の児童が通う台湾公学校では、日本人教師による日本語の授業だったという。
台湾の人々の話す日本語からは、徹底した教育の様子がうかがえて暗澹たる気持ちになる。
当時の先生に感謝の気持ちを述べる人。先生の厳しさを語る人。
日本人の証言も含め、皆さんの話を聞いているうちにタイムスリップした感覚になっていく。

パンフレットの表紙に描かれている十三階層遺跡。
ほかにも、鉱山関係の遺跡や住居が、当時のままの状況で保存されていることに驚いた。
元日本兵の方が「そっくりそのまま残っているのだ」と感嘆する。
歴史を保存しようという台湾側の取り組みに敬意をおぼえた。

語りは黃毓婷さん。日本への留学経験もあるという。優しい問いかけに心が和む。

今度台湾に旅行する機会があれば、ぜひ金瓜石に行ってみたい。

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