ピアノの森 : 夢の国・亞洲文化宮

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ピアノの森

20070723

ピアノの森
 2007年/日本/1時間41分(劇場にて鑑賞)
 監 督   小島 正幸
 原 作   一色まこと『ピアノの森』(モーニングKC)
 声の出演  上戸 彩  神木隆之介  池脇千鶴  福田麻由子
         宮迫博之 田中敦子  松本梨香  田中真弓  



<あらすじ・感想など>
予告編に「仮面ライダー」「○○レンジャー」が登場。いつもとジャンルが違うなあと思いながら観ていた。
上戸彩が出演ということ以外何の予備知識もなかった。ほどなくこれが「声の出演」だったことに気づいたわけで…(汗)
予備知識が必要な場合もあるけれど、今回は全く必要なかった。むしろなくてよかった。
以下はネタバレです。
片田舎の小学校に転校してきた5年生の雨宮修平(神木隆之介)。彼はクラスメイトの前で「ピアニスト志望」と言ったばかりに、ガキ大将のキンピラ(松本梨香)にからまれる。
そんな時修平をかばったのが一ノ瀬海(カイ)(上戸彩)。
海とキンピラは殴り合いの喧嘩を繰り広げる。

こんな派手な喧嘩をやったら、双方の親が学校に呼び出され、後が大変だろうなんて心配したが、それは杞憂だった。キンピラはジャイアンみたい。喧嘩のあとも互いにからっとしている。一昔前の風景がほほえましい。
これが修平と海の出会いのきっかけとなったと思うと、キンピラの存在は無視できない。

森の中にポツンと置かれたピアノ。海がこのピアノに出会ったきっかけは後で明かされる。海には素晴らしい音が出せるのに、修平にはどうしても音を出すことができない。なぜなんだ~

非現実的だと思うなかれ!!月光が降り注ぐ森の中に光り輝くグランドピアノ。ピアニストを目指し血のにじむような努力をする修平ではなく、好き勝手に弾く海でなければ音が出ない。こういうピアノがあってもいいじゃないか。

海に自宅のピアノを弾かせると、耳を覆いたくなるような音だ。修平は海にピアノレッスンを勧めるのだが、彼にその気は全くない。だいたいピアノは好きなように弾くものだ、貧乏で月謝払えないし…と言う海。
修平と海がまるっきり違う環境の中で生きてきたことがわかる。でもピアノという共通点で二人の絆が深まっていく。いいなあ、この展開。

ここで修平の母(田中敦子)が登場。小学校の堅物教師、阿字野壮介(宮迫博之)が憧れの先輩でかつての天才ピアニストだと知って…。

彼女の、驚き舞い上がるシーンはおかしい。憧れの人が身近にいると知ったら私もああなるだろう。早速息子の専属教師になってくれと直談判する。何というフットワークのよさ。さすがピアニストの妻!ピアニストの卵の母!でもキャラ的には3枚目。

阿字野は「森のピアノ」こそ、かつて自分が手放したピアノだと知る。これを弾きこなす海の才能に驚愕し、ピアノへの情熱がたぎり始める。事故が原因でピアニストへの道は断たれたけれど、後に続く者を育てる道があるじゃないかと…。しかし海にはその気はない。
修平は、阿字野が海を選んだことに嫉妬を覚える。

ここでふと思い浮かんだのが『ガラスの仮面』。いや~な予感。でもこの物語にはドロドロの意地悪などこれっぽっちも存在しない。そこが、ライバル同士がしのぎを削る他の物語とは大きく違うところだ。海が劣悪な家庭環境で理不尽な扱いを受ける場面はあるけれど、これはむしろ海の背景を説明する役割を果たす、必要不可欠の部分だと思う。

修平と海は同じコンクールに出場し、腕を競うことになる。
やはりこうきたか!
ここから先の修平はぐっと大人になる。彼の中のピアノが大きく変わっていく展開にはゾクゾクする。
海も、阿字野に頭を下げ『子犬のワルツ』を教わったことをきっかけに、引き続き阿字野に師事して一位を狙う。
海がレッスンを重ねる過程とコンサートの風景が、一番の山場だ。
プレッシャーに押しつぶされそうになっている誉子(福田麻由子)を勇気づけるところなど、彼のもう一つの面を見せてくれているようで、楽しい。

修平は一流ピアニストの険しい道を歩んでいく。
海は自分自身のピアノを目指す。
阿字野は師としてピアノに向き合う。
修平が転校してこなければこういう展開はなかっただろう。あらためて運命の不思議さを思わずにはいられない。
そして3本の道がいずれも輝いて見える。

楽譜も読めず好き勝手に弾いてきた修平が、いきなり修平より上位の成績を取れるわけがない。この事実は最初から何となくわかる。でも観る者は、海の中に、修平を越える何かを感じたい。こういう欲求を、物語のラストは十分満足させてくれたと思う。

一流ピアニストが奏でるピアノの音色に酔いしれ、
すべて手書きだという弾き手の指使いに見入り、
画面いっぱいに広がる美しい配色(特に緑色)を堪能し、
至福のときを過ごさせてもらった。
極上のアニメと言っていいだろう。

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