秘岸 : 夢の国・亞洲文化宮

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秘岸

20090226

                  

2008年/中国・香港/1時間36分(香港版DVD)
監 督  張一白(チャン・イーバイ)
英 題  LOST.INDULGENCE
出 演  莫文蔚(カレン・モク)  蔣雯麗(ジアン・ウェンリー) 曾志偉(エリック・ツァン)
      陳奕迅(イーソン・チャン) 壇健次(タン・ジェンツー)  思 純(スー・チュン)

<あらすじ>
舞台は重慶。呉濤(曾志偉)の運転するタクシーが川に転落、本人は行方不明になり、乗客の蘇丹(莫文蔚)という女性が重傷を負う。彼の妻凡麗(蔣雯麗)は高額の賠償金や入院費を払う事態に直面する。退院した蘇丹の足には障害が残り、彼女を自宅で介護すると決める。凡麗の息子小川(壇健次)は受験に失敗して鬱々とした日々を過ごしていた。そんな中突如同居することになった蘇丹に、最初は違和感を覚えるものの、やがて惹かれていく。凡麗は、昼間は病院に、夜は動物病院に勤め、多忙を極めていた。そんなある夜、動物病院を訪れた貿易商の男、小易(陳奕迅)と知り合い、急速に親しくなる。小川は友人の青青(思純)や大志(段博文)と話をするうちに、父の事故に疑問を抱くようになる。
<感想など>
突っ込みどころ満載の作品。
まず、警察が登場しないのはおかしい。
運転手が行方不明で遺体が発見されないなら、警察は事件性を疑って乗客に事情を訊くはずだ。
また、小川は空白の時間(乗客を乗せた時刻から事故までの時刻が長すぎる)に疑問を持ち、事故の状況を再現しようとするが、これも警察の仕事ではないか。
凡麗が見ず知らずの女性の面倒を見ると決めるのも不自然だ。
彼女にすまないと思う気持はわかるが、赤の他人に対してあまりにも無防備ではないか。
なお、凡麗と小易が互いをどう思っているのかも曖昧だ。
香港からやってきた小易は共同でクリニックをやろうなどと言っているが、身分はあやしい。凡麗はそれに気づいているのだろうか。
2人はなぜ一緒にいるのだろう。互いにうっすらと好意を持っているようには見えるのだが。
凡麗は賠償金支払いのための金銭目的? では小易は?
怪しげな人間から借金してポンと凡麗に渡す彼の心境もわからない。
一番納得がいかないのは蘇丹が語る「呉濤との関係」である。
彼女の話は嘘なのか、本当なのか。
仔細にこだわると頭が痛くなってくる。

思考を切り替え、流れるような画面を感覚的に味わうとしよう。
莫文蔚の脚線美は相変わらずだ。
小川はこの脚に惚れてついに「一緒になろう」とまで言う。
「僕が稼いでキミを幸せにする」
蘇丹はこんな台詞をききたかったのではないだろうか。
目的を達成する(小川の心をつかむ)と同時に凡麗から手切れ金兼賠償金を渡され、
姿をくらます。もしかしてこれは計画通りなのだろうか。(だとしたら恐ろしい…)
小川を演じる壇健次がどことなく昔のニコラス・ツェーに似ている。
子供から大人になる時期の不安定さが表情や仕草ににじみ出て、自然体に見える。
家族の人形を彫ったり、ミニチュアの世界を作ったり、蘇丹の脚に絵を描くなど、
創作している時の顔は明るく輝いている。
そんな夢のような世界を脱して、彼は真実に迫ろうとしている。彼の置かれている状況は苛酷だ。

さてココでもう一度最初の疑問に戻ってみよう。
一見人がよさそうに見える凡麗だが、実は相当したたかなのではないだろうか。
行方不明者も2年たてば「死亡」と扱われ保険金が出ることを冷静に判断しているし、
借金相手の小易が怪しげな男たちに連れて行かれても、心配そうな顔を見せつつ立ち去ってしまう。
蘇丹の面倒を見ようと決めたたのは、真相を探ろうと思ったからか。
凡麗の心情も容易に理解できない。

ただ、もし蘇丹の話が事実だとしたら、呉濤という人間は到底許すことはできない。

結局真相は最後まで明らかにされない。
滔滔と流れる河と建設中の巨大な橋が眼に焼きついたまま、ドラマは終った。

trackback

秘岸(Lost Indulgence) :香港熱

ある晩。 タクシー運転手の呉涛開(曾志偉:エリック・ツァン)は客を乗せたまま タクシーごと川へ転落し行方不明となる。 同乗していた蘇丹という名の女(莫文蔚:カレン・モク)は一命は取りとめたものの 足に大怪我をしていた。 夫の死にショックを受けながらも蘇...

「秘岸」 <大阪アジアン映画祭2009> :TK.blog

『秘岸』  LOST, INDULGENCE  製作年:2008年  製作国:香港/中国  監督・脚本:チャン・イーバイ(張一白)  出演者:カレン・モク...

