紅酒 : 夢の国・亞洲文化宮

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紅酒

20071213

 1995年/香港/1時間50分(レンタルVIDEO)

 監 督  謝 衍(シエ・イェン)

 原 題  女児紅/ Maiden Rose

 出 演  歸亞蕾(グア・アーレィ)  周 迅(ジョウ・シュン) 顧美華
       傅程鵬  崔 傑  王 琛  劉[王京]  雷 漢  薛 磊

 


<あらすじ>
1930年代後半の中国紹興。
酒造工場の一人娘ホアティアオ(周迅)は高校をトップの成績で卒業。
彼女の夢は、誕生と同時に父が造った「女児紅」を自分の結婚披露宴でふるまうことだ。しかし親の決めた許婚がまだ子供だと知ってショックを受ける。
ホアティアオ(周迅)は使用人アオウ(傅程鵬)と恋に落ち、妊娠するが、怒った父はアオウを追い出す。

ホアティアオとアオウの間に生まれたチウメイ(顧美華)は、20歳の時大学を受験する。
ところが会ったこともない父が国民党員であるという理由で、最高得点にもかかわらず合格を取り消される。
文化大革命期で資産階級が非難される時代。彼女は母(歸亞蕾)の元を去り、労働者のバオカン(崔傑)と結婚、女児チェンフェイをもうける。
1990年代。チェンフェイ(王琛)は大学を中退し、ボーイフレンドのシャオジュエ(雷漢)と遊び暮らしている。
祖母ホアティアオの夢は可愛い孫娘が嫁ぐ日に「女児紅」をあけることだ。


<感想など>
またまた感動作に出会った。
浙江省紹興地方には、女児誕生と同時に酒を仕込んでねかせ、婚礼の祝杯に供する風習があるという。
物語には、好きな人と祝杯を挙げられなかったヒロインが、娘、孫娘に夢を託す気持ちが丹念に綴られている。どうにかして彼女の願いをかなえてあげたいと、こちらも手に汗握るが、次々と障害が立ちはだかる。

可愛らしいヒロインと誠実な恋人。若い2人の恋物語はあまりにも切なく、悲しい。女は男の肩下の刺青をなぞり抱きしめる。男は首筋から肩まで真っ赤になる。忘れられないシーンだ。
街に張りめぐらされた水路は、いつの時代も変わらず人を、荷を運んでいく。彼らの運命まで流さないで!と叫びたくなる。

ホアティアオの娘チウメイの無表情も悲しい。実力が正当に評価されないことへの恨みは時に母に向けられる。
酒を絶対に飲もうとしないのは、親の全てを否定する姿勢の表れだろう。結局愛のない結婚をして破局する。
成長した娘、チェンフェイが自由経済の波に乗って事業を始めたいと言っても猛反対。チウメイは今や幹部クラスの研究所職員。職業については安定が一番、国家の決定に従うのが当然だと思っている。
全ての感情を封印したかのようなチウメイ。しかし母が倒れた後、酒をあおる姿には、感情の激しい起伏が見える。母の「女児酒」に対する思いになぜ気づかなかったのか。今までの屈辱、悔恨、無念…そんな、諸々の思いが押し寄せ、収拾がつかなくなった、という感じだ。

孫娘チェンフェイの成長物語はまぶしい。大学を中退してブラブラしていた彼女が猛然と働き始め、苦労を重ねながら店を開くまでになる。
とにかくパワフルだ。街で違法出店して警察に連行される。飲食店の面接では強気に給料の交渉をする。持ち前の明るさで客をひきつけるが店は倒産。すると自分で出店を計画。
クルクルと動く眼とよどみない話しぶり。そんな彼女に比べ、優柔不断なボーイフレンドが歯がゆい。おばあちゃんは頼もしい見方だ。
しかし拝金主義的思考が、おばあちゃんを傷つけることになる。

終盤の展開がすばらしい。アオウの刺青は傷つき、薄くなっている。
そして甕から滴り落ちる「女児紅」。
ヒロインを演じる周迅と歸亞蕾のバトンタッチもスムーズで、同一人物であることに違和感はない。それはアオウも同じこと。

飛びたくても飛べなかったヒロイン。安定を求めた娘。そしてついに飛んだ孫娘。

いつかまた紹興の風景を見に行きたい。

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