ザ・トリートメント : 夢の国・亞洲文化宮

スポンサーサイト

------

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

ザ・トリートメント

20070918

guasha.jpg 2001年/中国/1時間30分(香港版DVD)
 監 督  鄭暁龍(チョン・シャオロン)
 原 題  刮痧 / The Gua Sha Treatment
 言 語  英語・北京語(字幕:中国語繁体字)
 出 演  梁家輝(レオン・カーファイ) 蔣雯麗(ジアン・ウェンリー)
      朱 旭(チュウ・シュイ) Hollis Houston  Tamara Tungat

<あらすじ>
8年前中国からアメリカに移住した許大同(梁家輝)には、妻の簡寧(蔣雯麗)と5歳の息子デニス(朱小潜)がいる。ゲームクリエーターとしての成功を祝う式典に父・毅祥(朱旭)を招き、幸せをかみしめていた。
ある夜、大同は怪我したデニスを病院に連れて行く。しかし医者の通報を受けた児童福祉の専門職員は、デニスの背中に走る太い線状の傷跡が、虐待によるものと判断、デニスを児童福祉施設に収容する。大同、簡寧夫妻はデニスを取り戻そうと東奔西走、ついには法廷での争いに発展する。背中の傷は中国伝統の治療法《Gua Sha》によると説明しても、理解してもらえない。
<感想など>
冒頭で表彰される大同と、嬉しそうな妻簡寧からは、アメリカンドリームを実現した誇らしさがうかがわれます。
ところが…。
アメリカの法社会と中国の伝統文化との間で苦悩する一家の姿には、矛盾を通り越して滑稽ささえ感じられ、
あらためてアイデンティティについて考えさせられます。

アメリカ社会になじみ、子供を私立小学校に入学させようと、家庭内の会話もすべて英語という許大同一家。
夫婦間の会話でさえ英語を貫き、中国語しか解さない父の孤独を理解しようともしません。
そんな夫妻の姿は、「これでいいのか?」という問題提議に思えます。

次に、子供の心理状態よりも「法、規則」を優先させる状況に、驚きを禁じえません。
法廷では、証言を元に大同の「乱暴な人物像」を作り上げていきます。
デニスに読み聞かせていた『西遊記』。
孫悟空の粗暴さを指摘、「こんな乱暴な物語を子供に与えるとは…」と親を非難。
大同が開発したゲームソフト。
内容が残虐だと非難し、大同の人間性を追及するのです。
大同がデニスの頭をコツンとやったことに関しては「虐待そのもの」と断定。
教育上のしつけだと主張しても聞き入れてくれません。
中国伝統の治療法《刮痧:Gua Sha》については、いくら説明しても流暢な英語が「通じない」。
何という皮肉…。
実はデニスの具合が悪い時、祖父が彼の背中をこすり、気の流れを良くして
治療を施した(これこそ《刮痧:Gua Sha》)経緯があるのですが、
大同は自分がやったことにしてしまうのです。

家族崩壊の危機という場面で、迅速に動くのがおじいちゃん。
大同の親友に中国語を使い、身振り手振りで説明。
これを解した彼は中国で実地体験し、《刮痧:Gua Sha》の本質を証明するのです。
これもまた、皮肉…。

大同は施設からデニスを「誘拐」し、帰国間際のおじいちゃんと対面させ、
帰りはパトカーとのカーチェイスを繰り広げます。
喜ぶデニス。これもまた、皮肉だ~。

家庭も仕事も失い、ぼろアパートで飲んだくれる大同。
でもこれで夫婦の絆は強まり、中国の伝統文化に対する認識も深まり、
劇的なハッピーエンドへと一直線!!
この物語って、中国伝統文化の再認識を促すことが目的?

一番インパクトがあったのは、この児童福祉職員の権限の強さと、
隔離以外の選択肢を考えない「狭さ」でした。
思えば、日本で問題となるのは、虐待が明らかでも家庭に踏み込めない状況です。
行政側はどこまで家庭に立ち入れるものなのか、
また法律の役割とは何なのか、を考えさせられました。


コメント

非公開コメント
プロフィール

孔雀の森

Author:孔雀の森
いろいろな出会いを
大切に♪

カレンダー
05 | 2017/06 | 07
- - - - 1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 -
最近のコメント
カテゴリー
最近のトラックバック
最新の記事
リンク
ブログ内検索

Pagetop
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。