遠い道のり : 夢の国・亞洲文化宮

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遠い道のり

20080923


2007年/台湾/1時間53分(台湾シネマコレクション2008を鑑賞)
監 督  林靖傑(リン・チンチェ)
原 題  最遥遠的距離
英 題  Most Distant Course
出 演  桂綸鎂(グイ・ルンメイ) 莫子儀(モー・ズーイー) 賈孝國(ジア・シャオグオ)
 
<あらすじ>
タン(莫子儀)は失恋、失業の痛手を抱え、録音の旅に出る。
ユン(桂綸鎂)は、引っ越したばかりのアパートに連日送付される元の住人宛の手紙を開封。中身は様々な音が入ったカセットテープだった。ある日彼女はその音を探す旅に出る。
ツァイ(賈孝國)は精神科医。旅先で美人局を使った強盗に遭遇したところを、タンに助けられ、しばらく行動を共にする。
<感想など>
風景も音色も美しい。若者が抱えた心の痛みもストレートに伝わってくる。
俳優の演技も素晴らしい。特に精神科医ツァイの異常さがインパクト大だ。
言いたいことはよくわかるし、ラストもあれしかない、と思わせる風景。

でも何となく消化不良気味。
ヒロイン、ユンに共感できないのだ。
仕事中にウォークマンを聴き、周りの音声を全てシャットアウトする態度。
思いついたようにフラリと職場を出てしまう姿。
満たされない日々から逃げ出して新たな出会いを求めようとする発想。
ユンが傲慢に見えてきてしまう。
彼女の場合、「都会で疲れ果てた人間が癒されに行く旅」の枠を超えていないのだ。
生き方そのものが他力本願的で、応援する気持ちになれなかった。
(『言えない秘密』のルンメイちゃんの方がよかったな)

一方、タンの純粋すぎる心が時々痛い。
もし元カノにカセットが届いていたら、彼女の心を取り戻せただろうか。
“否”だと思う。
失業後の激しい号泣については、「今までこんなに努力してきたのに~」という悔しさにしてはちょっと泣き方が違うなと思った。
(でもその真意は後でわかった。)
彼の場合、傷心の旅と言っても、録音する作業と元カノへのアプローチが積極的に映る。
再生への前向きな気持ちがうかがわれるので好意的に眺めることができた。

精神科医のツァイには驚かされた。
ただのエロ親父かと思っていたが、夫の浮気相談にきた女性の心をメッタメタにする時の目つきには、
背筋が凍ってしまった。
鋭そうにも見える男がコロリと騙されてしまうところが痛快。(そこは笑い転げる場面ではないのだが。)
ツァイとタンという真逆の2人が偶然出会って旅をするところも楽しめた。
カメラはツァイのバタバタ歩いていく姿を長く追いかける。彼はどうなってしまうのか。

観終わってタイトルの意味が重くのしかかってきた。
縮まりそうで縮まらない距離。新たな道も容易には開けない。
今のユンには安易に幸福を与えることはできないのだ。
作品自体ユンを必ずしも好意的に描いていないと思う。
若者たちの前途多難な道のりを感じた作品だった。

trackback

遠い道のり :あじさいCinema

最遙遠的距離(台湾) 監督:リン・チンチェ 出演:グイ・ルンメイ/モー・ズーイー

「遠い道のり」 <台湾シネマ・コレクション2008> :TK.blog

『遠い道のり』  最遥遠的距離  MOST DISTANT COURSE  製作年:2007年  製作国:台湾  監督:リン・チンチェ(林靖傑)  出演者:グイ・...

コメント

看完了!

