今年読んだ小説から★ : 夢の国・亞洲文化宮

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今年読んだ小説から★

20071229

小説を読み始めると、次の展開が気になってついスピードアップしてしまいます。時間がたつにつれ内容はどんどん頭から離れていき、覚えているのはタイトルだけ、なんてことに。
来年はもっとじっくり、深く読むようにしたいです。
以下は印象に残った作品です。(ブログで感想を述べた本以外)

☆三浦しをん『風が強く吹いている』
ボロアパートに住む大学生たちが箱根駅伝を目指して猛特訓!でも陸上経験者はわずかで、中には運動とは無縁の漫画オタクも。言い出しっぺである<コーチ>の強い意思に引き込まれ、自分も駅伝メンバーの一人になった気分でした。たすきをつないでいく駅伝。なぜか最近「皆で力を合わせて」に反応してしまう私。素人集団がこれほど活躍するなんてありえない!と思いつつ、心の中で声を嗄らして応援していました。

 ☆佐藤多佳子『しゃべれどもしゃべれども』
元プロ野球選手、小学生、ミステリアスな美女、そして落語家。こんなばらばらな面々が次第に近づき、時には反発しながら、互いを気遣い、思いやるようになっていく過程がいいなあ。
ロマンスが盛り込まれるとは思いませんでした。
しばらくたったらDVDを借りてみようかな。


 ☆浅田次郎『中原の虹』1~4巻
2巻と3巻、3巻と4巻の間が約半年あき、前のストーリーを忘れるといま一つ気持ちが乗りません。2巻で西太后が死去。これで物語が終ってしまったような気分でした。3,4巻は感想を書いていません。
善人として描かれた西太后に最初は違和感がありましたが、そのうちそんな解釈もありだと思えてきました。袁世凱も同様です。春雷、春雲、玲玲兄妹の再会を目指して読み、その場面は満足しました。ただ、突如現れ突如亡くなった宋教仁には納得がいきません。もっと彼の人生に触れてほしかった。著者は続編も構想中とのこと。毛沢東や蒋介石が登場するのでしょうか。

☆以下は帚木蓬生作品です。

 『アフリカの瞳』
南アフリカ共和国に蔓延するエイズ禍。貧しい者に安価で未認可の薬品を投与し治験する製薬会社。副作用で亡くなる人々。そんな中、製薬会社の不正を暴こうと立ち上がる医師の夫とソーシャルワーカーの妻。命の危険をおかして闘う彼らの姿に引き込まれ一気に読んでしまいました。これが帚木作品との出会いです。この後、夫妻の馴れ初めやアパルトヘイト問題などが描かれている『アフリカの蹄』を読み、帚木ワールドにはまりこんだのでした。

 『エンブリオ』 
主人公岸川の狂気に唖然としました。人助けの意味で始めたはずの生殖医療研究。ところが胎児の内臓を使った医療や男性の妊娠といった倫理的に許されない領域にまで進むと、後戻りできなくなります。犯罪をも肯定する彼の心情に身震いし、そんな人間を裁かずに終るところに後味の悪さが残ります。でも読み進むほどに緊張感が高まり、心地悪さがかえって印象深くなる、特異な作品でした。

 『安楽病棟』
人間の尊厳について考えさせられる作品。まず高齢患者の気持ちが綴られ、中盤から新人看護師の毎日の経験や考えが中心に描かれます。著者が登場人物になりきって気持ちを吐露するところが秀逸。精神科医としての眼が物語に生きているように感じます。看護師の仕事に対する真摯な態度、ほのかな恋心、そして失望が余韻となって残る作品でした。


 『閉鎖病棟』
心を病む者たちが暮らす病棟で突然起きた殺人事件。さまざまな経歴を持った人たちの人間模様に引き寄せられます。一旦「病気」の烙印を押された者が家族や社会に受け入れられにくい現状、それを打破しようと動く職員の真摯な姿がいつまでも心に残ります。
非常に重い作品でした。

 臓器農場』
『エンブリオ』との共通性を感じた作品。「無脳症児」を作り出す発想にぞっとします。新人看護師の悩みながらも溌剌と仕事をこなす姿に好感を持つと同時に、一人の医師の、彼女に向ける眼差しに切なさを感じました。しかし次々と起こる殺人事件とその残虐性には眼を覆いたくなり、まるで○○サスペンス劇場の「芝居」に見えてきます。ケーブルカーの車掌、藤野にキーマンの要素を感じたのですがそうではなくて拍子抜け。
正義感のある者を葬る展開は苦手です。 

 『受精』
不慮の事故で恋人を失った女性たちが異国で妊娠を待つという物語。彼女たちの体験が現実なのか非現実なのかが最後までわからない、異様なストーリーでした。
官能的な場面、歴史的な背景、犯罪集団などたくさんの事象を盛り込みすぎているせいか、あるいは自分の読解力不足のせいか、消化不良の感が残ります。
でもハッピーエンドの予感と明るい風景に心が和みました。


 『薔薇窓』
1900年のパリが舞台で、主人公はフランス人の精神科医。未知の空間なのにその風景が目に浮かんできて、映画を観ている気分です。またフランス人から見た日本も面白い。音奴という少女が余りにも可憐。もし自分ならこういう見方にはならないでしょう。(笑)
ストーカー的な貴婦人が絶対鍵を握っていると思っていたのに、ストーリーの核心に絡んでこないので中途半端な感覚になりました。また、サスペンスだと期待していたのに結末が淡々としすぎて、少々不満です。でも今まで読んだ帚木作品の中では異色で、印象に残りました。


来年は近隣の図書館をフル活用したいと思います。どんな本に出会えるか楽しみ♪





コメント

2007年もあと1日だ~

こんばんは~。
帚木蓬生作品、結構読まれましたね♪孔雀の森さんと同じく私も『アフリカの瞳』を読んで帚木ワールドにはまったクチです^^これを最初に読むと他の作品も読んでみたい!と思っちゃいますよね。そしたら思いもよらぬ重いテーマばかりだったと(苦笑)。
来年はもっと日本作家を読んでみよう!と思っております♪私もどんな本に出会えるのか楽しみ~。

今年1年いろいろとありがとうございました^^来年もまたよろしくで~す。それでは良いお年をお迎えくださませ♪

2007年、あと16時間!

TKATさん、こんにちは♪
TKATさんもこの作品で帚木ワールドにはまったのですね。
それまでは帚木蓬生の名前も知りませんでした。後からこの作者のファンが多いこと、まだ読んでいない本もたくさんあることを知って、図書館に行く楽しみが増えました。
私も重いテーマがこたえました。読む前は分かりませんよね。
映画や本の話題、その他もろもろでおしゃべりできて、ホントに楽しい1年でした。ありがとうございました。
来年もよろしく!そしてよいお年をお迎えください♪
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Author:孔雀の森
いろいろな出会いを
大切に♪

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