天上の恋人 : 夢の国・亞洲文化宮

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天上の恋人

20080108

2002年/中国/1時間33分(レンタルDVD)

監 督  蔣欽民(ジャン・チンミン)

原 題  天上的恋人 / Sky Lovers

出 演  劉 (リウ・イエ) 
      董 潔(ドン・ジエ) 
      馮恩鶴(フォン・エンホー)
      陶 虹(タオ・ホン) 
      陶 海(タオ・ハイ)


<あらすじ>
舞台は広西チワン族自治区の山村。山頂の家に、銃の暴発で失明した王老炳<ワン・ラオビン>(馮恩鶴)、爆発事故で聴力を失った息子家寛<チャークァン>(劉)が住んでいる。
その家に、蔡玉珍<ツァイ・ユィチェン>(董潔)という口の不自由な少女がやって来る。彼女は兄の消息を尋ねるため村を訪れたのだが、王家の家事を手伝ったのがきっかけでしばらくこの家にとどまることになる。やがて彼女は2人にとってかけがえのない存在になっていく。
玉珍は、家寛が朱霊<チュー・リン>(陶紅)に好意を抱いているのを知り、老炳と共に応援する。しかし朱霊はすでに張<チャン>(陶海)の子を身ごもっていた。



<感想など>
奥深い山に突如現れた真っ赤なアドバルーン。
この赤い球こそ老炳が失明した元凶だというのに、なぜか父子の住む家に結び付けられ、まっすぐ空に向かっています。
アドバルーンの《赤》といい、後に玉珍が用意する赤いカード(家寛への伝言)といい、この物語の《赤》には暗いイメージがつきまといます。
本来はお祝いを象徴する色なのに…。

現実、非現実の境目がはっきりしない物語でした。
さまざまな現象は全て<降ってわいた>ように起こるのです。
アドバルーン、暴発、自転車、嵐、壁画、恋心、カメラマン…。

玉珍はまさに<地上に降りた天使>。朱霊とはまるで対照的です。
突然舞い降りて、眼の不自由な老炳、耳の不自由な家寛を支えます。でも話すことができず老炳とのコミュニケーションが図れません。それでも懸命に尽くす様子を、老炳はすべて感じ取ることができるのです。
時には家寛が間に入って玉珍の表情を逐一老炳に報告。3人はいつしか一つになっていきます。
その家には3人が必要不可欠。こういう人間のありようがとても新鮮に映りました。

一方、朱霊という人間はとても俗っぽく映ります。本命はインテリ男の張なのに、家寛の純粋な心をもてあそび、これを自覚していないのです。その鈍感さに一種の憎しみをおぼえました。
朱霊の妊娠も降ってわいたような出来事。
しかし張は姉の言いなりになって村を去ります。その腑抜けなさまにはあきれてものも言えません。愛情よりも地位と金を取った俗物です。

朱霊と張、家寛をからかう若者連中、朱霊を嘲り笑う子供たちについては、人間のいやらしい面が目につきます。
一方、王父子や玉珍の研ぎ澄まされた感覚には、心が洗われるようです。
両者は人間性においてはっきりと色分けされ、それが皮肉にも受け取れました。

朱霊の白装束とアドバルーンの赤は奇妙な対比です。
彼女の名前<朱霊>も何か意味深…。
朱霊に突如現れた<変化>は不思議な余韻を残し、村の人々共に山上に取り残されたような感覚になりました。

キャストは魅力に溢れ、特に老炳の渋さがステキ。音楽は幻想的で、村の風景には引き込まれました。
でもラストの風景に違和感が残り、これでよかったのか悪かったのか、考えれば考えるほど不思議な感覚がつのっていくのでした。

trackback

天上の恋人(天上的戀人) :香港熱

中国広西省チワン族自治区の山村。 9歳の時に爆竹工場の爆発事故で母親を失い、そして自らも聴力を失った家寛 (チャークァン)(劉燁:リウ・イエ)は父親と2人暮らし。 しかしその父親も銃の暴発事故で両目を失明してしまう。 そんな2人のもとに現れた1人の可

コメント

不思議な物語でした。

孔雀の森さん、こんにちは。
ラスト5分がベツモノみたいに唐突なエンディングでビックリしました。
確かに朱霊が着ていた白装束・・・何かを暗示しているかのようでしたね。
十数年前に中国で起こった事故を思い出してしまいました。

ラストに至るまでのストーリー展開はものすごく引き込まれました。
それぞれを補い合いながら暮らす3人の生活は静かで質素だけれど
誰よりも幸福な家族に思えましたね。
やっぱり私たちは余計なモノに囲まれ過ぎているようです・・・。

やっと思い出しました…

sabunoriさん、こんばんは♪
ちょうど1年前に観た作品で、しばらく内容を思い出せませんでした。
でもsabunoriさんのレビューと拙文を読んで、ようやく概要がつかめてきました。
おっしゃるようにラストにはビックリしましたね。
取ってつけたような違和感が残ったのを覚えています。
できれば家寛、玉珍のハッピーエンドになってほしかったんだけど…

>やっぱり私たちは余計なモノに囲まれ過ぎているようです・・・。
たしかに~!!幸せとは何だろうと考えさせられた作品でした。

こちらにもこんばんは

実は大好きなリウ・イエが出てなかったら観てない作品なのですが・・・(笑)
なんだか摩訶不思議な魅力と,同じく意味不明な点もある
評価の難しい作品ですね。
空に浮かんでいるようなあの村の素朴な人々の生活や
主演のお二人のみずみずしい演技や存在感は,強く心に残りました。
ただ,わたしはリウ君を初めて観たのが,なにしろ「藍宇」だったもんで
オンナに恋をするリウ君って,今でも違和感があるんですが(爆)
それでもドン・ジエと彼はお似合いだと思いました。
タオ・ホンとはちょっとなぁ・・・
彼女が飛んでいってくれて,個人的には嬉しかったですわ。

ほんとにふしぎ

ななさん、こんばんは♪
実に不思議な作品でしたね。
でもおっしゃるようにリウ・イエ、ドン・ジエの2人はお似合いでしたね。
この2人が結ばれるストーリーだったらよかったのに。

>オンナに恋をするリウ君って,今でも違和感があるんですが(爆)
「藍宇」のインパクトは強烈でしたものね。お気持ちわかります。
私は逆にオンナに恋をするリウ君の方を先に観ていたので、
「藍宇」にビックリでした。

>彼女が飛んでいってくれて,個人的には嬉しかったですわ。
あ~、すごくわかる、わかる、リウ君ファンのななさんの気持ちが!
タオ・ホン演じる朱霊は、イヤな女の代名詞みたいに思いました。
そんな彼女が飛んでくとは夢にも思いませんでした。
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