犬と女と邢(シン)老人 : 夢の国・亞洲文化宮

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犬と女と邢(シン)老人

20070817

gou2.jpg 1993年/中国/1時間40分(図書館VIDEO)
 監 督  謝 晋(シエ・ジン)
 原 題  老人与狗
 原 作  張賢亮『邢老人与狗的故事』
 出 演  謝 添(シェ・ティエン) 斯琴高娃(スーチン・カオワー)
       高保成  馮恩鶴  孟 瑾  韋岐琴  劉 洋  

<あらすじ>
舞台は1972年の寧夏回族自治区。貧農の邢老人(謝添)は60歳を過ぎてなお独身。愛犬と共に小さな家に住んでいた。そんな老人の家に、ある日物乞いの寡婦(斯琴高娃)がやって来る。彼女は名乗らず、山の村に姑と幼子2人を残してきたと言う。やがて村人の勧めもあって、女は邢老人と結婚し、しばらく幸せな日々が続く。彼女の出身が富農であることから転居届けは出せないが、村人の好意により配給は受けられることになる。
しかし、ある日突然、老人が留守の間に彼女は姿を消す。
<感想など>
荒涼とした土地に建つ小さな小屋。砂嵐の中できしんでいるその家で生活する老人は、決して豊かではありません。
しかし、今にも倒れそうな女に食事をさせる姿は、豊かな人間性にあふれています。下心など微塵もなく、ただ困った人を助けようとする慈悲深さには心が温まります。

各地から貧農の人々が流れ込んできても温かく受け入れる人々。
女の出身が批判対象である富農であるにもかかわらず、隠して配給をする村民。
始めのうちは、文化大革命の最中とは思えないのんびりした雰囲気だったのですが…。

女は、村民よりも先に文革の嵐に巻き込まれたと思われます。
彼女が姿を消した理由としては、自分に配給された糧票や現金を山に住む家族に持って行く目的のほかに、老人が迫害対象にならないように、という配慮もあったのでしょう。
のんびりした村に文革の嵐がひたひたと押し寄せるさまに、観ている方が恐ろしくなってきます。

邢老人の、女への慈しみがあふれた眼差し、涙に潤んだ眼は、まさに役者の優れた演技によるもの。
雑種犬〈ワン公〉の名演技にも拍手です。邢老人への思いやりあふれる態度。女の優しい心根をよく理解し、甘える姿。くりっとした眼がキラキラ、ウルウルしているのを見ると心がなごみます。
だから、食糧不足を理由とする犬処分の発令には、住民同様怒りを覚えました。

貧しい女を演じる斯琴高娃もうまい。でもこれはミスキャストなのでは?(何を今さらという感じですが…)
彼女は体格も顔色もよく、とても物乞いには見えません。栄養失調で今にも倒れそうなキャラクターに、彼女は合いません。
先日観た『駱駝の祥子』の豪快な女性、フーニウこそ、斯琴高娃の本領だと思うのです。

邢老人の絶望に打ちひしがれた表情が、救いようのないこの時代の象徴として、いつまでも心に焼き付いています。
 

コメント

興味津々!

こんにちは!
この作品はものすごーく気になります。
斯琴高娃(スーチン・カオワー)って私は「おばさんのポストモダン生活」で周潤發(チョウ・ユンファ)と共演しているごく最近の姿で初めて知った女優さんなのですが、往年の美人女優っていう感じなんでしょうか??
現在もものすごく味があって私は好きな女優さんだなぁと思ったのですが。
この作品の写真を見るとなかなか美しいですよね~。
内容は「鬼が来た」をどことなく彷彿とさせるような感じでしょうか。
これも必見ですね。メモメモ。

ここでは静かな斯琴高娃
sabunoriさん、こんばんは♪
私は「おばさんのポストモダン生活」に興味津々です。周潤發との共演というのが意外で、是非観てみたいです!
斯琴高娃は内モンゴル出身で、実力派と言われ、出演作もかなりあるようです。今まで観た作品はどれも違う味を出していてまさに「七変化」っていう感じです。ほんと、目鼻立ちくっきりして美人ですよね。
最近では、ダンスに目覚めちゃうお母さんを演じた「ハッピー・ファミリー」が印象的です。
ところでこの作品はあの恐ろしい「鬼が来た」とは全然違います~(ブルブル)。
これは隣の隣の市の図書館で借りたビデオで、今回の「中国映画の全貌」のラインナップには入っていません。大阪で上映されればいいですね。私はこれをスクリーンで観たいです。

失礼しました!

あぁっホントだ!図書館VIDEOとキチンと書かれているのに私としたことが!
失礼しました~~。
この名前って・・・と思っていたのですが、そうか、内モンゴル出身なんですね。
そういえば私も「ハッピー・ファミリー」観たんでした。孔雀の森さんのコメントで思い出しました。お母さん役の彼女よかったですよね。
「おばさんのポストモダン生活」はそのうち公開になるんでしょうかね??
途中までは好きな作品なんですが、ラストが悲しすぎて監督は一体何を訴えたかったのか私にはわからない作品でした。
孔雀の森さんのご意見もぜひ伺いたいところですー。
公開(もしくはDVD化)されたら是非ご覧になってみてくださいね。
あ、周潤發はものすごくヨカッタですよー。
ヒゲが胡散臭いオヤジで。(笑)

お気になさらずに♪
sabunoriさん、こんにちは。
この図書館には私にとってはお宝のようなビデオがたくさんあって、折に触れ借りています。
今思い出したのですが、斯琴高娃出演作には『ハッピー・ファミリー』とは内容的に正反対(暗い!!)の『息子の告発』(イム・ホー監督)もあります。ご存知かもしれません。
斯琴高娃の「重さ」と衝撃的な展開が印象に残っており、もう一度観たいのですが今回のラインナップにはありません。
「おばさんのポストモダン生活」は、こういう邦題もついているくらいですから、公開やDVD化を期待してもいいですよね。
気長に待ってみましょう。
胡散臭いオヤジの周潤發も楽しみです。(笑)
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