川西 蘭『セカンドウィンドⅠ』 : 夢の国・亞洲文化宮

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川西 蘭『セカンドウィンドⅠ』

20080922


出版社: ジャイブ株式会社
種 類:文庫(ピュアフル文庫)
刊行年: 2008年7月(初版は2007年11月) 


<「セカンドウィンド」とは?>
激しい運動時、酸素の需要量と供給量のバランスが取れていない時期を経過して、比較的楽に運動を持続できる時期。(三省堂『辞林21』より:巻頭より抜粋)
<主な登場人物>
溝口 洋<ヒロシ>
自転車が大好きな中三生。祖父と鳴滝村に住む。初出場のロードレースで好成績を上げ南雲デンキ自転車部の練習に誘われる。自転車競技の基礎知識、チームメートとの複雑な人間関係などを学び、ジュニアチーム入部一歩手前までいくのだが…。
田村 岳<タケシ>
洋が清姫峠を上ろうとしていた時に出会った同い年の少年。自転車店を経営する父、祖母との3人暮らし。洋とは親友関係になる。
田村 守
岳の父親で『田村自転車商会』を経営。洋は「親方」と呼ぶ。
井崎照吾
旧鳴滝幼稚園を工房として活動するアーティスト。洋のよき理解者。
清水 元<ハジメ>
南雲デンキ自転車部ジュニアチームの一員。ゲーム好き。
南雲真一
南雲デンキ自転車部ジュニアチームの一員。父親が社長。
今泉 昇<ノボル>
南雲デンキ自転車部ジュニアチームの一員。トラブルメーカー。
江口 修<オサム>
洋とともに南雲デンキ自転車部ジュニアチームの練習生となった小学校6年生の少年。
佐久間多恵
洋の幼なじみで同級生。家族ぐるみの付き合いをしている。
黒岩繁雄
南雲デンキ自転車部監督。
徳永
南雲デンキ自転車部の技術スタッフ。

<感想など>
最近自転車関連の小説を続けて読んでいます。
台湾映画『練習曲』に影響を受けたかもしれません。
『走ル』(羽田圭介)、『サクリファイス』(近藤史恵)に続き、これが3作目。
プロの世界を描いていた『サクリファイス』に対し、こちらはジュニアの世界。
自転車でプチ家出をした高校生を描いた『走ル』に対し、こちらは熾烈な競技の世界。
自転車の世界にジュニアチームがあるとは知りませんでした。

投げつけられたペットボトルをきっかけに、主人公洋は自転車競技に目を向けます。
ただ楽しむだけではなくて勝負をしたいと心から思っても、その前に立ちはだかるおじいさんを説得する自信がありません。
無骨だけど孫を心から愛している祖父と、そんな祖父に対し鬱陶しいと思いつつ尊敬の念を抱いている孫。
洋の前途を祖父はどんな形で見守っていくのか。そこがこれから続く物語の見所の一つだと思います。

ジュニアチームの面々も個性的で面白く、そのままドラマになりそうです。
洋に何かと喧嘩をふっかける今泉昇は、無鉄砲に見えて実は自転車競技に対する貪欲さは人一倍。
洋へのいやがらせは、ライバル意識の裏返し?互いに闘争心をあおる姿はかえってほほえましく映ります。
清水元は昇とは好対照。どこかクールですが洋と一緒に闘いたいという気持ちが見えます。
線が細く何を考えているのかわからないようなところがありますが、チームには不可欠の存在。
南雲真一には人の気持ちをなごませる気質があるようです。南雲デンキの御曹司ですが高飛車なところはなく、未来の統率者としての風格も感じられます。

南雲デンキ自転車部監督の黒岩には、大人の思惑、きれいごとではすまされない「何か」が滲んでいます。

親友、岳の出現により、男2人女1人の三角関係の気配もあり…なんて考えすぎかな。
洋のまだ初恋にも至らない甘酸っぱい想いは、一服の清涼剤のよう。

続刊では、洋の進学、亡き父、外国にいるらしい母などが明らかになるのでしょうか。
緑豊かな大自然に育まれた若者がどう成長していくのか、楽しみです。

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