馳 星周『弥勒世』(みるくゆー)上巻 : 夢の国・亞洲文化宮

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馳 星周『弥勒世』(みるくゆー)上巻

20080328

上下2巻の大作です。
下巻は図書館のリクエスト待ちをしている状況。下巻が届くときには上巻の内容を忘れてしまう…。そこで忘れないうちに上巻の内容をメモしておこう。あ~、早く下巻が読みたい!!


発 行:小学館

刊 行:2008年2月



<登場人物>
伊波尚友(いは・しょうゆう)…主人公。コザ市在住。奄美大島出身で本名は平尚(たいら・ひさし)。両親亡き後養護施設で成長。抜群の英語力を生かし英字新聞社リュウキュウ・ポストの記者として働く。ある日ホワイト、スミスと名乗る男たちからスパイを要請され、多額の報酬と引き換えにこれを受ける。彼にはグリーンカードを取得してアメリカに渡る夢があった。芝居を打って解雇されたように見せかけ、アングラ反戦誌の編集に参加したり、黒人兵が大勢集まるテルヤに頻繁に通ったりして情報を収集する。
やがて、施設でともに育った活動家、照屋仁美と恋仲に。しかしスパイとしての立場は隠したままだ。
諜報活動をする中、施設時代の仲間、比嘉政信がアメリカ軍から武器を調達していることを知る。本人に指摘するとテロ活動に誘われ、この話に乗る。彼には幼い頃からコンプレックスを抱いていた。
比嘉政信(ひが・せいしん)…尚友の施設仲間。三津(さんしん)の名手。他の楽器も見事にこなし歌もうまい。ライブ活動、吉原通いなどで顔が広い。マルコー、アシバーらとテロ計画を進めている。

照屋仁美(てるや・ひとみ)…反戦活動家。黒人兵に強姦された母から生まれる。母親に虐待され一時実家に預けられるがやがて施設に。尚友より6歳年下。

栄門 健(えいもん・けん)…反戦活動家。尚友の施設仲間。尚友にアングラ反戦雑誌の編集を依頼。

エディ・ジョンソン…照屋の<ブッシュ>に入り浸る黒人の軍曹。麻薬中毒にかかっている。反戦思想を持っている。

濱野  …本土から沖縄にやってきたベ平連活動家。音楽が好きで政信にプロになることを勧める。

當銘愛子(とうめ・あいこ)…高校生活動家。白人の父、日本人の母から生まれたが父は行方不明、母は死去。施設で育ち、仁美がよく面倒を見ている。内面に激しい憎悪が渦巻き、気性が激しい。学生たちの実力行使では先頭に立つ。

<感想など>
物語にはさまざまな差別と隔たりが描かれている。沖縄と本土。黒人と白人。日本人と米国人…。
一触即発の危機が間近に存在する状況だ。ベトナムからの帰還兵が希望を見失い暴れる姿、学生たちの抗議行動のように表面化した場面の裏に、テロ計画を進める者の冷えた心があり、今後の展開には目が離せない。

破壊活動に邁進する男と、彼を一筋に愛する女。悲劇的な結末しかないではないか…。
それともその予想を覆してくれるのか。
購買意欲をかろうじて押さえているけれど、我慢できなくなるかもしれない。

コメント

下巻ただいま読了。しばらくたっても寒く悲しい夢をみたあとのように背筋の振えがとまらない。嗚呼、暑い沖縄で凍てついた行き止まりの尚友は悪霊と化すのか?不夜城のように続編がでるまでこの振えはやむことがないだろうう。

今もあのラストを思い出すと悲しい気持ちになります。きっといつまでもこの思いを抱き続けるのではないかと…。
お気持ち、よくわかります。
あの後、尚友はどうなるのでしょう、ホントに。
私は続編を考えたこともありませんでした。
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大切に♪

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