思い出の夏 : 夢の国・亞洲文化宮

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思い出の夏

20070321

wangshouxian2.jpg  
  2001年/中国/1時間27分(レンタルDVD)
  監 督  李継賢(リー・チーシアン)
  原 題  王首先的夏天
  出 演  魏志林 劉士凱 成大生 李万全 王 理  他


<あらすじ>
小さな村に映画のロケ隊がやってきた。小学生のワン・ショウシェンは映画に出たいのだが、落第生のため選考会にも出してもらえない。そこで彼は選考現場に押しかけ、スタッフの前で渾身の演技を披露するが、結局、先生の期待通り優等生のリーウェイが選ばれる。
ある日リーウェイは牛追いの途中、逃げた牛を探しに出て行方不明に。実は、ショウシェンの親友リウツが牛を放したのだった。
ショウシェンがリーウェイに替わって演じることになったが、先生は苦い顔。助監督のリウさんの説得に対し、学校の勉強もおろそかにしないことを条件に許す。
撮影が進む中、ショウシェンは「自分が村に残る」という台詞がどうしても言えない。村の人々にアンケートをとると、誰もが「都会へ行きたい」と答える。リウさんから「本音と芝居は別だ。言われたとおりにやれ」と言われるが、意に反する言葉が出ないのだ。結局彼は降板させられ、ロケ隊は次の撮影のためホウプーへ行ってしまった。
彼らが去った後、ショウシェンはロケ隊が忘れていった露出計を見つける。彼は急いで後を追う。運よく「ホウプー」と書かれたトラックの荷台に乗り込んだショウシェンだったが、寝ている間に土砂と共に落とされて、大事な露出計がなくなってしまう。ようやく露出計を見つけた彼は、再びホウプーを目ざし、歩き始める。
<感想など>
最後、助監督のリウさんが送ってきてくれたビデオ。これに映し出された光景に、もう、号泣です。なぜ?なぜ?と思いながら、涙が後から後へと…。
ショウシェンは、演技の面では期待に応えられなかったけれど、リウさんの心には宝物のように残っているのです。代返依頼のメモとともに。
もう、これを書いている間も、目がウルウルしてきます。もちろん、花粉のせいではありません。

前半を観ているときは、まさかそんなにクルとは思いませんでした。
野外映画の場面。『キープ・クール』に歓声を上げる村民たち。
また、ロケ現場を取り囲む子供たちの間から、「小燕子」(ヴィッキー・チャオが演じる『環珠格格』の主人公)の言葉がきかれ、『環珠格格』の人気の高さがわかります。
ロケ隊が来るというのは、村民にとっては夢のような話なのですね。

小学校の先生が、ショウシェンを「勉強のできない子」と決めつけ、初対面に近い助監督が彼の能力を見抜いているあたりは、画一的な教育に対する皮肉のようにも取れました。
小学生で勉強ができなくて落第なんて、ホントにあるのかしら?
教科書の暗記はできなくても台詞覚えは早いショウシェン。ところが意に反する台詞が言えなくて降板。これを観ながら、「映画に出たいんでしょ?そのくらい言っちゃいなさいよ!」と突っ込んでしまいましたが…。

後半、露出計を届けようとショウシェンが小さな旅に出る場面が、メインともいえます。このために前半があるという感じかな。
露出計を探そうと土砂をかくシーンが長いのですが、これが意味することは、かなり深いです。仕事の道具がいかに大切かということを、この子はよくわかっているのです。
ようやくリウさんがショウシェンを見つけるシーン。
遠くから撮った、二人が向き合う場面は、静かなひとコマです。ここからですよ、涙が止まらなくなるのは…。
あの台詞が言えなかったからこそ、こういうドラマが生まれたのですね。

本当の役者は二人だけで、あとはみんな素人とのこと。『あの子をさがして』や『単騎、千里を走る』を連想します。

trackback

思い出の夏(王首先的夏天) :龍眼日記 Longan Diary

中国西北の村に住むショーシェンは暗記ができず授業で先生に叱られてばかり。 勉強ができなくて1年落第している彼は他のクラスメートより一回り身体も大きい。 そんな彼だが映画を観るのが大好きで、2年ぶりに村で開かれた映画会にも 親の言いつけを無視してこっそり出...

コメント

タイトルそのままの映画でした

孔雀の森さん、こんにちは。
私も観ながら「あの子をさがして」を思い出しました。
ショウシェンの真っ直ぐな眼差しで見つめられたら心の中を見透かされてしまいそうで
私はまっすく彼を見ることができるかしら?などと考えてしまったり。
孔雀の森さんのレビューを拝見して気がつきました。
そうか、あの後半の旅に出るシーンがメインで前半部分はそのためにあったということなのですね。
言われてみればそうかもしれません。
あの夏の出来事はショウシェンにとっても助監督のリウさんにとっても
あの映画よりも数段素晴らしい物語となったのでしょうね。
大人になったショウシェンはあの夏の思い出をどんなふうに受け止めているのかしら。

また観たくなりました

sabunoriさん、こんにちは♪
心を揺さぶられる作品でしたね。
鑑賞したのはかなり前で、忘れている部分も多かったのですが、
レビューを拝見してかなり思い出しました。
おっしゃるように、便利な所に住む者は、ショウシェンたちが住む
環境を美化したがるのだと思います。
そうやって撮影された作品に対し、村の人々はどんな思いを抱くのだろうと、
ふと考えてしまいました。
ショウシェンの眼差しを真正面から受け止められるだろうかと思うと、
何だか自信がありません。たじろいでしまいそうで。
助監督のリウさんにとっても、ショウシェンにとっても、この出会いは
大きかったでしょうね。
「演じている人を演じる」心境はどういうものなのなのかしら。
それが本人に一番近いものなのかな、と、今になって思っています。
ショウシェンを演じた子も、もう大人の年齢なのですね。
リウさんは今頃バリバリ監督をしているのかしら。
彼らのその後も気になるところです。
あの夏は彼らにとって、映画以上の、かけがえのない時間だったのですね。
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孔雀の森

Author:孔雀の森
いろいろな出会いを
大切に♪

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