阿Q正伝 : 夢の国・亞洲文化宮

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阿Q正伝

20070818

aq.jpg  1981年/中国/2時間(《中国映画の全貌2007》上映作品)
 監 督  岑 範(ツェン・ファン)
 原 作  魯迅『阿Q正傳』
 出 演  厳順開(イエン・シュンカイ) 王蘇婭(ワン・スーヤ)
      李 緯(リー・ウェイ)

魯迅が「巴人(バーレン)」というペンネームで『阿Q正傳』を発表したのが1921年。
映画化については作者自身や家族が反対した経緯があり、ようやく60年後に実現できたとのこと。
映画では阿Qの発音は「a1 gui4」(アーグイ)と聞こえます。

原作(増田渉訳『阿Q正伝』)によれば、魯迅自身が「阿Qをどう書くか知らない」、「人はみな彼を阿Quaiと呼んだ」とあります。また、この「阿Quai」は「阿桂(a1 gui4)」、「阿貴(a1 gui4)」のように漢字をあてはめることもできない、といった内容の記述もあります。当時「Quai」という表記法があったのか、新たな疑問が出てきました。

*原作(増田渉訳『阿Q正伝』)に「恐らく注音字母(中国の発音記号)はまだ一般にまだ行われていないだろうから、やむを得ず「西洋文字」をつかって、英国流の綴字法で彼を阿Queiとかき、略して阿Qとする」とあります。(8/21追記)

『阿Q正伝』の原作を初めて読んだのは1982年、映画製作の翌年だったと思います。第二外国語クラスで、読んで訳す作業をした覚えがあります。その時先生は確か「阿Q」のことを「アークゥ」と発音していました。どうして「キュー」でなくて「クゥ」なの?と少々疑問に思いましたが、質問もせずそのまま受け入れていました。
「Quai」って、「クゥ」に近い発音なのだろうか。
映画の「アーグイ」はどの漢字をあてはめているのだろう。

さて問題はゆっくり解決することにして…。
作者魯迅の語りによって、物語は進行していきます。
阿Qを演ずる厳順開の印象が強烈で、彼以外の出演者の顔がかすんでしまうほどです。
軽やかな身のこなし、小気味よいテンポ、おどけた表情やリズムある台詞回し。当時上海曲芸劇団所属だそうです。
さりげなく鑑賞者の笑いをさそってくれます。

しかし阿Qが明るく振舞えば振舞うほど、やるせなさを感じるのはなぜでしょう…。
どんなに踏まれても、蹴られても、卑屈にならず自尊心を持ち続ける阿Q。
しかも優越感さえ持っていて、自分を偉大だと思い込んでいるところもある。
彼はまるで、踊らされるだけの、サーカスのピエロのよう。
どんなに不当な状況に置かれても、その状況を素直に享受しようとする愚かさ。
まさに意志のないピエロです。

自分の運命をはっきり理解するのは、ラストだけということでしょうか。
あまりにも救いのない物語。原作を読んだときよりも落ち込んでしまうのは、厳順開の演技のため?

コメント

着々と鑑賞されてますね!

わわーっこの作品ご覧になったのですね。
実を言うと原作も読んでいない私・・・。(恥)
なのでどんな内容なのかもよくわかっていないのですが孔雀の森さんの感想を拝見するに・・・そういう感じのお話なのねーと少々予備知識になりました。
これと「駱駝の祥子」はやっぱり観てみたいです。
もし11月に観ることができたら遅ればせながらTBさせていただきますねー。(予告?)

5000円の5回券を買ってしまったので…。

sabunoriさん、こんにちは。
原作を読んだのはだいぶ前なので細部は忘れた状態で鑑賞しました。
あとで原作(訳書)を読むと、その原作にかなり忠実に作られているように感じました。
内容を掘り下げると読書感想文になってしまいそうなので、映像の表面的な感想にとどめております。
映画をご覧になるまでに拙文は忘れてくださいませ~(笑)
なお、個人的には『駱駝の祥子』の方が好きです。
TB、楽しみにしてます♪

はじめまして

中学生の頃、たまたまTVで見て、“救いようがない理不尽さ”を
感じ、ショックを受けました。厳順開演じる「阿Q」があまりに強烈で哀れで、しばらく立ち直れなかったのを覚えています。
それっきり見る事もなく、もう一度見たいなぁと思っていた数年前、北京のスーパーでこの映画のVCDを見つけ、思わず「うわッ!」と声を出してしまい即購入しました。
字幕が無いので、全て聞き取れませんが、それでも厳順開の演技は
素晴らしいとわかりますし、心が苦しくなる映画です・・・

歓迎、歓迎!

fangyuさん、はじめまして。
北京のスーパーでVCDが販売されていたのですね♪
なんだかすぐに飛んでいきたい気分です(笑)
3年前鑑賞した直後は、fangyuさん同様心が苦しくなって
再鑑賞する気持ちにはなれませんでした。
でも今コメントを拝見して、もう一度観たくなりました。
おっしゃるように厳順開の演技、素晴らしいですものね。
原作が書かれた時代背景を思うと、阿Qのピエロのような動きと表情が、
一層胸に迫ってくるように感じました。
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大切に♪

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