西瓜 : 夢の国・亞洲文化宮

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西瓜

20071118

xigua.jpg
 2005年/台湾/1時間52分(レンタルDVD)
 監 督  蔡明亮(ツァイ・ミンリャン)
 原 題  天邊一朶雲
 出 演  李康生(リー・カンション) 陳湘[王其](チェン・シャンチー)
       楊貴媚(ヤン・グイメイ) 陸奕静(ルー・イーチン)


<感想など>
まず西瓜半分のシーンに度肝を抜かれた。このDVD置き場所違うんじゃないの?と。
しかし彼がAV男優だとわかった時点で、最初の嫌悪感は取り払われた気がする。
そして何だか物悲しくなってきた。
するといきなりミュージカルシーンである。
物語が暗い方へ暗い方へと流れて行き、どん底まで落ちたかと思うと、意味不明な空騒ぎが待っている。
これは観る者にとって救いになった。おふざけが過ぎるカットには苦笑するしかないが。
深刻な水不足に陥った夏。のどの渇きを癒すために人々は西瓜をほおばっている。
しかし男性は女性にすすめられた西瓜ジュースが飲めず、ひそかに捨てる。
彼女に笑みを向けると、二杯目のジュースを持ってきてくれた。

彼はほとんど笑わない。だからこの場面の笑顔は貴重だ。
ミュージカルシーンでの作り笑いとは違い、寂しさの混じった笑みである。
つかの間の安堵感、とでも言おうか。

思いつきで描いた画をつなぎ合わせてできたような作品。
中でも一番鮮やかに残っているのは西瓜の傘である。
真っ赤な傘の中から浮かび上がる顔、顔。たくさんの西瓜が回転しながら流れていく。
物語との関連性は不明。でも画面に釘付けになってしまう。
もう一つ印象に残るのは、冷蔵庫の西瓜に顔を寄せる女性。
西瓜は、彼女にとっては特別な存在に見える。
彼と彼女では西瓜に対する気持ちが全然違うのだ。これも悲しい。

結局男優も女優も金儲けの道具でしかないのだ。それを具現する終盤のシーンには怒りをおぼえた。
なぜ、不快感を与えるシーンを執拗に繰り返すのか。
怒りが爆発しそうになった瞬間、二人の意外な行為に唖然…。
彼女の涙に怒りが消え、これまでの全シーンを肯定する気になった。

登場人物は表情と動きだけで感情を語り尽くしている。このほとんど台詞のない作風が新鮮に映る。
私にとっては、好奇心を満たしてくれる作品だった。
でももう一度観たいかときかれたら、観るつもりはないと答えるだろう。
初めて見たときのショッキングな感覚をずっととっておこうと思う。

trackback

西瓜 :龍眼日記 Longan Diary

あらすじ:台湾の鬼才蔡明亮(ツァイ・ミンリャン)監督が、「ふたつの時、ふたりの時間」に登場した主人公2人のその後の再会を綴った異色ラブストーリー。主人公の一人がAV男優との設定で随所に過激な性描写が登場することから、本国の台湾では審査の基準を巡って社会的な

コメント

TBありがとうございました!

孔雀の森さん、こんばんは。
キッチュでポップな映像が印象的な作品でしたね。
スイカの傘のシーンは私もものすごく印象的で傘傘傘の赤が目に痛いほど。
ただところどころミュージカルシーンのコスチュームが笑っていいのか何なのか微妙で困惑しました。(笑)
今になってふと思ったのですが、この作品は普通の作品とは違い劇場よりもDVD干渉の方がいいのかもしれません。
なにしろ劇場のたくさんの人達の中であの延々続く性描写は辛すぎる・・・。

こちらこそTB感謝!です

sabunoriさん、こんばんは♪
劇場でご覧になったのですね。
私はパソコン、イヤホン使用でした。(笑)
劇場で観たら感想がかなり違っていたかもしれません。
私はおそらくDVD派だと思います。
上記で私が書いた「おふざけが過ぎるカット」、もしかしたらsabunoriさんが「コスチュームが笑っていいのか何なのか」とおっしゃる場面と同じかなと思いました。
ここではクスクス笑ってしまいました。
DVDでよかった、と思う反面、他の人の反応もちょっと見てみたい、なんて矛盾してますね。

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