風を聴く ~台湾・九份物語~ : 夢の国・亞洲文化宮

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風を聴く ~台湾・九份物語~

20071114

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 2007年/日本/1時間57分(劇場にて鑑賞)
 監 督   林 雅行
 語 り   一青 妙



<内容・感想など>
台湾・九份の歴史を描くドキュメンタリー映画。
鉱山を管理する会社、臺陽公司に長年勤務した江兩旺さん(80)の話が中心です。
九份の歴史に江さん自らの人生を重ね合わせるように、物語は進行します。
70~80歳代の方が数人出演しており、江さんをはじめ、皆さん日本語がとてもお上手。
特に江さんは流暢です。「語り部」として日本人に説明、通訳する機会も多いのでしょう。
「流暢な日本語」が日本の支配によることを思うと、あらためて暗澹たる気持ちにさせられます。

九份は金鉱の町。一夜のうちに金持ちになったり、儲けた金を遊興で使い果たしたり、酔っぱらって道端で寝転んだり…。
ゴールドラッシュで街が沸いていた頃のエピソードを、年配の方々が懐かしそうに語ります。
しかしその中で、一人の方がポツリと言った言葉がいつまでも心に残っています。
「今までの思い出で楽しかったのは三分の一だけ。後は苦しいことばかり」。

小学校時代の思い出話にも花が咲きます。
年々増え続ける人口に設備が追いつかず、トイレには長い行列ができたとのこと。
先生に怒られたり、遠足の時のフィルムを教室で見たり。
70~80歳代の人たちが体験した子供時代は決して楽ではなかったはずですが、皆さん満面の笑みで語っています。
やがて話題は二二八事件に。
映画『非情城市』の場面が脳裏に浮かんできます。

九份の美しさに魅せられ、この地で芸術の道を切り開いている人々も紹介されます。
写真家。油絵画家。コールタール画家。
切り取った空き缶を釘で打ちつけて描いていく、貼り絵画家。
そしてミュージシャン。
小高(シャオガオ)さんは台湾語で鉱夫の苦しみや九份の姿を唄います。
珪肺(鉱夫特有の病気)の父を亡くした男性の気持ちも表され、その哀調が胸に深く沈んでいきます。
実際、その若い方の父親看病体験は壮絶です。

最後は一青窈さんの『大家(ダージア)』。
故郷や家族を想う気持ちがあふれている歌。中国語のフレーズもあります。
なお、ナレーターの一青妙さんと窈さんは姉妹。お父さんは、九份の鉱山のオーナーだったとのこと。

3年前のちょうど今頃九份に行ったのでした。
朝8時半。人通りのほとんどない街を上がったり下ったりしながらお店の開店時間を待ちました。
今度は賑やかな時間、あるいは夜に九份へ行ってみたい。
ドキュメンタリーに出てきた九份の夜景。これは是非観たい。
心はすでに旅の空!!

その前にもう一度『非情城市』を観なくては!

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風を聴く 台湾・九份物語 :龍眼日記 Longan Diary

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コメント

こんばんは♪

九份に行ったことがある者にとってはとっても興味深いドキュメンタリー映画ですね。金鉱となると金瓜石あたりがメインなのかしら?(この辺りは私もはっきりとはわかりませんが^^;)
九份に「九份金鉱博物館」があったような記憶があるのですが、こちらを見学してれば歴史などがわかったかも知れないと思うと、今となって行かなかったことを後悔(悲)。

やはり当時の方にとっては二二八事件は切り離せない出来事。この時代の背景を知った上で『非情城市』を改めてみると、より一層理解出来るのかもしれないですね。

私もまた九份に行きたくなってきました♪前回は九份で宿泊までしたのに、今思えば雰囲気だけ楽しんで町自体を理解してなかったかも。あ~台湾が私を呼んでいる、チャン・チェンが呼んでいる(笑)。

TKATさん、こんにちは♪

>金鉱となると金瓜石あたりがメインなのかしら?

はい、そうです。坑内の映像もあり、出演者や親世代の過酷な労働状態を紹介する内容でした。
私も「九份金鉱博物館」には行ってません。どしゃぶりで足を伸ばすのをあきらめたのですが、今度は天候がどうあれ行きたいです。雨の多い所のようなので雨具を考えて持って行かなければ。(もう行く気でいる!)

そして、やはり台湾の歴史をもう少し勉強してから行きたいです。『非情城市』には歴史的事実が沢山描写されていますが、国民党との関係などなかなか理解しにくい箇所も多いと思います。

九份に宿泊!うらやまし~。どちらにお泊りになったのですか?
映画では撮影隊が常宿した『喜來園』という民宿が紹介されていました。
今すぐにでも行きたい!!
チャン・チェンにも会えるといいなあ。(アエルカモネ:笑)

TBありがとう!

孔雀の森さん、こんばんは。
こちらのレビューの日付を見て、改めて作品公開のタイムラグに唖然・・・。
「今までの思い出で楽しかったのは三分の一だけ。後は苦しいことばかり」の言葉、重かったですね。
江さんを始め登場する方々はどなたも本当に九份を愛しているのが手に取るようにわかりました。
う~ん、俄然私もまた訪れてみたくなりました!

お先に…。

sabunoriさん、こんにちは。
すいません、こちらの方が先でした。同時に上映してほしいなあ、といつも思うんですけど…。
sabunoriさんのお部屋で、意志の強さがにじみ出ている江さんのお顔をまじまじと見てしまいました。「伝道者」の雰囲気が漂っているような気がします。
時間の長さをあまり感じなかったのは、登場する方々の姿にひきつけられていたからでしょうか。
おっしゃるようにドキュメンタリー番組のようでしたね。スクリーンで観るTV番組、という感じで。TVで放映されないかしら。
やっぱり九份を再訪してみたくなりますよね!!
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