ようこそ、羊さま。 : 夢の国・亞洲文化宮

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ようこそ、羊さま。

20090105

 2004年/中国/1時間40分(レンタルDVD)
 監 督  劉 浩(リウ・ハオ)
 原 題  好大一対羊
 英 題  TWO GREAT SHEEP
 原 作  夏天敏『好大一対羊』
 出 演  孫雲昆(スン・ユンクン) 蒋志昆(ジアン・ジィクン) 楊作玖(ヤン・ズオチゥ)
            趙声林(チャオ・ションリン) 陳大江(チェン・ダージァン) 楊清学(ヤン・チンシュエ)
<あらすじ>
ターシャン夫妻(孫雲昆・蒋志昆)は雲南省の山奥で畑を耕しながら生活している。ある日県の役人が訪れ、貧しさに同情して2頭の外国産羊を夫妻に贈る。繁殖させ産業を活性化させるためのモデルケースなので、村長(楊作玖)は夫妻にはっぱをかけ、羊の飼育に全面的に協力する。ターシャンは屋内に羊の寝床を作ったり、飼料を研究したり、町の獣医(楊清学)に相談したりと大忙し。やがて雌の羊が妊娠し、みんな大喜びする。
<感想など>
何かが足りない…としばらく考えていたら、それは音楽だとわかった。
主人公ターシャンが土埃をあげて山や畑や道路を走るシーン。
カメラはその姿を、前から後ろからひたすら追いかけるが、音声がほとんど届かないのである。
そのせいか、映画を観ている気がしない。ドキュメンタリーとも違う。
旅行で眺める一風景のようなのだ。

邦題ドンピシャだ。
羊が来てから夫妻の生活は一変する。
飼料の配合を研究したり、よい牧草を食べさせるために遠方まで出かけたりする毎日だ。
また屋内に設けた囲いの回りの壁には赤い紙を張り、寝床にはふかふかの(?)草を敷く。
羊の方が夫妻よりもいい生活を送っているのだ(笑)
まったく羊さまさまである。

羊のために踊らされる人々の姿は、県、郷、村の力関係の表れとも思える。
ターシャンは大変そうだが、心理的に一番苦労しているのは村長ではないだろうか。
新聞の取材があると知った村長は、白い靴磨き粉を羊の表面に塗りたくる。
また、赤いリボンで作った大きな花を羊の角に飾ってこの地方の「風習」だと説明する。
県や郷の役人が来るたびに村長はターシャンを呼び、ターシャンは畑仕事を切り上げて
家へとひた走る。
ターシャンはいつも荒涼とした山を小走りに駆けている。
上部からの命令はターシャンにとって絶対なのだ。

優遇される夫妻を妬む村民たちの眼がシビアだ。
羊の世話を任されて重圧がかかる上、冷たい言葉を投げかけられる様子が、なんとも気の毒だ。
しかしターシャンは飄々と彼らをやり過ごし、徐々に羊にのめり込んでいく。
やがて雌羊の出産が近づく。助けを求めた獣医は飲んだくれて相手にならない。
しかたなく開業医の門をたたいたのだが…
この一連の騒動にも思わず笑ってしまう。人々の奮闘振りが映画の世界とは思えないのだ。

村の発展のため、村長に命令されたため、という大義名分がなくなったとき彼らがとった手段は…
ラストシーンは、ターシャン夫妻が初めて自分たちの意志によって起こした行動である。
精神的な進歩といえる行為も、あの村社会では実を結ばないのではないか…。
不安にかきたてられるように映画は終わった。

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