卵と石 : 夢の国・亞洲文化宮

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卵と石

20131203

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2012年/中国/1時間41分(中国インディペンデント映画祭で鑑賞)
監 督  黄 驥(ホアン・ジー)
撮 影  大塚竜治
原 題  鶏蛋和石頭

<内容・感想など>(ネタバレを含みます。)
農村の少女、紅貴が主人公。彼女は、両親が都会に働きに出ている7年間、叔父夫婦のもとで生活している。

そんな紅貴の身に降りかかった災難は筆舌に尽くしがたい。観るのが辛くなっていつ退出しようかと機会をうかがっていたほどだ。彼女は、幼なじみの少年阿九と一緒のときだけがかすかな笑顔を見せるが、あとは終始苦渋に満ちた表情である。10代なかばといえば、いろいろな能力が開花し、伸びる時期。そういう年頃に、こんな苦しみを背負わなければならないとは…。言葉が後に続かない。

男性の欲望のはけ口か、と思っていたら、叔母の意図があったとわかり、さらに愕然とした。

映像にその場面が映し出されるわけではないが、少女がベッドで防御を固め、足音にビクビクする場面を見ると、おぞましさが増幅されて、どうにもやりきれなくなる。彼女の悲痛な叫び、全身から発する嫌悪感を、観客は否応なくたたきつけられる。物語が進むにつれこちらの苦しみも増す。象徴的な場面も多く、理解に苦しみ、観終わったらどっと疲れた。

しかし、そんな苦痛もトークイベントで救われた思いだった。
監督は何と、上映前ロビーで歓談していた赤ちゃん連れの女性だった。撮影スタッフである日本人の旦那さんも一緒だ。
驚いたのは、自身の体験をモチーフに、旦那さんと一緒に作り上げた作品だということ。忌まわしい記憶を掘り起こす作業は、なんとも想像しがたいが、その特異な体験を表現するための監督業、と考えると、その決意、意志の強さには頭が下がる思いだった。

主演の方から監督に台詞のダメ出しがあって、熱く語り合いながら台詞を練り上げていったという話も興味深い。思い返せば、主演の少女は意思が強そうで、バネがあって、完全になりきっていた。信頼関係で築かれた作品と思えた。

現在、農村三部作として次回作を検討中とのこと。今度舞台挨拶に来るときには、今よちよち歩きのお子さんが、もっと大きくなっていることだろう、などと勝手に想像していたら、鑑賞中の苦しさからようやく解放された。

トークイベントと合わせて観たい作品。

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