愛の神、エロス : 夢の国・亞洲文化宮

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愛の神、エロス

20080529

愛の神、エロス2004年/アメリカ・イタリア・フランス・中国/1時間44分
第1話 ~エロスの純愛~『若き仕立屋の恋』
     監督:ウォン・カーウァイ
     出演:鞏 俐(コン・リー) 張 震(チャン・チェン)
第2話 ~エロスの悪戯~『ペンローズの悩み』
     監督:スティーヴン・ソダーバーグ
     出演:ロバート・ダウニーJr.  アラン・アーキン
第3話 ~エロスの誘惑~『危険な道筋』
     監督:ミケランジェロ・アントニオーニ
     出演:クリストファー・ブッフホルツ
         レジーナ・ネムニ  ルイザ・ラニエリ

愛とエロスをテーマとした、世界の名匠によるコラボレーション。
しかし第1話を観た後はほとんど集中できませんでした。
2話の精神科医のコミカルな言動、3話の芸術的な美しさも印象的でしたが、やはり私にとっては1話が圧巻。
人間の生まれたままの姿をさらす2、3話よりも、「手」だけであらゆる情感を表現した1話の方が、むしろ官能的に映りました。


『若き仕立屋の恋』の舞台は1960年代の香港。というと『欲望の翼』『花様年華』『2046』の世界が重なってきます。
だから他の2編とは思い入れが違うのかも知れません。

仕立て屋見習いのチャン(張震)は初めて訪問した高級娼婦ホワ(鞏俐)の「手」によって「少年時代」と訣別、一人前になるための心得をたたきこまれます。
艶かしいホワと、苦痛と戸惑いで顔を歪めるチャンの姿がこの作品のすべて、と言えるほど、このシーンは鮮烈。
チャンがホワから精神的に離れられなくなった理由がこのシーンに凝縮されているようです。

以後、チャンはホワのドレスを作り続けます。自分が彼女と結ばれる日など来ないとわかっていながら献身的に尽くす姿には、張震だからこそ表現できる切なさがあふれ、哀しくなってきました。
シャツを捲り上げた腕がせわしなく動き、ホワへの想いを語っているかのようです。

華やかな世界に身をおきながら寂しさのどん底にいる女と、彼女を陰で支える男。
チャンの手はホワのスリーサイズを知り尽くしています。彼はどのパトロンよりも彼女のことを心得ている、と言えるでしょうか。
ホワが、チャンを頼りにしながら関係を持とうとしなかったのは、最初彼に「一流の仕立て屋になれる」と言い放った彼女なりの責任からかもしれません。

病気になったホワの元を訪れるチャンは貫禄を漂わせながらも、彼女の前では一人の少年のよう。
一方のホワは、高級娼婦の面影はすっかり消えても、チャンに注ぐ眼差しだけは熱を帯びています。

原題は『THE HAND』。
ホワとチャンの手が画面の中でさまざまな姿を見せ、「手は口ほどにものを言う」…なんていうのはオーバーかもしれませんが、手の表情を感じる作品であることは確かです。

trackback

愛の神、エロス :龍眼日記 Longan Diary

時に香しく、時に妖しく、時に切なく、人の心をかき乱す 王家衛(ウォン・カーワイ)、スティーヴン・ソダーバーグ、ミケランジェロ・アントニオーニ・・・ 3人の監督がエロスをテーマに描く3つの物語。 王家衛のエロスの純愛を描く「若き仕立屋の恋」が秀逸だった

コメント

横顔もステキ♪

こんばんは!

「愛の神、エロス」だ~!私も観たいと思っていたんですよね。無論理由はチャン・チェン目当て(笑)。だけどファンと言いながら彼が出演している映画をあまり観てない私…^^;

この作品はオムニバス形式なんですね。チャン・チェンの作品だけは評判がいいようなので、ひいき目なしでも観たいです。ひげがあるチャン・チェンも観てみたいし♪

アジア、アメリカ、ヨーロッパの有名監督3人集めたのに、あまり話題にならなかったのはなぜなんだろう。日本では映画館で上映はなかったのかな?もしや私が知らなかっただけで評判になってたのかな。
なにはともあれ、この映画は年内には絶対観ま~す♪

美しい手

孔雀の森さん、おはようございます。
第1話が秀逸でしたよね。
同じ「エロス」というテーマでも監督によってこんなにとらえ方、
描き方が違うんだなぁ・・・と思いました。
王家衛監督作がダントツに印象的だったのはアジア人ならではの
間接的表現の美しさに共感したからかしら。
原題が「THE HAND」というだけあっておっしゃる通り
手の表現力が美しくエロスが香るような作品でした。

堪能しました!

TKATさん、こんにちは♪
ひげのあるチャン・チェン、珍しいですよね。
風格があってよかったです。
この作品、3年前に公開されたようですが、当時チャン・チェンの名をよく知らなくて(グリーン・ディステニーの盗賊だったということも)逃してしまいました。
ウチの近所のレンタルショップにはなくて、わざわざ電車に乗って借りに行ったのでした。
後の2作品も素晴らしかったです。
でもやはりアジアひいき、いえ、チャン・チェンひいきということもあって、1話が心に残っています。
ご覧になったらぜひ感想をお聞かせくださいね。

美の世界

sabunoriさん、こんにちは♪

>アジア人ならではの間接的表現の美しさに共感したからかしら。
納得です。

エロスのとらえかたは、監督によっても、観る人によってもさまざまですよね。
『花様年華』で官能的な眼差しやしぐさに魅了されたのを思い出しました。
好きな美の世界って、十人十色だと思いました。
sabunoriさんのお部屋に掲載されている写真、見れば見るほどため息が出てしまいます。
あまりにも美しくて…。
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大切に♪

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