おはようございます^^
やっと、やっと全て観終わりました~。でもですね、こちらの作品あまりにも静かな雰囲気と癒し系の音でついついうつらうつらと寝てしまい、中途半端な鑑賞となってしまいました^^;よって私の感想もものすごい中途半端に終わってしまいました(苦笑)。

>『言えない秘密』のルンメイちゃんの方がよかったな
私も一票!彼女は不思議な雰囲気を持ってるイメージがあります。映し方によっては端正な顔立ちに見えたりちょっとブサイクに見えたりも(ファンならごめんなさい!)。そこがいいのかもしれないですね。

孔雀の森さんは東明相くんと監督のサイン入りプログラムをもらわれたんですね。私は東明相くんのサイン色紙にしました^^他の出演者のものにしようかとも思ったんですが、劇中の東明相くんの笑顔にやられたもんで(笑)。

P.S 今回は毎日毎日お付き合いいただきありがとうございました^^台湾シネマコレクションは終わりましたが、これからもよろしくお願いしまーす♪

密なスケジュールでしたね

TKATさん、こんにちは♪
あっという間の8本だったのではないでしょうか。
そして毎日のブログ更新、お疲れ様でした。私のほうは存分に楽しませてもらってます♪
そうそう、私は特にルンメイちゃんのファンではないので、お気遣いなく。確かに映し方によっていろんな表情になる女優さんですよね。
うつらうつらしてしまったという感じ、わかります。
お医者さんが意味不明の行動をとる場面では、あら、どっか見落としていたかしらん、と思ったりして。
音楽に癒されましたね♪

>私は東明相くんのサイン色紙にしました
もしあったら私もそれをもらってたと思います。やっぱり早く観終わればよかったな。

今、三国志、中国ドラマの登場人物に夢中で、なかなか更新できません。(書いてる暇があったら読みたい、見たい、という感じで)心が落ち着いたら(?)書きたいと思ってます。
と言いながらTKATさんの更新は待ちどうしい私です。こちらこそよろしく!です。

ブログの記事が参考になりました。

初めまして。

『幻の旅路』のブログの大湾節子です。

私の住んでいるロス・アンジェスルのテレビ局で、外国の劇映画を放映しているところがあります。
KCET Channel 28-4

先日、初めて台湾の映画を観ました。
初めてなので、とても新鮮に感じましたが、最初の部分がよく分からず検索したところ、あなたのブログにぶつかりました。

詳しい説明を読んでよく分かりました。

精神科の先生は、初めの部分と後の部分と表情がまったく違うので、別人かと思いました。
それだけ演技が真に迫っているということでしょう。

売春婦の女の子、彼の所に診察にきている女性の患者など、その後の話に関係あるのかと思いましたが、肝心なのは、医者の方なので、出てきませんでした。

途中から、メインキャラクターの3人に話が絞られてくるので、少しずつ分かってきますが、どんな話に展開していくか、興味がありました。

主人公の女性が、会社でイヤホーンの音楽を聴きながら仕事をしている。
こんなことは、どこの会社でも絶対ないでしょうが、映画の上だとおもしろいです。

自分とは生き方も性格も違うので、距離を置いて観ていましたが、それでも、この3人はその後どうなるのだろうと、余韻を残しています。
監督の意図は見事に成功しています。

最終画面の両端にいる二人の男女は会話を始めて、恋人同士になるのでしょうか?

淡々としたやや無気力な主人公の女性。
失恋しても録音テープを送り続け、泣き悲しむ若者。
どこか異常できみが悪いが、人が良い憎めない精神科の先生。

それぞれ適役でした。

*私のブログには、詳しい感想が書けなかったので、『ナウ』で映画名だけを紹介しました。
この映画は、アメリカではあまり知られていないと思います。



コメントありがとうございます

大湾節子さま、はじめまして♪
貴重なご感想、ありがとうございます。
実は鑑賞したのがだいぶ前で、ほとんど記憶の彼方です。
自分のレビューを見てもなかなか思い出せない状況なので、
このコメント、ピントがずれていてもご容赦を…。

お住まいのアメリカでご覧になったのですね。
そちらでの反響などうかがいたいところですが、
あまり知られていないとのこと。
私は内容よりも、風景の方の記憶が鮮明に残っています。
ラストの海岸へは、いつか行きたいです。
台湾は台北周辺しか行ったことがなく、今度はよくロケ地にもなる
南方を目標にしようかな、と。
なお、観た当時は、タンとユンが恋人同士になるとは思えませんでした。
再鑑賞したらまた違った感想になるかもしれませんね。
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孔雀の森

Author:孔雀の森
いろいろな出会いを
大切に♪

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