天上草原 : 夢の国・亞洲文化宮

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天上草原

20070520



2002年/中国(内モンゴル)/1時間53分(レンタルDVD)
監 督  サイフ  マイリース
原 題  天上草原/Heavenly Grassland
出 演  娜仁花(ナーレンホア) 寧才(ニンツァイ)
グアルスーロン  アユンガ  トゥメン  他

<あらすじ>
舞台は中国の内モンゴル自治区。漢族の少年フーズ(グアルスーロン)は、父親の服役中、バルマ(ナーレンホア)、シェリガン(ニンツァイ)、テングリ(アユンガ)のパオで生活することになる。彼はショックなことが重なり失語症になっていた。
出所したばかりのシェリガンは元妻のバルマとやり直したいと思っているが、彼女は固く心を閉ざしたまま。テングリは兄シェリガンの帰宅を喜ぶが、彼女に対する誠意の欠如をなじる。義姉の苦労を間近で見てきたからだ。
初めのうち何度も逃走を試みたフーズだったが、シェリガンの態度が和らぎ、バルマやテングリの優しさに触れるうちに、徐々に草原の生活に慣れていく。
そんなある日、テングリが兵役に就くと言い出す。
<感想など>
北京語のナレーションがモンゴルの草原や俳優たちのモンゴル語としっくりなじんでいて、
吹き抜ける風のようでした。
俳優たちのモンゴル語がよく通る力強い声であるのに対し、ナレーションは細く透き通る声。
成長した主人公の語りとして、独特の雰囲気を出していると思います。

キーワードは「モンゴル結び」。
最初、フーズはシェリガンに足を縛られて草原にやってきます。
ゆるそうで解けない「モンゴル結び」。
フーズを預かったいきさつを聞くと、シェリガンの人情が感じられますが、
彼に対する仕打ちは、明らかに暴力です。
フーズにとって、「モンゴル結び」は束縛そのものでした。

突然やってきた見ず知らずの子供を受け入れるバルマやテングリの寛容さ。
別れた夫に対し怒りを感じながらも忘れられないパルマ。
いつしか義姉を恋い慕うようになっていたテングリ。
兄弟として互いを思いやるシェリガンとテングリ。
彼らの人間関係もまた「モンゴル結び」に象徴されています。

テングリの選択があったからこそ、バルマとシェリガンは復縁できたといえるでしょう。
そんなテングリがひどい火傷を覆い隠した姿で雪原に姿を見せるシーン。
誰もが彼がテングリだとわかっているのに…。
でも身分を隠す彼の意思をくんで、あえて客人としてもてなす家族たち。
それぞれが心の激流を、押しとどめられている時間。
思いやりとか、絆とか、半端な言葉では表せない彼らの「心」が、熱く感じられた一時でした。

テングリの馬に乗ってレースに出場するフーズ。
バルマとシェリガンはすっかり親の顔になって、懸命に彼を応援します。
フーズがレースに勝った瞬間の「テングリ―!」という叫びは、馬の心そのもの。
テングリ自身にも、今その呼び声が聞こえたのでは?
遠く離れて住むテングリが、もしかしてそこにいるのでは?とも思えるのです。
彼の存在感は大きい!
これもまた「モンゴル結び」。

彼らが本当の家族のようになっていく過程が前面に出てくる作品です。
でも心に残るのは、切ない気持ちを抱くテングリでした。

同じくナーレンホワ出演の「草原の愛-モンゴリアン・テール-」(1995年)も是非観たいです。

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