郷愁 ―客途秋恨(きゃくとしゅうこん) : 夢の国・亞洲文化宮

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郷愁 ―客途秋恨(きゃくとしゅうこん)

20071231

 1990年/台湾・香港/1時間40分(レンタルVIDEO)

 監 督  許鞍華(アン・ホイ)

 原 題  客途秋恨 / Song of the Exile

 出 演  張曼玉(マギー・チャン) 陸小芬(ルー・シャオフェン)
       李子雄(レイ・チーホン) 田 豊(ティエン・フォン)
       蕭 湘(シャオ・シアン) 加地健太郎  逸見慶子


<あらすじ>
ロンドン留学中のヒューエン(張曼玉)は、突然母葵子(アイコ)(陸小芬)から妹の結婚式に出席するよう言われる。就職活動を中断し急遽香港に帰省するヒューエン。パーマをかけろ、赤い服を着ろなど、事細かに命令する母。ヒューエンは幼い頃から続く母との確執に辟易していた。挙式がすむと、葵子は故郷の日本、別府に帰りたいと言い出す。
ヒューエンと葵子は南由布駅で、葵子の兄(加地健太郎)の出迎えを受ける。
葵子は旧満州にいたとき通訳だった夫(李子雄)と知り合い結婚。夫の両親(田豊・蕭湘)とマカオで同居していたが、夫は不在がちで義父母とのコミュニケーションがうまくとれず辛い日々を送っていたのだった。その夫もすでに故人。彼女は故郷で旧友や恩師との再会を喜び合う。


<感想など>
ふっくら顔の張曼玉がかわいい。よく見ると若い頃の吉永小百合によく似ているではありませんか。(そう思うのは自分だけでしょうか。)
物語は現在と過去を交互に映し出しながら、母子の確執の原因と、2人の変化を静かに追っていきます。
義父母が葵子を憎憎しげに見る場面。その祖父母から異常に可愛がられるヒューエン。母親の娘に対する冷徹と執着。
一つ屋根の下の空気がよどみ、観ている方が息苦しくなってきます。
冒頭の場面だけではその空気の原因は謎で、葵子の不幸が異様に大きく描写されているように感じました。

日本へ行ってからの母子の変化こそが物語の中心といえそうです。
母の笑顔も、日本語も、娘の自慢話も、ヒューエンにとってはほとんど初めてだったのではないでしょうか。
自転車を走らせているうちに道に迷ったことや、叔母の話が分からなくて誤解を招いたこと。
母の異国での苦労を追体験することで、次第に母に近づいていきます。
一方、葵子は、兄夫婦や恩師、旧友たちもまた辛い戦後を生きてきたのだと理解します。
自分にはロンドンの大学院卒の娘がいる。旧友よりも若い。鼻高々になって華やいだ気持ちになる葵子。
旧友と自分を比べて優越感に浸る彼女からは、人間の醜い一面もうかがわれます。でもこういう感情は誰でも持っているものかな、とも。彼女を責める気持ちにはなれませんでした。
葵子が旧友と踊る場面は、ちょっと噴き出してしまいました。
かたや日本舞踊、かたや太極拳…。年月の隔たり、ということにしましょう。
母子が湯船で肩を並べる場面には心がなごみました。
しかしこの母子、どう見ても姉妹だわ。母が余りにも若すぎる。(笑)

帰国してから、文革中の中国、広州にいる祖父母を気遣う葵子。娘に「行きなさい」と後押しする行動からは、自分のすべてを肯定する姿が感じられました。
葵子の吹き替え日本語の不自然さ、日本の俳優のぎこちなさ、敗戦直後の旧満州でおしゃれな姿の葵子など、違和感のある場面は多かったものの、物語の趣旨はよく理解できて満足できる作品でした。

<ごあいさつ>
これが今年最後の作品となりました。
今年1年、当ブログを見てくださった皆様、お付き合いくださいました皆様、ほんとうにありがとうございました。
来年も引き続き、よろしくお願いいたします。
皆様にとって2008年が良い年になりますように♪


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