馬烏甲(マー・ウージア) : 夢の国・亞洲文化宮

スポンサーサイト

------

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

馬烏甲(マー・ウージア)

20080824


  2006年/中国/1時間35分
  (中国インディペンデント映画祭にて鑑賞)
  監 督  趙 曄(ヂァオ・イエ)
  原 題  馬烏甲



<途中までのあらすじ>
中学3年生のジヤは、教師の母、5歳の弟ディンとの3人暮らし。彼は病気のディンに輸血したり、薬を飲ませたりするなど、献身的に尽くしてきた。ディンもジヤが大好きだ。しかしジヤとクラスメートの少女が仲良くするのを見たディンはやきもちを焼き、ジヤに当り散らす。

<感想など>
中国インディペンデント映画祭が8月23日より開幕。オープニング作品がこの『馬烏甲』である。
画面からは湿気を含んだ風が感じられ、太陽に炙られた線路の熱が伝わってくる。
人の目線でとらえるカメラワークがドキュメンタリーを思わせ、「作られた」映画を観ている感じがしない。

兄弟を演じる子供の演技が瑞々しく、本当の兄弟のようだ。
弟は、兄に憤る理由を、「お兄ちゃんをとられてしまったから」とは気づいていないだろう。
自分でもよくわからないまま怒りをぶつける姿は、演技を通り越している。
また、兄の俊敏な動きと、憂いを帯びた表情が、観る者の心を揺さぶる。
画面は全体的に暗く、顔がはっきり見えないことが多い。
しかし時折映し出される精悍なアップの表情からは葛藤もうかがわれ、忘れられない像になった。

兄弟のきらめきに感動する一方で、母親の姿にはドキリとさせられた。
彼女は子供の人生をどう考えているのだろう。
ジヤは病気の弟に日常的に輸血するために常に貧血状態で、大好きな運動会もあきらめざるを得ない。
母親はそんなジヤに、運動会よりも勉強に精を出せと言う。
しかし「頼りにしている」と言ってディンの世話を押し付けているのが実情だ。
この矛盾!!
果たして、子供の幸せを第一に考えているのだろうか。
いや、この母親は自分がいちばん可愛いのだ。それは最後の最も理不尽な要求からもよくわかる。
まさに、子どもを自分の所有物にしてしまう親の典型だ。
いくら教師として生徒から慕われていても、親としては失格である。子どもが絶望する気持ちはよくわかる。
しかしいくらあがいたところで、子どもは母親の築いた檻の中から出られない(ということか…)。
いろいろ考えさせられる作品だった。

上映後にインターネット電話を通じて監督との質疑応答をする趣向は、面白いと思った。
以下その内容を簡単に記したいと思います。

①監督のアニメーションの制作が中心という経歴に関心がある。今後の方向性をきかせていただきたい。
答:元々映画には強い関心を持っていて撮りたいと思っていた。これまでの経験を生かして作品制作に関わりたい。

②子役の自然な演技が印象的だが、どのような演出を心がけられたのか。
答:子供たちと一緒に生活し、ゲームなどをする中で意思の疎通をはかった。映画を撮っているという感じではなく、ありのままの状況を大切にした。

③南国特有の風景が印象に残ったが、その地域を舞台にした理由をおききしたい。
答:舞台は広西チワン族自治区で、その隣の広東省は自分の故郷である。南国の風景には特に思い入れがあって、この地で制作しようと考えた。

実は②の質問をしたのは私。こんなふうに書いていくと、聞きたいことが後から後から出てくる。

コメント

非公開コメント
プロフィール

孔雀の森

Author:孔雀の森
いろいろな出会いを
大切に♪

カレンダー
07 | 2017/08 | 09
- - 1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31 - -
最近のコメント
カテゴリー
最近のトラックバック
最新の記事
リンク
ブログ内検索

Pagetop
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。