大いなる愛 ~相思樹の奇跡~ : 夢の国・亞洲文化宮

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大いなる愛 ~相思樹の奇跡~

20140529

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2008年/中国/全29回(レンタルDVD)
監 督  孫 周(スン・チョウ)
原 題  相思樹
出 演
呉秀波(ウー・ショウポー) 浦 薄(ポー・ポー)
陳 数(チェン・シュー) 孫 淳(スン・チュン)
宋 寧(ソン・ニン) 田樸珺(ティエン・プージュン)
廖 凡(リアオ・ファン) 楊 青(ヤン・チン)
張芝華(チャン・ジーホア) 王志華(ワン・ジーホア)
高 明(ガオ・ミン) 呉 竟(ウー・ジン)
郭 林(グオ・リン)

<あらすじ>
雲南出身のシャオムー(浦薄)は、大学生の弟シャオプー(宋寧)の住む上海で、恩人のカイ(呉秀波)と再会。彼の恋人ジエ(陳数)の助手となる。実は、長年カイがシャオムーあてに送ったお金は、母(張芝華)の意向ですべて弟の学費に使われていた。

カイとジエの結婚式が直前に中止となる。ジエが芸術家リンシャオ(廖凡)と駆け落ちしたのだ。カイは何とか立ち直り両親とレストラン経営を始め、シャオムーも従業員として働く。そんなときジエの母(呉竟)が娘の異状をカイに話す。北京に飛んだカイがジエを連れ戻し、二人は復縁。男児トウトウも生まれ幸せに包まれた矢先に、ジエが突然自殺する。その理由を知ったカイはリンシャオに重傷を負わせ服役することに。

シャオムーはカイを想いながら受験を突破、勉学に励み、大学を首席で卒業する。以前世話になったツォン社長(孫淳)の傘下にある会社に、記者として就職する。出所したカイは工事現場で働くが、シャオムーを避けていた。彼女の心はツォン社長の方に傾いていく。

<感想など>
あらすじだけ読むと、波乱万丈、かつ、とりとめのない話に思えるが、なかなか見ごたえがあった。最近観たドラマの中では、映像が一際きれいだった。監督は「心香」の孫周。光の当たり具合や、表情の移り変わりなど、情緒豊かな構図に惹かれた。特に、赤い凧がビルの谷間をフワフワと上がっていくシーンは、昇天を想像させる。死の間際にジエが見せた優しい表情がその凧と重なって忘れられない。撮影の事情はよくわからないが、繊細なカメラワークだと感じた。

登場人物も色とりどり。相手の幸せを第一に考える人と、ひたすら己の欲求の従って突き進む人とを対比しながら観るのが楽しかった。前者を代表するのが下記の3人だ。

まずは、サクセスストーリーを歩むシャオムー。恩人のカイを「兄さん」と慕い、DJのジエに心服し、周囲の人を立てながら信頼を得ていく。どんなに理不尽な扱いを受けても、主張するところは主張し、時には低姿勢となり、複雑な人間関係の中を泳ぎ切る。小学生から30代までを演じる浦薄は本当に上手。整った顔立ちではないが、ふと見せる憂い顔が美しい。しかし私はこの主人公を好きになれない。思慮深く頭脳明晰なのに、自分を卑下して「バカなの」と言う所が気になった。カイの妹ホイ(田樸珺)の気持ちと同じかも知れない。私は、一見エゴむき出しのホイの方が、ずっと好きだ。

シャオムーが一途に想うカイは、100パーセント人のために生きている。でもその性分が自分の道なのだと思う。演じる呉秀波はイケメンだがかっこよく見せない所が上手い。善意も度が過ぎると愚かに映る。「大いなる愛」はこの人の生きざまを表わす言葉だろうと、最後の最後まで思っていたのだが…

私の心は、途中出場のツォン社長に完全に持っていかれた。シャオムーを好きになれない理由の一つは、この人を翻弄したことだ。(笑)演じる孫淳は孫周監督の実弟。いい役柄だ。シャオムー、カイ、ツォンはいずれも相手の幸せのために身を引く覚悟がある。でも結果的にはツォンが一番偉大だった。社長として、愛するシャオムーの弟でさえ容赦せず切る覚悟。そして自分の幸せを諦める覚悟。「大いなる愛」とはこの人の覚悟を指す言葉だと、後になって思った。

次に己の欲求の従って突き進む人たち、シャオムーの弟シャオプーと、カイの妹ホイを挙げよう。後に夫婦となるこの2人もまた、人間のエゴむき出しで飽きさせない。貧困を経験しているシャオプーは、母と姉を尊敬しながらも、拝金主義への道をまっしぐら。ホイは出国したいがために海外在住の相手を選ぼうとして失敗、心のおもむくままにシャオプーを求める。最初のうちは、ホイの身勝手さとテンションの高さに辟易したが、最後の方では飾らない野性味と根本に持っている正義感に好感を覚えた。また、悪事に手を染めたシャオプーを最後まで容赦しないストーリーの作り方には共感した。

物語の親子関係については言いたいことが山ほどある。中国の作品では、よく緊密な親子関係に驚く。この作品も例外ではない。カイの母親(楊青)もジエの母親も、子ども(といってもいい大人)の生活にあれこれ口を出し過ぎて、見ていてウザい。ただ、カイの母には喜劇的要素があるので多少楽しめる。彼女は、最初は息子とシャオムーを遠ざけ、終盤になると2人の仲を取り持とうとする。なだめ役の夫(王志華)とはいいコンビ。わかりやすいエゴが、かえって面白かった。一方、カイに娘との復縁を迫ったジエの母親は、陰湿な性格が前面に出ているせいか、なじめなかった。

ところで、浦薄、陳数以外の俳優は初対面…と思っていたら、前衛芸術家を演じたのが廖凡とわかり、びっくり!「変な人」を貫き通すのかと思っていたので、最後は意外だった。この人も赤い凧つながりで…。

この作品のように、感想が後から後からあふれ出てくるような物語に出会いたいものだ。

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