コメント

あ~!もうご覧になってる!

3月に「大阪アジアン映画祭」があり、この作品が上映されるんです。
同じ日にチャン・チェンの『停車』が上映されるので2本観る予定にしてまーす。
ちなみに『停車』はこの間、台湾に行った時にエバーで機内上映されてたんですが
あまりにも言葉がわからず(日本語字幕なし)途中で断念(TT)。
なんか静かな雰囲気の作品でした。

で、『秘岸』は突っ込みどころ満載ですか(笑)。
仔細にこだわると頭が痛くなってくるですって?こりゃ覚悟して行かないと^^;
孔雀の森さんが疑問に思われたことを念頭に観てきますね^^
もし理解できたら…いや、多分無理だろうな~。

いいなあ!!

TKATさん、こんばんは♪
『停車』『秘岸』上映ですか!知りませんでした~
『停車』は前から気になっていた作品ですが、こんなに早く上映されるとは…。
『停車』はチャン・チェンとルンメイちゃんなんですよね!
それにレオン・ダイも出演、とのことで興味をそそられます!

『秘岸』はキャストが面白い組み合わせですよね。
香港からカレン・モク、エリック・ツァン、イーソン・チャン。
大陸からはジアン・ウェンリー。私はこの女優さん好きです。
私は行き当たりばったりに突っ込み、次の日になるとその
理由がわからなくなることもしばしば。
突っ込むかどうかは、その時の気分、体調に大きく影響されるような気がします。
TKATさんのレビュー、楽しみにしています♪

生理的に合うか合わないか…?

TKATさん、もしも長い虫が苦手なら、「停車」は要注意ですよ!
「秘岸」は「考えるな、感じるんだ!」の典型的作品。どちらも生理的に合う、合わないが極端に出る映画だと思いますです。「どう決着つける?」と興味津々で観ましたが、何度も観たいタイプの映画じゃないかも…?

はじめまして

nancixさん、ようこそいらっしゃいました。
コメントは私宛とも考えてよろしいですね♪
確かに『彼岸』はおっしゃるように「感じるんだ!」という作品でした。
『停車』はチャン・チェン目的にいつか観たいと思っています。

つかみ所のない作品

孔雀の森さん、こんばんは。
いやいやいや・・・この作品、何が、そして誰の言うことが真実なのか
まったくわからない作品でした。
監督の意図はこうだけど、どう考えるかは観客に任せる・・・
というよりも物語自体が未完成・・・そんな印象を私は受けてしまいました。
実はこうだ、いやこうじゃないかと討論もあまりしたいタイプの作品じゃなかったですー。
つまり好みじゃなかったってことですね。(笑)

やっと感想書きました^^;

ホント感想が難しい作品でした…。孔雀の森さんが疑問に思われたこと、はい、全くわたくしも理解不能でした。スミマセン、役に立たなくて^^;
そうそう、最初の方で、売春婦の中国人女性がお仕事の後お金をわざと落とす男性とのシーンがありましたよね。あの男性って『遠い道のり』でラストでペッタンペッタン歩いてた俳優さんですよね?あれ、違うかな??

>小川を演じる壇健次がどことなく昔のニコラス・ツェーに似ている。
あら、私も全く同じことを思ってました。目元が何となくね。彼は今後が楽しみですね♪

私もsabunoriさまと同じくあまり討論したいと思うタイプの作品ではなかったです(笑)。雰囲気は嫌いじゃないんですけどね~。

詮索してもはじまらない…か

sabunori さん、こんにちは♪
なるほど、「未完成」ですか!!
制作側も「どうやって終わらせようか」と迷っていたのではないでしょうか。(勝手な想像:笑)
キャストの組み合わせはおもしろいと思ったのに、予想外の展開であらあらあら…
と言っているうちに、「劇終」。
そうそう、車から飛び降りる練習のシーン。
あのヘルメットをかぶった2人が、最初ダミー人形に見えてしまいました。(笑)
<練習>なんて考えられなかったです。
ところで、購入したDVDはずいぶんカットされているようで、劇場ではどうだったのだろうと、
ちょっと興味をおぼえます。

疑問は置いといて…(笑)

TKATさん、こんにちは♪
疑問など提示してかえって混乱させてしまったようでしたらゴメンナサイ。

>売春婦の中国人女性がお仕事の後お金をわざと落とす男性とのシーン
購入したDVDにはないんですよ、そのシーンが!
もしかして私が観たのは、ずいぶんカットされていたりして…。

サイトの情報によれば蘇丹と小川には随分過激なシーンもあるようですが、
これもありませんでした。(いや、別に見なくてもいいんですけど:笑)
劇場での作品はどうだったのかしら。気になるところです。
蘇丹が働くちいさな食堂がある所は、雰囲気のあるたたずまいが印象的で、
対岸とは全く違うなあと思いました。
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大切に♪

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