變臉(へんめん)~この櫂に手をそえて~ : 夢の国・亞洲文化宮

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變臉(へんめん)~この櫂に手をそえて~

20071003

henmen.jpg 1995年/香港・中国/1時間41分(香港版DVD)
 監 督  呉天明(ウー・ティエンミン)
 原 題  變臉/ The King of Masks
 言 語  北京語(字幕:繁体字中国語)
 出 演  朱 旭(チュー・シュイ) 周任瑩(チョウ・レンイン)
       趙志剛(チャオ・チーカン)


<あらすじ>
舞台は20世紀初頭の四川省。大道芸人で變臉王と呼ばれる王<ワン>(朱旭)は、洪水で家を失くしたと言う子供、狗娃<グーワー>(周任瑩)を買う。彼はグーワーを男の子だと信じ、「變臉」を教えるつもりで可愛がる。しかし実は女の子だとわかり落胆。「變臉」は男児だけに伝授できるとされる芸なのだ。
變臉王は、それ以後グーワーを世話係のように扱い、サーカス芸を仕込む。それでもグーワーは弱音を吐かず、變臉王を心から敬い、ついていくのだった。
そんなある日、グーワーの不注意から、住居である小船が全焼してしまう。
<感想など>
夏に劇場で鑑賞した後「何回でも観たい」と思い、DVDを購入しました。
1930年生まれの朱旭さんがこの映画に出演したのは65歳のとき。
上着を脱いで河に飛び込むシーンがありますが、肌のつや、引き締まった筋肉からは、
その年齢を感じさせません。
また、群衆の中の「變臉王」はひときわ背が高くて小顔。
顔のしわや、腰を曲げた演技から実年齢よりも老けて見える場合もありますが、
凛とした立ち姿は若く、美しい!
劇場で観たときに新しい発見をしたような気分になり、嬉しくなってしまいました(笑)。

川劇(せんげき)の花形役者、梁素蘭<リャン・スーラン>(趙志剛)の役割も重要。
今で言うアイドルスターのような存在ですが、その人気におぼれることなく、
冷静に自分を見る目を持った人物です。
その彼が變臉王に自分の思いを吐露する場面が、印象に残ります。
同じ役者として變臉王を深く敬愛していること。
一緒に舞台を踏みたいと思っていること。
(川劇と變臉のコラボ実現か?と、一瞬ときめいてしまいましたが)
そして自分を「半分女である」と卑下していること。

變臉王もまた、この若いスターを心から敬います。
互いを理解していく過程は意味深長で、辞書を引きながらの鑑賞でした。
彼が芸だけでなく人としても一流であるとわかったときは、「だから『活観音』なのだ!」と納得。
一連の物語の中で、彼は独特の光を放っているように見えます。

さて、忘れてはならないのが、猿の「将軍」。
「将軍」あっての變臉王であり、狗娃なのですから!!
もしこの物語に語りを入れるとすれば、それは「将軍」の役目でしょう(笑)。

狗娃は7,8歳という設定。
この年齢にして人生の辛酸を嘗め尽くし、何が何でも變臉王についていこうと必死です。
彼女は變臉王に出会った瞬間に彼の人となりを理解し、尊敬したのでしょう。
子供だけど子供とは思えません。
彼女の演技は演技を越え、役者朱旭に対する「敬慕」がそのまま表れているように感じます。

観終わって頭に浮かぶのは、楽山大仏の穏やかな表情。
聞こえてくるのは、狗娃が川べりで何度も叫ぶ「爺爺<イエイエ>!!」。


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變臉(へんめん)/この櫂に手をそえて :香港熱

今世紀初頭の中国。 王(朱旭:チュウ・シュイ)は變臉(へんめん)の芸で各地を渡る大道芸人だ。 變臉とは四川省に伝わる川劇で瞬時に顔の面を変えていく技。 これは王一族、それも男子にのみ受け継がれていく芸である。 豊かな暮らしではないものの、自分の芸に誇り...

コメント

孔雀さま、こんにちは。

朱旭さんが出てくるだけで泣けるのはこれどういうことなんでしょうか。
もはやパブロフの犬状態です。(笑)

レビューを拝見して、もう一度見直したくなりました。

donamiさん、こんにちは♪

朱旭さん出演作の鑑賞ではハンカチ必携ですね(笑)。
でもこの作品ではあまり泣きませんでした。
どうやら好きの度合いと涙の量は比例しないようで…(笑)
ちなみに一番泣いたのは『大地の子』。
仲代達矢演じる実父に、朱旭さんが日本語で「さよなら」と言ったときでした。

孔雀さま

お久しぶりです。
『大地の子』はタオルなしには観られません。(笑)元々涙腺ゆるいんで。

あれは是非もう一度見直したいですね。
中国にないのが残念です。

donamiさん、こんにちは♪

donamiさんはタオルですか。
私もそうかも、です。
放映当時ビデオ録画して何度も観たものです。
でも今、それが見つかりません。(泣きたくなる…)

やっと観ることができました。

孔雀の森さん、こんにちは。
また1つ長年観たいと思っていた作品を大スクリーンで観ることができました。
朱旭さんの演技や存在は言わずもがな・・・ですが
クーワー役の女の子も素晴らしかったですね。
王の前に初めて姿を現すシーンでの彼女の姿のキリりとした美しい姿は
ものすごく印象的でした。
梁素蘭の演じる菩薩も美しく、それでも自分の人気に溺れない人物像に惹かれました。
それにしてもやっぱり「将軍」でしょう!
クーワーの秘密を知った瞬間の彼の演技はオスカー級でした。(笑)

今夏も上映してくれるかしら

sabunoriさん、こんにちは♪
ほんとに名優ぞろいの作品でしたね!
観終わってだいぶたちますが、それぞれの俳優の演技は
ずっと胸に刻み込まれています。

>クーワーの秘密を知った瞬間の彼の演技はオスカー級でした。(笑)
思い出しました!名演でしたね!
あのトロフィー受け取った将軍の姿まで眼に浮かんだりして。(笑)

DVDも購入しましたが、やはりスクリーンでの鑑賞は格別ですね。
今年の映画祭で上映されたら観にいきたいです!
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